前回の授業で、大造じいさんは優しい人かそうでないか一概には言えない、大造じいさんの気持ちが変わったらしい。ということで意見が一致した。子どもの言葉では、次のようになる。
- 大造じいさんは優しいところもあるし、やさしくないところもある。
- 大造じいさんはどこかで気持ちが変わったみたいだ。最初は「あの群の中に一発ぶちこんでやる」と言っていたのに最後では「おおい、ガンの英ゆうよまた来年も正々堂々と戦おうじゃないか」と言っている。
大造じいさんの気持ちは変わったのだろうか?また変わったとしたらそれはいつのことでしょう?
大造じいさんの気持ちは変わっていない 1人
- 大造じいさんがやさしい人というのは、最初から最後まで変わったわけではない。なぜかって言うと、おとり用につかまえたガンを2年も飼ってたりピッピッと呼ぶだけでそのガンが大造じいさんのところに戻ってくるまでなついたんだから、やさしくなくてはこんなにガンもなつかないと思う。ガンを捕まえることについてはひきょうな方法から正々堂々としたやり方に変えた。
ただ一人このように主張して、譲らなかったので教科書の言葉から大造じいさんの変化を見ていくことにした。
変わったのは、大造じいさんのどんな気持ちなのでしょう。教科書から、物語の始めと終わりで大造じいさんの言ったこと、したことの違いを見つけましょう。
- いまいましいやつ → ガンの英ゆうよ
- ガンとの戦い → ガンとの戦いをやめた
- お金をもうける → ガンと堂々と戦う気持ち、残雪はライバル
- 残雪をしとめる → 残雪はライバル
- あの残雪めにひとあわふかせてやる → ひきょうなやり方でやっつけたかあないぞ
- なんとしてもつかまえようとしていた → ひきょうな手を使わないで堂々と戦う
- 残雪を憎む気持ち → 残雪とライバル同士の気持ち
すべてがきっちりと対応していたわけではないので、教科書の言葉がない場合には、自分たちで言葉を補った。この言葉を見ていくと、やはり大造じいさんの気持ちが変化していることがわかる。次に、大造じいさんの気持ちが物語の前と後ではどのように変わったかわかりやすくまとめた。
大造じいさんの気持ちが物語の前と後ではどのように変わったのか、みやすくまとめよう。
このように、物語の前後では、残雪に対する大造じいさんの見方が違っていることがわかる。そこで、「いまいましい奴←→ライバル」についてどう違うのか考えてみた。
「いまいましい奴」と「ライバル」では違いがあるのですか
ライバルといまいましい奴とは違う
- ライバルはやる気のでる相手のことだと思う。運動会の紅組と白組みたい。
- 嫌いなわけじゃなくて、どっちかというと心の中では仲間がライバル。
- 競争する相手。ケンカするほど仲がいいとも言う。
- ライバルは自分と同じような相手のことだと思う。
このように、「いまいましい奴」と「ライバル」では違いがあることを確認してから、大造じいさんの気持ちが変わったのがいつだったかを検討した。クライマックスの検討である。
出典:シリウス/静岡教育サークル http://homepage1.nifty.com/moritake/index.htm
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