合唱コンクールをメインに置いた、3年生を送る会

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朝日新聞の連載記事「花まる先生」で紹介された長岡節先生の実践です。
紹介された記事はこちらから
http://www.asahi.com/edu/student/teacher/TKY200811020065.html

「受験が終わった」という解放感がある反面、受験という目標が無くなり、何をして良いか分からなくなり、「3年生を送る会」にも集中していない様子に、何とかしなくては、との思いに駆られ、行った実践です。

—合唱コンクールをメインに置いた、3年生を送る会—

「送る会」の衝撃の姿

「3年生を送る会」とは、卒業間近の3年生を送るために、1・2年生を中心として、各文科系のクラブが発表などを行う会です。しかし長岡先生は、「送る会」の最中は自分たちの好きなように過ごし、ステージの発表には無関心という3年生の現状を目の当たりにしました。

この時期の3年生は、受験が終わり、やることが無い状態からだらけてしまいがちです。「送る会」は学校としても、入試から卒業までの期間の「おもり」的位置づけの感じが強く、長岡先生はこれでは3年生が無責任に臨むのも仕方がないかと思う反面、なんとかしなくては、という強い気持ちにかられました。

「3年生を送る会」についての考え方

長岡先生は、上にのべたような「送る会」の失敗の原因は、3年生の「主役として参加している」という自覚のなさではないかと考えました。送られる側だからといって、お客様然としていては、自分の行事であるという意識は高まりません。大事なのは、送る側と送られる側の気持ちが一つになることであると考えました。

そこで浮かび上がってきたのが合唱コンクールです。

「合唱コンクール」である意味

この時期に合唱コンクールを行うことには、ほかの時期に行うのとは違った意味合いを持たせることができます。

(1)年度末にクラスのまとまりをつけることができる。
1学年の終了が近づくこの時期では、クラスのまとまりをつけたい時期でもあります。

(2)無責任な参加が少なくなる。
3年生にとっては、中学生活最後の行事となります。そのため、1人1人が当事者意識を高くもつので、無責任な参加が少なくなります。また、勝敗がかかっているので、他クラスへの関心も高く、より積極的に鑑賞する姿勢が生まれます。

(3)学校としての連帯感が生まれる。
プログラムに「全員(全校)合唱」を入れることで、1年生から3年生までがひとつになれる連帯感をもつことができます。

これらの点を考慮してみると、合唱コンクールは、3年生を送る行事としてふさわしい内容を持つことができると思われます。

また3年生とては、入試後の有り余る時間を合唱の練習のために費やすことができ、ついつい、だれてしまいがちなこの時期の学校生活を有意義に過ごすことができます。

「送る会」で合唱コンクールを行うために

では、卒業間近の時期に合唱コンクールを行うためには、どのような手順で進めていく必要があるのでしょうか。

~12月下旬
各クラスで「選曲委員」を選んでもらい、「選曲委員」は自分のクラスにふさわしい曲を、クラスの意向に沿って選びます。年が明けると、3年生はなかなか合唱のために時間を割くことができなくなるので、この時期がギリギリとなります。
「選曲委員」は、ここで仕事がなくなるので、引き続いて「送る会実行委員」として仕事をしてもらいます。

加えて、以下のように役割を分担します。

  1. 選挙区委員兼、送る会実行委員
  2. 指揮者、伴奏者、審査員
  3. ポスター係

→各クラスの自由曲のイメージポスターを描き、ポスターについても審査され、優秀なものは表彰される。
4. あいさつ係
→3年生は在校生へ、在校生は3年生へ、それぞれ各クラスから送る言葉や残す言葉を、歌う前にそれぞれ延べる。

この「合唱コンクールをメインに置いた、3年生を送る会」の詳細は
以下URLでご覧いただくことができます。
添付ファイル

ぜひご覧ください。

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