この単元では道具調べをして古い道具を使っていたころの人々の暮らしについて学んでいく。電気製品、乗り物など何か一つ観察する歴史の物差しを決め、そこから暮らしの工夫や知恵などを読みとっていく。
まずは、新聞の広告を持ち寄った。
1.1 指示1 新聞の広告にはどんなものができるだろうか。チラシを切り取って模造紙に貼ってみよう。
チラシを少し見ただけで多種多様のものが売られていることがわかる。6つのジャンルに分けてチラシを切り貼りしていった。
〈電気製品〉
テレビ、ミシン、携帯電話、エアコン、パソコン、電子レンジ、スピーカー、掃除機
アイロン
〈乗り物〉
自動車、自転車、バイク、航空機
〈生活用品〉
テーブル、洗剤、ペースメーカー、靴、スプーン、眼鏡、ベット、
トイレットペーパー、皿、ガステーブル
〈食べ物〉
ステーキ、ケーキ、ミカン、トンカツ、コーヒー、ラーメン、缶詰、うなぎ、寿司、肉まん
〈着るもの〉
洋服、ジーパン、靴
〈そのほか〉
指輪、ダイヤ、ネックレス、家
模造紙はあっと言う間にチラシで埋めつくされた。どんなものがあるかわかったところで昔はどんなものを使っていたか想像することにした。
発問1 今使っているものは、昔何を使っていたのだろう。
- 冷蔵庫→つぼ
- ベビーカー→大きなかご
- 靴→げた
- 洗濯機→洗濯板
- 耕耘機→くわ
- ガステーブル→かまど
- 服→きもの
- コンクリートの家→木の家
- 飲み物→お茶
- 蛍光灯→ランプ
- アイロン→ない?
このように昔は何を使っているのかを予想した。中にはテレビやエアコンなど今はあるけれど、昔はないというものもあった。さて今度は昔の暮らしから現在の暮らしを見つめてみた。
発問2 これは昔の暮らしのある風景です。何時ころで家のどの辺りでしょう。
- ご飯を食べている。昼か夜。
- お父さんもいるから夕飯だと思う。
- 家族が集まる部屋。
- 囲炉裏がある
現在の家でいうと居間に当たりそうだ。
1.2 指示2 この絵に色を塗ろう。色塗りをして、考えたこと・思ったこと・ハテナをメモしよう。
一見するとただの色塗りのようだが、子どもは色塗りながら様々なことを考える。「何色を付けようか」と考える時「これは何だろう」と考えざるを得ないのである。こんなことがあげられた。
女の子はかんざしを髪にさしている。大人の人だけが座布団に乗っているのはなぜか?囲炉裏のところに魚みたいなものがついている。
なぜやかんをつる下げるのか。
今は机で食べているけれど、この時代は囲炉裏で食べている。たばこの形が違う。針を刺す形が違う。
なぜ足袋をはくのだろう。囲炉裏の真ん中の魚の意味は?
椅子がないから座布団を敷いている。箱の中に針が入っている。
二つの図を使って、昔の暮らしと今の暮らしを対比した。教科書の「昔の暮らし」のイラストと「現代の暮らし」を見せて
発問3 今の暮らしのどれが、昔のどれと同じでしょう。[ガス台]−[かまど]のように、同じものを線で結びましょう。
二つの図を比べながら、同じ目的で使うものを線で結んでいった。子どもたちはこんな活動が大好きである。
線が結べたところで、対比をした。
発問4 昔と今を比べて、違うところを見つけよう。
〈 昔 〉 〈 今 〉
不便 ←→ 便利
木が多い ←→ プラスチックが多い
自然 ←→ 機械
火を使う ←→ 電気を使う
出典:シリウス/静岡教育サークル http://homepage1.nifty.com/moritake/index.htm
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