1 授業の内容と目標
低学年時は、まず地震や津波について、その恐ろしさをきちんと理解し、自分たちの町にどこまで影響が出ると予測されているのかということを知ることを目標としています。
導入の段階で町探検を行い、地図を使って自分の住む町を認識します。加えて、映像を見て、津波の恐ろしさを復習します。学習課題を把握したところで、次に実際にどのくらいの津波が襲来する可能性があるのか、ということを地図や過去の津波の被害の資料などを使って確かめます。また、避難標識の写真をみせて、それぞれの標識の意味やどこで見たことがあるのかを考えます。最後に、具体的に自分たちの町のどこまで津波が襲ってきそうなのかをしっかりおさえます。
2 1.導入
(1)町たんけんで行ったところを振り返り、黒板にまとめる
→大きな道路や商店、郵便局など地図の中でみつけやすいものをいれる
(2)映像を見て津波の恐さを復習する
→津波の破壊力を確認し、命を守るためには逃げるしかないことを確認する
→釜石に津波が来る可能性が高いことも確認する
【動画-08】津波の破壊力に関する実験[0:37]
3 2.展開
(1)どのくらいの津波が襲来する可能性があるのかを知る。
①地図を見て、自分の町に津波が起きたら、どこまで水が来るか予測させる。
【地図-01】学区の地図※各学校の実態に合わせた地図を用意する
→町たんけんで見学した場所とかかわらせながら、【地図-01】にどこまで津波が来るのかを考えさせる
②過去の津波災害で浸水した場所を確認し、地図に色を塗り、予想と確かめる。
→【資料-01】で過去の津波、今後襲来が予想されている津波がどこまで来のかを確認し、色を塗らせる
【その他】動く津波ハザードマップ
http://dsel.ce.gunma-u.ac.jp/simulator/kamaishi/
ガイド 添付ファイル、
マニュアル 添付ファイル
または
【資料-01】釜石市津波浸水予測図
(2)避難標識の写真を見せ、何のマークか等考える。
→それぞれの標識の意味は何なのかを確認し、どこかで見たことあるか考える.
【資料-11】津波に関する標識
4 3.まとめ
- 学習して気付いたことをプリントに記入する。
- 感想等を発表し、今日の学習をまとめる。
→発言の中から、具体的にどの辺まで津波が来そうなのかをしっかりおさえる
次回は、町探検に出かけて、避難場所、浸水予測区域を確認する。
→地図を見て、避難場所や浸水予測区域をよく復習しておくように伝える
【print-14】地域の避難場所等
詳細は以下のPDFをご覧ください。
添付ファイル
5 講師プロフィール
片田 敏孝(http://dsel.ce.gunma-u.ac.jp/modules/staff1/index.php?id=2)
群馬大学大学院工学研究科
社会環境デザイン工学専攻 教授
広域首都圏防災研究センター長
岩手県釜石市の小中学校における津波防災教育を指導。
2011年3月11日に起こった東日本大震災で、地震や津波の甚大な被害を受けた釜石市では、片田先生による子どもたちへの日頃からの防災教育指導の結果、多くの子どもたちを津波の被害から守ることができた。
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