戦国の世から江戸の世

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戦国の世から江戸の世へ(十時間)

目次

1 この記事について

平成二十一年度文部科学大臣優秀教員表彰受賞者である、東久留米市立第二小学校の濱口景子先生に授業の指導案を提供していただきました。濱口先生は東京都小学校社会科研究(http://www.geocities.jp/toshaken05/)に所属されています。

2 小単元のねらい

戦国の世から安定した江戸の世へどのように変化したかについての学習問題を見いだし、信長、秀吉、家康の三人の武将による全国統一までの動き、江戸幕府の始まり、鎖国とそれらにかかわる人物の働きや代表的な文化遺産を、地図や年表、そのほかの資料を活用して調べることを通して、家光の時代までに身分制度が確立し、武士による政治が安定したことがわかるとともに、それらにかかわる人物の願いや働き、代表的な文化遺産の意味について考える。

3 学習活動

  • 長篠の合戦図屏風から戦国時代の戦の様子等について考察する。
  • 徳川氏叙任の絵と長篠の合戦図屏風を比較し、争いの多い戦国時代から誰のどのような取り組みによって安定した江戸時代になったのかを考察する。
  • 天下もちの歌やホトトギスの歌から織田、豊臣、徳川の三人の武将の人物像や働きを比較する。
  • 参勤交代の図や大名配置の図からなぜ江戸幕府が安定したのかを考察する。
  • 踏絵や出島の資料からキリスト教の禁止や鎖国が、幕府の支配の安定化においてどのような役割を果たしたのかを考察する。

4 本小単元での工夫点

本小単元では最初に挙げた目標を達成するために三点の工夫を行いました。

① 教材構造図を作成し、児童の思考の流れを意識した指導計画

「教材構造図」とは小単元の内容を構成要素で分類したものです。教材構造図を作成することで、小単元を見通すことができます。それにより、最終的に児童に獲得させたいこと、そのために考えさせること、考えるために必要な事実、事実をつかむための資料を整理し、児童の思考にそった指導計画や必要な資料を精選することができます。

② 意欲的に調べる、適切に読み取るための資料提示の工夫

児童の意欲を高めるために、教科書や資料集のページを指定するだけでなく、大型テレビの画面を活用したり、黒板に注目してほしいところを拡大して資料を提示したりするなどの工夫をしました。また、印象的な提示となるように資料の一部を隠したり、実物に似せて提示したりしました。

③ 立場や視点を持つための学習活動の工夫

資料から読み取ったことを発表するだけでなく、理解を深めたり、視点を増やしたりできるように、児童の意見を意図的にひろい、それに対し、「立場」を意識した発問をしました。歴史単元なので特に身分による違いを意識させました。また、考えを交流し、相違点を見つけたり、自分の考えを深め広げたりできるように、ペア・4人などのグループ活動を意図的に設定し、様々な「立場」や「視点」をもつことができるようにしました。

詳しくはこちらの指導案をご覧ください

⇒ 添付ファイル(PDF:751KB)

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