【係活動チェ~ンジ作戦】ネーミングも内容もイメージも180°大転換したら、子どもに笑顔が!

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はじめに

クラスの状態が「イマイチ」(好ましくないグループ化等々、子どもたちの表情がいつもと違う)と感じたら、オススメは「係活動チェ~ンジ作戦」です。6年生の担任をしていて、クラスの人間関係がだんだんわるくなっていき、これは困ったという時、ふと思いつきました。

取り組む心がまえ

もちろん、日直当番、給食当番、掃除当番などは、そのままです。 
今までの係活動を大変身させるのです。
ただし、ワン・チャンス、つまり、年に1回だけしかチャレンジできないと思ってください。
両刃の剣(一か八か、成功する確率50%、失敗したらクラスは最悪状態になる覚悟がいる取り組み)ですから、それぐらい腹をくくらないと、挑戦できません。学年の先生方にも、相談し、了解をもらいました。

取り組み方(10ヶ条のルール)

まず、担任が子どもたちに提案しました。これも、子どもたちで話し合うことが困難な状況でした。

  • 毎日、みんながマジで楽しくなる教室にする係活動にチェンジしよう。
  • 係は必ず2人以上ですること。(1人でいる子がいたら、さそってあげる)
  • 係は自分らもやってて楽しいこと。
  • クラスのみんなの役に立つか、クラスのみんなも楽しくなること。
  • アイデアがなくなったら、朝の会で「◎◎係は解散しました」と宣言すること。
  • そして、新しい係を立ち上げること。その場合も朝の会で宣言すること。
  • 活動期間の長短は問わない。(初日から学期末までOK)
  • 複数の係に所属してもよいが、両方のメンバーに了解してもらうこと。
  • 係に後から加入したい子も入れてあげること。(人数制限しない)
  • 教室の後ろの黒板の係コーナーを必ず活用すること。

以上、10ヶ条のルールで始めました。

子どもたちの変容

初めてでしたので、例を示して、学級活動のうち月2回を、係活動の時間にあてました。

あとは、軌道に乗れば、休み時間も係活動が活発になり、係コーナーの場所を増やしてほしいという要望も出てきました。
3日で解散して、新係を立ち上げるのを、くり返す子らもいました。
再結成も、ありです。

子どもの出すアイデアは思いのほか意外な発想でクラスに活気が出ました。
当時、6年生でしたので、4年生の2クラスから、どんな係があるのか教えてほしいという依頼があり、6年生の子らは4年生の教室へ出前して、発表しました。

子どもたちがやった係活動の内容

◎119番救急隊(保健係さんです)

◎教室インテリア・コーディネート係(窓をステンドグラスにするなど、教室かざり係です)

◎何でも「よろず」相談所(忘れ物への対処や落とし物さがしに力を貸す係です)

◎ゴミゴミ・バスターズ(教室のゴミを拾いまくる係です)

◎先生お助け宅急便(いろんな教材などを職員室から運んでくれる係です)

◎昼休み「遊び人」株式会社(昼休みの遊びを提案してリードしてくれる係です)

◎給食イベント興行(給食の時間を楽しくするイベントをしてくれる係です)

◎DJ・ミュージック・ステーション(昼休みのBGMを流したり、Jポップ情報の係です)

◎プロ野球・Jリーグ速報係(試合結果や順位を係コーナーに書く係です) 

◎今日のセディ&セーラ発見隊(クラスでよいことをした人を発見して紹介する係です)                                

◎クイズ・なぞなぞ制作会社(係コーナーに毎日、今日のクイズを書く係です)

◎なんでもベストテン発表プロジェクト(インタビューして、ベストテンを発表する係です)                              

◎イラスト募集委員会(みんなにテーマを示して、イラストを募集して、壁にはる係です)                               

◎4コマまんが制作室(4コマまんがを書いては、係コーナーにはっていく係です)                                  

◎将棋学習塾(将棋を教えてあげる係です)

もっとたくさんあったのですが、忘れました。
「インタビューして、ベストテン」については、誰かを傷つけていないか、必ず担任のチェックを入れました。

取り組みの結果

6年生の子どもたちにとって、取り組みを発表する機会(4年生2クラスへの出前発表)が2回もあったことは、うれしいサプライズでした。
ダラダラしていた子どもたちが、てきぱき動くようになりました。
グループ同士のにらみ合いがなくなりました。
固定化されていたグループ構成も、流動的になり、1人ぼっちの子がいなくなりました。

とにかく、1人ひとりの表情が明るくなり、ホッとしました。
たまたま、こういう結果にはなりましたが、気の抜けない毎日であったのも事実です。

冷や冷やしながら、見守りました。

その数年後、荒れて、担任がリタイアした6年生のクラスでも、再チャレンジしてみました。(万策尽きて、他に有効な手立てもなく・・・)
細かい記録を残す余裕すらなかったので、詳細を載せることはできませんが、イライラ・トゲトゲしていた子どもたちの表情が、柔らかく、おだやかになったことだけは、覚えています。

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