単元「面積」の実践例(間嶋哲先生)

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作成者: 間嶋哲さん

1 はじめに

「たてもよこも6cmの正方形と、たてが12cmでよこが2cmの長方形だったら、どちらが大きいかな?」

本記事は、上の問いを中心とした広さ比べを通して、「面積」を学ぶことを目的としています。

また、この単元を全10回の授業で行うという設定に基づき、到達目標や評価基準について丁寧に説明している指導案の記事もあります。併せてご覧ください。
 
『単元「面積」の指導案(間嶋哲先生)』

http://edupedia.jp/entries/show/853

出典: http://bit.ly/TyqDaW

2 この実践におけるねらい

広さ比べの方法を検討することをとおして、どの考えも「単位面積のいくつ分か」という観点で比べていることや、1㎠を基に比べると比べやすいことに気付くことができる。

3 この実践の目標とする児童の姿

どの考えも「単位面積のいくつ分か」という観点で比べていることに気付き、いつでも使える(=どの広さの面積にも対応する広さ比べの)方法は、1㎠を基にした考えであることが分かる。

(1)十分満足できる姿

どの考えも「単位面積のいくつ分か」という観点で比べていることに気付き、いつでも使える方法は、1㎠を基にした考えであることが理由を付けて説明できる。

(2)努力を要する児童への手だて

学習プリントをまとめさせる際は、黒板に書かれた補足の言葉を参考にさせる。

4 間嶋先生の実践例

◎ 本単元における、豊かにかかわらせるための手立て

  • グループで、図を基に友達と同じ説明をさせる。(手立て①
  • 考えの共通点、相違点を問う。(手立て②
  • 類似課題を与え、いつでも使える考えを問う。(手立て③

◎ 本単元における、児童に期待するかかわりの姿

  • 説明している友達に、付け足しをしたり、修正をしようとしたりする。(かかわりの姿a
  • 共通点や相違点を子ども自身の言葉で語ったり、それを修正しようとしたりする。(かかわりの姿b
  • どの考えに一般性があるのか、その理由を話したり、それを修正しようとしたりする。(かかわりの姿c

 
  
前の授業にて、下記の課題を与えておく。

子どもは様々な広さ比べの方法を考え、直接重ねたり、1つ分の大きさを決めて比べたりして、どちらも同じ広さであることを様々な方法で確かめる。

このような十分な算数的活動をさせた後、自分が考えた広さ比べの方法を図で表させておく。

本時では、まずそれぞれの広さ比べの方法を一斉に提示し、その方法を考えた子どもに説明させる。その際、予め、手だて①をグループで、手だて②を全体で行うことを話しておく。真剣に友達の話を聞く構えを作るためである。
 

一斉に提示された広さ比べの様々な方法が一通り説明されたら、その後、手だて①を行う。グループで図を使って、同じように説明させるのである。一見簡単そうであるが、意外と同じようには説明ができない。だからこそ、そこで、かかわりの姿a(説明している友達に、付け足しをしたり、修正しようとしたりする)が生まれる。「そうではなくって、~でしょ」という言葉である。こうして、説明を試みた子どもも、付け足ししたり修正しようとしたりする子どもも理解が深まる。考えの分かりやすい伝え方も身に付く。

その後、手だて②を行う。手だて①によってすでに理解の深まった子どもは、全体の場で共通点や相違点を問われることによって、「単位の考え」を子ども自身の言葉で語ったり、それを修正しようとしたりする。また、一つ分の大きさが違うことを子ども自身の言葉で語ったり、それを修正しようとしたりする。こうして、かかわりの姿b(共通点や相違点を子ども自身の言葉で語ったり、それを修正しようとしたりする)が生まれ、「単位の考え」が全員に身に付く。
 最後に、手だて③を行う。初めの課題とは長さの違う類似課題を数題与え、解決させたうえで、いつでも使える考えを問うのである。すでに「単位の考え」を身に付けている子どもは、念頭操作したり、様々に試してみたりする。こうして、かかわりの姿c(どの考えに一般性があるのか,その理由を話したり、それを修正しようとしたりする)が生まれる。また、その結果として、「1㎝2のいくつ分か」という観点で比べると、どんな図形のときにも比べやすいことに気付くようになる。
 こうして、面積の普遍単位の必要性を理解する。

5 編集後記

授業終わりに「学習プリント」を使ってその日のまとめを各自行うというのは、とても大切なことであると思います。自分の思い付いたこと、友達の考えたことなどを言葉にして表すことで、記憶に定着しやすくなるはずです。算数の授業以外でも役に立つ方法でしょう。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 陣内萌)

6 <講師プロフィール>

間嶋 哲(Mazima Akira)
1965年、新潟県に生まれる。新潟大学教育学部を卒業。
新潟県内の小学校で活躍後、文部科学省での1年間の研修を経て、現在、新潟市教育委員会学校支援指導主事。算数授業ICT研究会理事。全国算数授業研究会総務幹事
趣味は、海外旅行・外国語会話・スキー・ギター(フォークとクラシック)・読書・園芸・熱帯魚飼育など、多岐に渡る。
大学の卒業旅行を機に、旅行・外国語にはまり、旅行記を一冊出版したほどのエピソードを持つ。
●HP
間嶋哲のHPへようこそ… http://bit.ly/LzzKmJ

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