育てて、作って、楽しもう-内藤唐辛子復活大作戦(指導案)

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目次

1.1 複数の視点で分析したり比較して考えたりする力を育成する事例

この実践は文部科学省から許可を得て、文部科学省ホームページ上の「先生応援ページ」より転載させて頂いております。ここから指導案もダウンロードできます。

添付ファイル

単元の目標

伝統野菜「内藤唐辛子」を栽培し利用する活動を通して,食料生産にかかわる人々の努力や工夫, 地域の特色に気付き,地域の一員としての自覚をもちふるさとを大切にしようとする。

評価規準

【課題設定の力】体験活動等を通して生じた疑問を,解決すべき課題として設定している。

【論理的思考の力】対象を複数の視点で分析したり,比較して考えたりしている。

【コミュニケーションの力】相手の立場を考えて,自分の思いや気持ちを伝えている。

【意思決定・行動力】地域に貢献できる活動を考え,力を合わせて実行している。

教材

本単元の中心的な教材となる「内藤唐辛子」は,古くから伝わる江戸の野菜である。現在は,その生産も少なくなり貴重な品種となっているが,かつては学校近隣で大量に生産されていた。

この地域に伝わる貴重な「内藤唐辛子」の復活に向けた生産活動を行うことを本単元の中心的な活動とし,さらには,唐辛子を使った料理作り,菓子作りなどへと発展させていく。そのことで, 生産活動に携わる人々の工夫や努力,地域への思いなどを知ることにつなげていく。

主な学習活動

(1)単元の展開(全55時間)

(2)本時の学習

害虫を退治する方法をベン図を使って話し合うことで,それぞれの方法を複数の視点で分析したり比較したりして,状況に応じた最適な方法を選択することができるようにする。

【指導事例と学習指導要領との関連】

小学校学習指導要領・総合的な学習の時間の第 3 の 2 の(2)「問題の解決や探究活動の過程においては,他者と協同して問題を解決しようとする学習活動や,言語により分析し,まとめたり表現したりするなどの学習活動が行われるようにすること。」と示している。

体験したことや収集した情報を,言語により分析したりまとめたりすることは,問題の解決や探究活動の過程において特に大切にすべきことである。そのためには,分析とは何をすることなのか具体的なイメージをもつことが必要となる。例えば,集めた情報を共通点と相違点に分けて分類したり,時間軸に沿って並べたり,原因と結果に分けたり,変化や結果を予測したり,現実 社会の事象に当てはめたり,多面的・多角的に分析したりすることなどが考えられる。

本事例は,栽培活動を行う中で生まれてきた問題状況を改善し,解決していかなければならないという身に迫った状況の中,複数の対処方法から適切な方法を選択する場面である。そこでは, いくつかの方法のメリットやデメリットを複数の視点で分析すること,比較しながら考えること などの思考が求められる。そうした論理的な思考力を育成するためにベン図と付箋紙を使ったグ ループでの話合い活動を行うことにした。

【言語活動の充実の工夫】ーベン図と付箋紙を使った話合いー

「内藤唐辛子」の 栽培活動を始めた ところ,アブラム シの発生が問題と なった。アブラム シを退治しなけれ ばならない問題状 況を解決するため に,子どもは,聞 き取り調査,書籍 やインターネット などでの調査を繰 り返し,22 通りの 退治方法を見付けてきた。

本時では,どの 方法を選ぶかを考 え判断する小集団での話合い活動を 行った。グループでの話合い活動を活性化するために 次の手立てを考え た。

児童にとっては,自ら解決しなければならない身に迫った問題であるとともに,話合いの展開 が目に見えて分かること,操作しながら考えがまとまることなどから,主体的で積極的な話合い活動が行われていた。ここでは,複数の視点で分析したり比べて考えたりするなどの思考力が発 揮されるとともに,22 の解決方法から最適と考えられる方法を根拠に基づいて選び,学習カードに表現することができた。

引用元

文部科学省ホームページ「先生応援ページ」(授業資料・学習評価等)

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/senseiouen/index.htm

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