角とその大きさ(算数 指導案)

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目次

1.1 隣同士で理解し合えなかったことを全体で話し合い,解決する事例

この実践は文部科学省から許可を得て、文部科学省ホームページ上の「先生応援ページ」より転載させて頂いております。ここから指導案もダウンロードできます。

添付ファイル

単元の目標

角の大きさを回転の大きさとしてとらえ,角の大きさの単位を知り,角の大きさを測定したり角 をかいたりできる。

本時の目標

180゚より大きい角を2つの角の大きさの和や差としてみて,測定の仕方を考えることができる。

本時の評価規準

【数学的な考え方】  2つの角の大きさの和や差としてみて,180゚より大きい角の大きさを考えている。

主な学習活動

◎指導計画における本時の位置づけ(全12時間)

  • 第一次 いろいろな大きさの角(2時間)
  • 第二次 角のはかり方とかき方(6時間 本時3/6)
  • 第三次 三角定規の角(1時間)
  • 第四次 学習内容の定着とまとめ(3時間)

指導事例と学習指導要領との関連

小学校学習指導要領・算数の第4学年では,内容「B量と測定」「(2)角の大きさについて単位 と測定の意味を理解し,角の大きさの測定ができるようにする。ア 角の大きさを回転の大きさと してとらえること。イ 角の大きさの単位(度( ゚)について知ること。」を示している。 ○角の大きさの加法性に着目する。

第4学年では,角の大きさを回転の大きさとしてとらえ,単位と測定の意味について理解できる ようにする。実際に分度器を使って角の大きさを測定できるようにすることも大切である。測定し ようとする角の大きさが180度より大きくなると,分度器で測定するのが難しいことがある。そのよ うなときは,2つの角に分けて,それぞれの大きさを測定し,2つの大きさを加えるとよい。このような測定の仕方について,理解しにくいという児童もいるので,ていねいに指導する必要がある。

言語活動の充実の工夫

分からない点を素直に質問できるようにする。(*1)

本事例においては,自力解決の後に,隣同士で自分の考えを説明し合う言語活動を取り入れた。 多くの児童は,「180+40=220 答え220゚」のように,たし算の式を用いて説明していた。しかし, たし算を用いることが理解しにくい児童も数名見られた。そうした児童は,「なぜ,たし算をしていいの」と隣の児童に質問をしていた。しかし,たし算を 用いて説明をした子どもたちも,はじめは自信をもって答えることができなかったのである。そこ で,「角の大きさはたし算をして答えを求めていいのだろうか。」と問いかけ,たし算を用いる理由 を学級全体で考えることにした。

納得できなかったことを全体で話し合う。(*2)

教師は日頃から「隣の友達の考えが分かりましたか。」と問いかけている。納得できなかった点が あれば,学級全体で話し合うようにしている。

全体での話合いでは,はじめに,たし算で答えを求めた児童(A児)に説明をさせた。 「答えは220゚です。最初,180゚の大きさを測って,次に40゚の大きさを測りました。180+40=220で,答えは 220 ゚で す。」 この説明に対して,他の児童(B児)から,「どうして,たし算をしていいのですか。」という質問が出された。A児は,相手が納得できるよう な説明がなかなかできなかったが,次第に,「角の大きさが180°より大 きいので,どれだけ大きいかを測りました。40°だけ大きいので,40を たしました。」と説明ができるようになった。

たし算ができることを分度器を用いて説明する。(*3)

しかし,B児はまだ納得できないようであった。そこでもう一度児童全体に聞くことにした。少し時間がたった後,他の児童(C児)が次のように説明した。「答えは220゚です。理由は,まず180°を分度器で測ります。次に,もう1枚の分度器を下の部分にあてて,残りの部分の大きさを,目盛りを読んで測ります。180゚,190゚,200゚,210゚と読んでいくと,220゚になります。」

この説明を聞いて,分からないといっていた子どもの目が輝き 「わかった」と叫んだのである。

引用元

文部科学省ホームページ「先生応援ページ」(授業資料・学習評価等)

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/senseiouen/index.htm

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