ボディパーカッション:誰もが参加できる合奏曲「手びょうしの花たば“チューリップ”」 (作曲・山田俊之)

32

山田俊之(福岡県久留米市立小森野小学校教頭・NPO 法人ボディパーカッション協会理事長)

発表会用作品として仕上げるために、基本の8拍(2小節)のリズムを数種類つくり、カノンやアンサンブルなどの形式で、グループの友達と気持ちを合わせてリズムを重ねていきます。
ボディパーカッションによるリズムアンサンブルは、自然で感覚的なものです。トライしてみてください。
自分のパートのリズムや、ほかのグループのリズムをよく聴きながら、4回繰り返す感覚を体で感じてください。この体で感じるということが、ボディパーカッションにとって大切な要素になります。というのは、ボディパーカッションの指導を行う場合、「楽譜が読めなくても、音楽は楽しめます」という立場に立ち、取り組む子どもたちには、「1パートのリズムを4回」とか「2パートのリズムを4回」というように、最低限の指示で演奏指導を進めることが大切になってきます。そして、自分のパートのリズムを体で感じられるようになれば、笑顔で演奏することが可能になります。
この音楽は「音を楽しむ」ことを第一に考えているのですから。
それでは、1パートから3パートまで、連続して演奏できるように繰り返し練習してください。 

目次

1 プロフィール

山田俊之(やまだ・としゆき)
福岡県久留米市立小森野小学校教頭。九州大学大学院人間環境学府教育システム専攻修士課程修了。NPO 法人ボディパーカッション協会理事長。1986 年小学校4 年生を担任し、あるキレル子どもをきっかけに、友達同士でリズムアンサンブルを創り上げる「ボディパーカッション教育」を考案する。その後、小学校、養護学校、聾学校、適応指導教室(不登校施設)、精神科入院病棟でボディパーカッション教育の実践を重ねる。2001 年、2004 年、2006 年、NHK交響楽団第一コンサートマスター篠崎史紀氏との共同企画で、N響トップメンバーと聾学校生徒(聴覚障害)・小中学生によるボディパーカッションの共演を指導、その指揮を勤める。主な著書「ボディパーカッション入門」(音楽之友社)他多数。
現在、九州大学大学院博士後期課程で次世代の教育者へ伝えるため「子どものコミュニケーション能力を高めるボディパーカッション教育」をテーマに理論研究を行っている。

参考書籍
 「ボディパーカッション入門」(2000、音楽之友社)
 「楽しいボディパーカッション①リズムで遊ぼう」(2001、音楽之友社)
 「楽しいボディパーカッション②山ちゃんのリズムスクール」(2002、音楽之友社)
 「楽しいボディパーカッション③リズムで発表会」(2004、音楽之友社)
 「ザ・ボディパーカッション ほかほかパン屋さん」(2007、音楽之友社)
 「ザ・ボディパーカッション ケチャ風お茶漬け」(2007、音楽之友社)
 「ザ・ボディパーカッション B 級グルメパーティ」(2010、音楽之友社)
 「ボディパーカッションdeクラスづくり」(2011、明治図書)
 特別支援指導用教材「楽しいボディパーカッション」(2011、音楽之友社)

2 引用元

小学館発行「教育技術」誌より引用

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次