1 はじめに
本記事は、建物の総合安全性と快適な居住空間をテーマに研究をしている日本女子大学石川孝重研究室によって執筆されました。「総合的な学習の時間」で行う防災教育として、特に小学校高学年生を対象とした実践を紹介しています。
下記のURLから基の実践をDLし、教材として使用することができます。
2 学習のねらい
消防署の方のお話を伺い、地域防災体制を知ること。また、消火器の使い方と止血法を学び、人のために役立てる技術と、役立ちたいという気持ちを作る。
3 児童の思考
地域のことをもっと知りたい。誰かのために役立ちたい。
4 学習のながれ(11〜13/16時間)
5 外部講師
消防署の方。
※事前に消防署の方に指導の依頼をしてください。
6 学習内容の詳細
導入
(1)本日の学習について知る(15分)
消火器、止血法を学び実践的な技術を学ぶ。また消防署の方のお話を伺い、地域の防災体制に関心をもつことを伝える。ワークブックのP25(以下)に随時書き込ませる。
展開
(2)消防署の方のお話(15分)
あらかじめ、防災体制についてお話していただくこと、また児童に地域が自分を守ってくれるから何もしなくていいという気持ちにさせないために、一人ひとりの防災へ関心を持ち、地域の人や家族と協力していくことが大切であることをお話いただくことを伝える。
(3)消火器の使い方(40分)
火災は火を大きくしないために、すばやく消火することが大切である。一般的には、炎が天井付近に達するまでは、消火器で消すことができる。
(4)止血法(40分)
一般に、人の全血液量は、成人では体重の約13分の1といわれ、その30%が急速に失われると生命に危険を及ぼす。そのため止血法によって出血に対し応急手当をする技術を学ぶ。
◆直接圧迫止血法
出血している傷口の上に、清潔なガーゼやハンカチなどをあて、手で押さえて出血を止める方法。
(5)消防署の方にお礼の挨拶(10分)
まとめ
(6)本学習のまとめ(15分)
家族が知らないような知識を得たことを伝え、今日の体験の感想や、得た技術などを家族や近所の人や友達と話し、皆で防災について考えていこうということを伝える。
○宿題の連絡
感想を書いてくる宿題を出す。
7 学習指導案
8 ワークブック
児童に配布し、授業の展開を補足するためにお使いください。
この実践はP25に対応しています。
▽ダウンロードはこちらから
9 編集後記
消火器の使い方は、だれもがみな小学校時代に教わった内容だと思います。しかし、ただ使い方だけを学ぶだけではなく、「地域防災」についても理解を深めるこの実践は、子どもたちにとってより深みのある実践ではないでしょうか。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 齋藤千秋)
10 協力団体紹介
日本女子大学家政学部住居学科 石川孝重研究室
建築物の構造安全や防災、住教育を専門とする石川孝重教授の下、建物の総合安全性と快適な居住空間の確立をテーマに、建築物の設計や性能、安全性、防災のほか、建築法規、建築物の維持管理まで、多岐にわたる研究を行っている。
また、研究成果の情報発信や防災教育の普及にも取り組んでいる。
●今回ご紹介した内容はこちらをご参照ください
http://p.tl/0fdM
●石川孝重研究室に関する情報はこちらをご覧ください
http://p.tl/xLH2
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