挨拶で授業を決める!

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1 「学習する空間づくり」とは……。

進学塾早稲田アカデミーの「本気でやる子を育てる」教育理念に基づいた「私語のない緊張感のある授業」ができる「授業空間」をつくること。クラスルーム・マネジメントを良好な形で行うこと。学校教育の現場では、「授業規律」と呼ばれているものに近いと思います。

先生の本気が伝わる授業。先生の情熱が子どもたちに届く授業。子どもたちが集中して先生の話を聞ける授業。これらが「学習する空間づくり」の出来ている授業です。

「授業は開始3分で決まる!」いかがでしょうか?
皆さんは授業開始の3分間をどのように行っているでしょうか?
その中で出来る「簡単なこと」とは何でしょうか?

これまでの実践を見直し、再構築したものを3月4日より「教師力養成塾e-講座」としてプレオープンするにあたり、そのポイントをここでご紹介させていただきます。

2 「学習する空間づくり」3つのポイント

①挨拶で信頼関係を築く。

「学習する空間づくり」の1つ目のポイントは、「挨拶で信頼関係を築く」です。

1)入室時の挨拶で授業が決まる。
入室時の挨拶は、滑舌よく大きな声で発声しましょう。授業は、挨拶で決まると言っても過言ではありません。当たり前過ぎておろそかになりがちです。扉に手をかけるその瞬間に大きな声で挨拶することを思い出しましょう。

2)授業開始時の号令でスイッチを入れる。
号令の発声は、「礼」を強く発声しましょう。号令は授業のスイッチを入れる大事な場面です。「礼」を強く発声することで、自然と子どもたちも大きな挨拶を返してくれます。ここで、生徒の授業に向かうスイッチが入るのです。

3)想いを込めた出欠確認で心をつかむ。
出欠確認は、入室時と同じように、滑舌よく大きな声で発声すると同時に、気持ちを込めた発声を心がけましょう。
ただ、名前を呼んでいるだけでの発声では、せっかく入った子どもたちのスイッチが切れてしまいます。
「よろしく!」や「いっしょにがんばろう!」という想いを込めながら、一人ひとりの名前を呼びましょう。

②視線で心をつかむ。

「学習する空間づくり」の2つ目のポイントは、「視線で心をつかむ」です。生徒の顔を見るから指示が届くのです。視線と体の向き、明るい表情が子どもたちの聴く姿勢をつくります。

1)入室時の挨拶で授業を決める。
入室時は、教室全体に視線を配りながら表情豊かに挨拶をしましょう。大きな発声の挨拶と組み合わせれば、子どもたちからも元気な挨拶が返ってきます。その挨拶を、今度は全身で受け止めることを忘れないようにしましょう。

2)号令が決まれば授業は決まる。
号令時は、生徒の模範になるようにしましょう。出欠簿を教壇に置いて、子どもたち全体が見える位置に立ち、「起立」「気をつけ」「礼」の各姿勢の見本を先生自身が示しましょう。

3)返事を受け取る出欠確認で本気を共有する。
出欠確認は、子どもたち一人ひとりの顔を見て、明るい表情で行いましょう。子どもたち一人ひとりの返事を視線と同時に体でも受け取りましょう。「よろしく!」「いっしょにがんばろう!」という想いを、一人ひとりと共有していくのです。

4)板書時の半身の姿勢で集中力を持続させる。
板書時の体の向きにも注意しましょう。子どもたちに背中を向けてしまっていると、「好きにしていい」というサインになってしまいます。半身の姿勢をとり、一人ひとりの反応を確かめながら板書します。これも集中力を持続させるための重要なポイントなのです。

5)授業開始時のトーク。
視線と体を向けて、子どもたち一人ひとりのに話しかけるようにしましょう。自分に話しかけているという印象を与えることで先生に意識を向けさせることができます。Zの形を意識して子どもたち一人ひとりに目を配りましょう。

③単指示で行動を導く。

「学習する空間づくり」の3つ目のポイントは、「単指示で行動を導く」です。‘単指示’というのは、子どもたちに一つの行動のみを取らせる指示ということです。良い指示にはその指示の意図(隠れた意味)が上手に盛り込まれているものです。
授業開始時の最初の単指示が号令です。起立(びしっと立とう)、気をつけ(姿勢を整えて)の動作を先生の模範どおりに行わせて、礼!の発声(子どもたちに元気よく「宜しくお願いします」と言わせる)を見届けた後に先生が挨拶を返します。
号令を一度で決める意志を持ってしっかりと行います。もしも挨拶がばらばらだったり、声が小さかったりしたときには必ずやり直しをしてください。そして挨拶が元気よく行えたらそのことを褒めてあげてください。そうすることで、授業中の先生の指示が子どもたち一人ひとりにしっかりと伝わるようになるのです。

授業を開始3分で決めるためには、大きな声と明るい表情で挨拶をします。生徒の顔をよく見て号令をかけます。そして出欠確認をします。日々の積み重ねが子どもたちの本気を育むのです。

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (1件)

  • http://youseijuku.jp/information/
    授業開始時3分の運営技術を向上することで、授業はよいものとなります。GW明けの授業で、リセット、リスタートできることをイメージして、イメージトレーニングを重ねることは効果的です。

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