1 「まぶしいな」は、どの時点で言った?
「春のうた」は行間読み、様々な想像ができる作品です。動作化を行う事が、行間を読み取る契機になってきます。かなりしつこく指導するのもいいですし、軽く楽しく指導をしてもいいと思います。下記は、「結構しつこいバージョン」です。
・まぶしいなは、どの時点で言っているのかな?
「穴から出てきて、太陽(空)を見たとき」
「穴から出てきたら、太陽ではなくて、景色がまぶしかったからだよ」
「穴の中に日が差し込んできたんだよ。それまで寝ていたんだよ。」
「穴から顔を出した時だよ」
などと、動作化に当たって様々なかえるの状況を考えさせることができます。
実際にここを動作化させたときに、地上に出る子供、机から顔を出すだけの子ども、机の下のままの子供がいても、全部OKでいいと思います。「違った意見(動作)が出てきていいね」と、ほめてあげるぐらいにしたらいいでしょう。
「じゃあ、机の下にもぐって、自分の思っている、「まぶしいな」をやってみましょう。」と、動作化に結びつけます。教師がタイトルの「春のうた」と、冒頭の「かえるは冬の間は土の中にいて春になると地上に出てきます。その初めての日の歌。」を読みます。
この時点で、
・穴の中で、どんな気持ちですか?
と、問いかけてあげるのも、いいでしょう。
「おなかが減った」「眠い」「友達に会いたい」「動きたい」など、様々でてきますが、これは、後ほどの「ケルルン、クック」の通訳
春のうた~「ケルルン、クック」を通訳する
につながっていきますので、ここではあまり深く掘り下げなくてもいいかもしれません。
2 「ああ、いいにおいだ」は、息を吸い込ませて
「ああ、いいにおいだ」を言う前に、十分な間が空いていなければ、ダメ出しをしましょう。ここで、音読には「間」が必要だという話をするのもいいでしょう。
・みんな、においがする前には、何をする?
と、問いかけてみましょう。どれくらい息を吸ったらいいかも、きいてみましょう。
「深呼吸をする」→(理由は?)→「地上が久しぶりだから」
などが出てくるといいですね。
3 遠近と大小
ほっ いぬのふぐりがさいている。
ほっ おおきなくもがうごいてくる。
の、2行は、遠近を表しています。カエルの視線が、近場で小さい「いぬのふぐり」から、遠く空を見上げて大きな「くも」に移っているのが動作化をさせることによってわかります。
このとき、机上(ノート)にいぬのふぐりの小さな写真を用意しておき、雲を1m定規につけて教室の天井近くに示すと、盛り上がります。最初、雲を動かさずにいると、「先生、雲を動かしてください」などのリクエストが出てきます。「どうして?」→「動いていると書いてあるから」→「どっちに動かすの?こっち?こちっち?」→「うごいてくるだから僕たちの方に!」などというやり取りをしながら、「良く気づいたね」とほめてあげましょう。
最後には、動作化をせずに音読をさせるのもいいと思います。
・動作をしているつもりで、十分に間を開けて呼んでみましょう。
関連記事
も、あわせてご参照ください。
コメント