【釜石市津波防災教育】(5・6年生)Ⅲ-B(1)地域の津波被害を考える -津波から地域を守る対策を知る

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目次

1.1 授業内容と目標

高学年では、津波警報や避難勧告、緊急地震速報のシステムや意義を知り、それらをどのように活用すればいいのかを理解することを目標にしています。

まずは、地震が起こった後、メディアでどのような情報が発表されるのかを話し合い、地震や津波に関する様々な情報があることを確認します。学習課題を把握したところで、具体的に津波警報、避難勧告などの情報はどういうものなのかを理解していきます。それを踏まえて釜石市のこれまでの、警報や勧告時の避難人数や割合を示し、そこから疑問点を洗い出していきます。最後に津波のシミュレーションを見て、避難のタイミングの大切さをおさえます。

1.2 1.導入

(1)地震が起きたあと、テレビやラジオでどのような情報が放送されるのかを発表し合う。

地震や津波に関する情報、避難に関する情報、緊急地震速報などいろいろあることを確認し合う。

→最近発生した地震時の様子などを例にだして、そのときの様子を子どもたちに発表してもらう

1.3 2.展開

(1)津波警報、避難勧告、緊急地震速報がどういうものなのかを知る。

【動画-16】2008年岩手・宮城内陸地震時の緊急地震速報[1:01]

※権利の関係で掲載できません。ご了承ください。

【資料-09】津波情報・避難情報・緊急地震速報 添付ファイル

→緊急地震速報は、どのように放送されるのかを動画で確認する

→緊急地震速報が発表されたら、身の安全を確保する行動をとることを確認する

→釜石では、発表された津波情報の内容によって、どのような避難情報が発表されるのかが決まっていることをおさえる

→津波情報・避難情報が発表されたら、避難する必要があることを確認する

(2)釜石のこれまでの津波警報時、避難勧告時の避難人数や割合を示す。

【資料-13】津波避難率 添付ファイル

→情報が発表されたとしても、なかなか逃げられないことを、子どもたちの経験を振り返らせることからおさえる

(3)どうして避難する人が少ないのか、その理由を考える。

【その他】動く津波ハザードマップ

http://dsel.ce.gunma-u.ac.jp/simulator/kamaishi/

動く津波ハザードマップガイド

添付ファイル、動く津波ハザードマップマニュアル

添付ファイル

(4)津波シミュレーションを見て、1分1秒が命取りになることを理解する。

→避難を開始するタイミングをはやくすることで、犠牲者が減っていくことを確認し、はやく避難することの大切さをおさえる

1.4 3.まとめ

  1. 学習して気付いたことをプリントに記入する。
  2. 感想等を発表し、今日の学習をまとめる。

1.5 4.確認

  1. 津波情報や避難情報にはどのような種類があるのかを知ることができたか?
  2. 情報が発表されても、実際に避難する人が少ない理由を知ることができたか?
  3. 情報が発表されたら、どのような行動をとればよいのかを知ることができたか?

詳細のPDFは下記をご確認ください。

添付ファイル

1.6 講師プロフィール

片田敏孝 群馬大学大学院工学研究科社会環境デザイン工学専攻 教授広域首都圏防災研究センター長岩手県釜石市の小中学校における津波防災教育を指導。2011年3月11日に起こった東日本大震災で、地震や津波の甚大な被害を受けた釜石市では、片田先生による子どもたちへの日頃からの防災教育指導の結果、多くの子どもたちを津波の被害から守ることができた。

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