1 授業内容と目的
本授業は地震や津波のおこり方を知り、遠くで地震が発生した場合にも津波がやってくること(遠地津波)について理解を深めることを目的としています。
過去の津波による被害を写真などで確認し、津波の脅威を認識します。つぎに津波のメカニズムを学習し、日本は地震大国で、津波が起こりやすいこと気づきます。チリ地震を例にどこで地震が起こっても津波が到来する可能性があることを確認します。
2 導入
(1)過去の津波による被害写真を見て、津波の恐ろしさを知り、感想を発表する。
→これだけの被害を起こした地震や津波はどうして発生するのかを確認する。
過去の津波による釜石市の被害
1896年 明治三陸地震津波による釜石市の被害
1933年 昭和三陸地震津波による釜石市の被害
1960年 チリ地震津波による釜石市の被害
1968年 十勝沖地震津波による釜石市の被害
3 展開
(1)津波が起こる原因を理解する。
→動画を見て、復習する
【動画-06】地震・津波が起きるメカニズム[0:12]
(2)日本では、地震が多く発生していることを理解して、津波が起こりやすい状況であることに気付く。
→日本はプレートの境界にあるため、地震が頻繁に発生することをおさえる
【資料-02】地震分布とプレートの関係 添付ファイル
(3)チリ地震を例に、どこで地震が起きても、津波が日本に来る場合があることを押さえる。
①チリ地震の発生場所を地球儀で捉える。
→地球儀を使って、チリは日本の裏側にあることをおさえる
②チリ地震津波の発生から伝搬までの流れを動画で確認する。
→地球の裏側から23時間かけて津波が日本に到達したことを確認し,遠くで大きな地震があった場合にも、津波に注意する必要があることをおさえる。
【動画-12】1960年チリ地震津波Sim [0:36]
4 まとめ
- 学習して気付いたことをプリントに記入する。【print-31】遠地津波
- 感想等を発表し、今日の学習をまとめる。
5 確認
- 地震や津波のおこり方を知ることができたか?
- 遠くで地震が発生した場合にも津波がやってくること(遠地津波)について知ることができたか?
詳しくは以下のPDFをご覧ください
添付ファイル
6 講師プロフィール
片田敏孝
群馬大学大学院工学研究科
社会環境デザイン工学専攻 教授
広域首都圏防災研究センター長
岩手県釜石市の小中学校における津波防災教育を指導。
2011年3月11日に起こった東日本大震災で、地震や津波の甚大な被害を受けた釜石市では、片田先生による子どもたちへの日頃からの防災教育指導の結果、多くの子どもたちを津波の被害から守ることができた。
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