集団宿泊教室を有意義な活動にしよう(特別活動 指導案)

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目次

1.1 体験したことをまとめ,伝え合う力を育成する事例

この実践は文部科学省から許可を得て、文部科学省ホームページ上の「先生応援ページ」より転載させて頂いております。ここから指導案もダウンロードできます。

添付ファイル

目標

自然の中での集団宿泊活動を通して,自然や文化に親しむとともに,基本的な生活習慣や公衆道徳などについての体験を積み,互いを思いやり,ともに協力し合い,支え合うなどの望ましい人間関係を築く態度を育てる。

活動の概要

本活動は,少年自然の家での二泊三日の集団宿泊活動を通して,自然に親しませるとともに,集団行動における規律,協力,助け合いの心を育て,よりよい人間関係を築くことを目的として行っ ている。活動内容としては,金峰山の山登り,森林でのウォークラリー,ナイトハイク,山越えの 8キロハイキング,キャンドルの集い等が組まれている。また,常に5分前行動を原則とし,食事, 入浴等も厳しい規律の中で行う活動である。

活動の実際

(1)活動の計画

(2)学校行事における言語活動

学校行事で重視すべき言語活動は,事前にそのねらいや意義を踏まえて活動のめあてや活動計画 を話し合って決める活動や,活動後に体験したことを振り返り,視点を明確にして言葉でまとめたり,発表し合ったりする活動がある。学校行事を通して,このような言語活動の充実を図ることに より,体験したことをより豊かに表現する力や体験したことについて,思いを込めて伝える力を育成することができる。

【指導事例と学習指導要領との関連】

小学校学習指導要領・特別活動において,第2の〔学校行事〕2(4)「遠足・集団宿泊的行 事」,第3の2(4)「〔学校行事〕ついては,(中略)異年齢集団による交流,幼児,高齢者,障 害のある人々等との触れ合い,自然体験や社会体験などの体験活動を充実するとともに,体験活動を通して気付いたことなどを振り返り,まとめたり,発表し合ったりするなどの活動を充実するよう工夫すること。」を示している。 各種の学校行事における仲間体験や感動体験は,協力や思いやり,役割や責任などの大切さを心から実感することができる場であり,児童に強い印象として残ることが多い。しかし,せっか くの体験も,そのままでは流れて消えてしまうため,それらを言葉でまとめたり,発表し合った り,伝え合ったりすることで,体験を通して学んだことを再認識することができる。 本事例では,その指導の一環として,集団宿泊活動で体験したことを3つの項目で振り返らせ,活動中の俳句や川柳,日記などを参考に伝えたいことを拾い出させてから文章にまとめさせた。また,それを互いに発表し合うことで,まとめたり,伝え合ったりする表現力を育成するとともに,遠 足・集団宿泊的行事のねらいである「協力し合う人間関係」や「集団規律」などの大切さを実感させようとしたものである。

【言語活動の充実の工夫】

  • 体験したことを言葉でまとめる活動
  • 体験したことを言葉で発表する活動

日記を参考に文章にまとめる表現活動

集団宿泊中に書いた日記や俳句などの言葉から特に伝えたいことを拾い出させ, 「 感動したこと」,「 感謝したこと」,「 学んだこと」に分けて文章にまとめさせた。

まとめた文章をもとに音声言語で思いを伝え合う活動

体験を通して感動したことや学んだことなどをグル ープ内で伝え合わせた。その際,自分がまとめた文章 をただ読むのではなく,その思いを自分の言葉で声に 出して,身振り手振りを加えながら伝え合わせるようにした。

聞き手には,反応をしながら聞くようにさせるとと もに,「そのときどんな感じだった」などの質問や,「自 分も同じような気持ちだった」などの感想を述べさせ るようにした。

本事例においては,毎日書いた日記や俳句などをもとに活動後に文章でまとめ,音声言語も交えて伝え合う活動を行った。このような言語活動を充実させることは,学校行事を通して「自己 の生き方についての考えを深める」という特別活動の目標の実現につながることから,運動会や学芸会など長期間をかけて創り上げる学校行事においても効果的である。

引用元

文部科学省ホームページ「先生応援ページ」(授業資料・学習評価等)

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/senseiouen/index.htm

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