自宅危険度チェック(日本女子大学 石川孝重研究室)

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作成者: 石川孝重さん

1.1 はじめに

本記事は、建物の総合安全性と快適な居住空間をテーマに研究をしている日本女子大学石川孝重研究室によって執筆されました。「総合的な学習の時間」で行う防災教育として、特に小学校高学年生を対象とした実践を紹介しています。

下記のURLから基の実践をDLし、教材として使用することができます。

http://p.tl/0fdM

1.2 学習のねらい

自宅の中の危険度を知り、自ら改善する手段を考える力、また家族の安全を守る心を育てること。

1.3 児童の思考

自分の家は危険なものがたくさんある。家族のために自分が部屋をよくしていこう。

1.4 学習のながれ(9/16時間)

1.5 学習内容の詳細

※事前に自宅の家族がもっとも集まる部屋の間取りを書いてくることを宿題とする。
※間取りの書き方については、黒板で見本を書いてあげるとよい。
参考▼

導入

本日の学習について知る(5分)

  • 宿題の確認
  • 自宅の間取りを改善して家族を守ろうということを伝える。

◆自宅の部屋の改善の必要性

阪神・淡路大戦災では6400人を超える犠牲者を出したが、その9割近くは家屋や家具の倒壊による圧死や窒息死であった。また全体の約6割の部屋で家具が転倒し、部屋全体に散乱したというデータがある。しかも、ただ倒れるだけでなく、食器棚などは扉が開いて中の食器類が散乱し、また、冷蔵庫やピアノは移動してしまいテレビや電子レンジが飛ぶといった、日常では考えられない現象が認識されている。この事実は、地震などの災害に対して家屋や家具の安全対策がいかに大切であるかを教えている。


展開

自宅の危険度チェック(35分)

  • 自宅の間取りの危険な箇所に丸をする。

以前に避難行動で学習したことを思い出させながら、次のページの写真を参考に考えさせる。

  • 改善策を考え、隣の席の子と発表しあう。

席をまわりながら、必要であれば適宜補足説明をする。

◆押さえたいポイント
* 家具を固定する。
* 高いところのものは下におろす。
* 家具が倒れる方向に人がいないようにする。
* 家具が倒れてドアがふさがれないようにする。

◆自宅の安全対策例

自宅の安全対策で重要なことは、部屋の中に逃げ場としての安全な空間を作っているか、避難経路(外に出るまで)を確保しているかである。そのための安全対策例を以下にあげる。

<家具固定>

<家具の位置の移動>

家具の位置を移動させて、寝室のベッドの上や出入り口に家具が倒れてこないようにして安全な空間を作る。また高い位置に物を置いている、家具を2段重ねにしている場合は上段のものを低い位置に置く。

<家具に傾きをつける>

たんす等の家具の下に板などを入れて、家具が壁側に少し傾くようにすることで、揺れに耐えるようにする。

<窓ガラスの飛散防止>

窓ガラスに飛散防止フィルムを貼る。または厚手のカーテンを取り付け、就寝時には必ずしめることで、ガラスの飛散を防ぐ。

<高い位置のクローゼットの扉の固定>

高い位置に扉を開くかたちのクローゼットがある場合は、とってを紐等でしばり、地震時に中のものが飛び出してこないようにする。

▽詳しくは総務省消防庁HPから。
http://www.fdma.go.jp/html/life/kagu1.html

まとめ

本学習のまとめ(5分)

  • 自宅で家族と話し合うことを伝える

考えた改善案のうち実行できそうなものを家族と一緒に考えてみることを伝える。家には危険が多くあるので、児童がしっかりと防災について考えることが、家族が無事でいられることを伝える。

  • 宿題の伝達

自宅で地震に対してどんな対策をしているのかを書いてきてもらう。もし何もしていない場合は、今日学んだことを実践すれば書き込める、ということを伝える。

1.6 学習指導案

1.7 ワークブック

児童に配布し、授業の展開を補足するためにお使いください。
この実践はP22、23に対応しています。

▽ダウンロードはこちらから
http://p.tl/ag-v

1.8 編集後記

児童の生活の 中心となる自宅の災害時の危険について考えることで、児童にとって災害が自分の身に降りかかることとして考えられるようになります。そのため、防災意識がより高まるのではないかと感じました。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 佐藤睦)

1.9 協力団体紹介

日本女子大学家政学部住居学科 石川 孝重研究室
建築物の構造安全や防災、住教育を専門とする石川孝重教授の下、建物の総合安全性と快適な居住空間の確立をテーマに、建築物の設計や性能、安全性、防災のほか、建築法規、建築物の維持管理まで、多岐にわたる研究を行っている。
また、研究成果の情報発信や防災教育の普及にも取り組んでいる。
●今回ご紹介した内容はこちらをご参照ください
http://p.tl/0fdM
●石川孝重研究室に関する情報はこちらをご覧ください
http://p.tl/xLH2

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