パワポで作るかんたん熟語・計算フラッシュ教材

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【教材概要】

佐賀県神崎市立西郷小学校で実際に使用されている熟語・計算フラッシュ教材を紹介します。この教材はプレゼンテーションソフトで簡単に作成でき、電子黒板や大画面テレビ、プロジェクタで使用します。

【この実践のメリット】

  • 短い時間で繰り返し学習でき、基礎力の定着につながりやすい。
  • テンポよく学習できるため、児童の学習意欲を高めやすい。
  • 従来のプリント学習での印刷、配布、回収、採点、返却などの手間を削減できる。
  • 作成したものを学校のサーバーに保存するなどして、先生どうしで簡単に共有できる。

【教材動画】

【熟語・部首フラッシュ】

 はじめに部首を提示することで、漢字を部首の意味でグルーピングし、効率良く学習できます。声に出して何度も繰り返していくなかで、定着をはかります。

教材の詳細は動画をご覧下さい。

1.はじめに部首名を児童に答えさせます。

2.読み仮名をスライドインし、先生が声に出して「にくづき」と読みます。

3.以下、「にくづき」の漢字・熟語のスライドをテンポよく変えていきます。
スライドを変えたときに、児童がすぐにその漢字を答えられるように何度も繰り返します。

暗記計算フラッシュ

 百マス計算よりも計算量が少ないため、無理なく取り組むことができます。また、テンポが速く、一つ前のスライドの答えを覚えなければいけないので、自然と集中力が身につきます。


1. はじめに式のスライドを提示します。スライド上の式を計算したものを児童に答えさせます。この場合、児童は15と答えます。

2. 以下、スライドの答えに計算をしていきます。この場合、前のスライドの答えが15なので、5で割って3となります。

3.前のスライドの答えが3なので、9をかけて27となります。

4.同様に27に6を足して33となります。

5.同様に33から7を引いて26となります。

【学校紹介】

佐賀県神崎市立西郷小学校
http://www.kanzaki.ed.jp/school/e-saigou/

学力向上を図るために、「陰山メソッド」を導入し、毎週火曜日、水曜日の1時間目を「スキルタイム」として、「読み・書き・計算」の徹底反復学習を行なっています。脳の活性化を図って授業への集中力を高めることが狙いです。木曜日の1時間目にはその活用を探る授業を設定しています。

また、西郷小学校では「地域の教育力を活用し、心やさしく地域を誇りに思う子どもの育成」を目標にし、以下の様々な活動を行なっています。地域の教育力を存分に活かして、非常に有意義な体験活動に取り組んでいます。

  • 地域の伝統工芸である「尾崎人形」や「尾崎焼」の制作体験学習
  • 大豆100粒運動・稲作等農業体験
  • 毎週水曜日の読み聞かせボランティア「お話宝箱」
  • 職員と連携して、集会後の劇や大型紙芝居
  • 地元の高校やゲストティーチャーと連携したクラブ活動

【スキルタイムの主な内容】

国語

・音読学習
スピード、テンポ、タイミングを意識して、一斉読み、リレー読み、たけのこ読みといった様々な読み方をさせています。導入教材として、詩・言葉遊び・古典作品・熟語・百人一首・慣用句・ことわざ・四字熟語を使用しています。

・漢字
漢字の前倒し学習に取り組んでいます。仕様する教材は「漢字まるごとスキル」(日本標準)です。本記事で紹介した、部首・熟語のフラッシュ(ICTの活用)の反復学習も行なっています。

・その他
視写・複写、辞書引き、ローマ字の読み書きに取り組んでいます。

算数

・百マス計算
スピードと正確さをキーワードにし、集中力を高めています。ファイリングすることで、記録を残し、学習意欲の向上を図っています。百マス計算はストップウォッチを使って、一人ひとりのタイムをきちんと認めるようにしています。

・その他
ドット図、計算カード(ICT活用)を用いた計算練習や公式を覚えるために、フラッシュカードなど(ICT活用)を使用しています。

【編集後記】

プレゼンテーションソフトを使えば、誰でも簡単にICTのオリジナル教材を簡単に作成できます。今回の教材も応用すれば、さらに色々なオリジナル教材が作成できそうです。また、同様の内容でも印刷した教材であれば、配布、回収、採点に時間が取られるため、日々の反復学習の導入はなかなか難しいかもしれません。しかしこのようなICT教材であれば、手間も少なく気軽に導入できると思います。そして何よりスピード感を持って、集中して取り組めるのがいいですね。取材させて頂き、どうもありがとうございました。
(編集・文責 EDUPEDIA編集部 下村太郎)

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