読書へのアニマシオン 作戦63「一緒のほうが、うまくいく」〜風切る翼を使って〜

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作成者: EDUPEDIA編集部 (Edupedia編集部)さん

1 1. はじめに

本記事は現在鳥取県米子市立尚徳小学校の校長をされている倉光信一郎先生のホームページ「読書へのアニマシオン」より引用・加筆させて頂いたものです。
倉光信一郎先生のホームページはこちら
http://www.chukai.ne.jp/~kurashin/index.html

2 2. 対象

小学校5・6年生

3 3. ねらい

想像力・思考力を養う、チームで協力する

4 4. 必要な素材と手段

この作戦では、参加者は前もって本を読んでくる必要はありません。子どもたちが読んだことがありそうな本、何の本か子どもたちにも調べがつきそうな本のなかから使う本を選びます。
それぞれの本について、次の3種類のカードを用意します。

a 書名

b 作者名

c その本についての短いテクスト−重要な意味を持つもの−

たとえば、参加者が30人なら、本を10冊選び、それぞれに、書名カード、作者名カード、テクストカードをつくります。

学校に図書館がある場合は、どの本が頻繁に貸し出されているか調べて、よく読まれている本のなかから選ぶとよいでしょう。

5 5. 実践内容

オリジナルの作戦

実践方法

アニマシオンはたいていの場合、教室でも廊下でも校庭でもどこでも行えますが、この作戦は、図書室で行ったほうがよい、というよりも図書室で行わなければなりません。知らない本が出てきたとき、図書室ならその場で手にとって調べ、どのテクストが当てはまるか考えたり、見つけたりできるからです。

学校に図書室がない場合は、児童書のコーナーのある公共図書館で行ってもよいでしょう。その際は、前もって図書館側の許可を得ることが必要です。

3種類のカードには通し番号をふりますが、番号から組み合わせがわかってしまわないように、ばらばらにふります。たとえば、同じ本の書名、作者名、テクストのカードの番号が、3、15、18のような形です。この番号を使って、正しい答えをメモしておきましょう。

そして、子どもたちが図書室に集まったら、

①アニマドールは、これから書名か作者名か本についてのテクストの書いてあるカードを1人に1枚ずつ配ることを告げます。そして、同じ本の書名、作者名、テクストのカードがそろうように、カードを見せ合いながら仲間を探し、3人組をつくりましょうと言います。

②カードを配ったら、互いに尋ねあって3人組をつくる時間をとります。その間、必要なら図書室の本を見てもかまいません。

③全員が組になったようなら、時間を打ち切って全員を集めます。そして、最初の1組を当てて、書名、作者名、テクストを読み上げてもらいます。うまく組になっていれば黙っています。間違っているときは、どこかおかしいことを告げますが、答えはまだ言いません。そして、1巡するまで、グループごとに発表してもらいます。間違っていたのが2、3組なら、次のいずれかにしましょう。

A. 時間があって図書室の本を見れば答えが出そうならもう1度調べて考えるように言います。

B. 時間がなく子どもたちもくたびれているようならアニマドールが正解を言います。

④最後に、どのグループの本が1番素晴らしいか、グループごとに尋ねても楽しいでしょう。

書籍情報

『読書へのアニマシオン‐75の作戦』 M. M. サルト 著 柏書房 (2001)

6 6. 利用作品例

  • 題名「こんとあき」 作者名「林 明子」
  • 題名「すてきな三人ぐみ」 作者名「トミー・アンゲラー」
  • 題名「わすれられないおくりもの」 作者名「スーザン・バーレイ」
  • 題名「あしたもともだち」 作者名「内田麟太郎」
  • 題名「さっちゃんのまほうのて」 作者名「たばた せいいち」
  • 題名「こんにちワニ」 作者名「中川ひろたか」
  • 題名「BROOCH ブローチ」 作者名「内田也哉子」
  • 題名「ゆっくりがいっぱい」 作者名「エリック・カール」
  • 題名「ぼくの病気はいつなおるの?」 作者名「田沢雄作 田沢二三代」
  • 題名「ぼくの見た戦争2003年イラク」 作者名「高橋邦典」
  • 題名「くまのこうちょう先生」 作者名「こんのひとみ」
  • 題名「だいじょうぶだいじょうぶ」 作者名「いとうひろし」

題名、作者名、そして3つ目のカードには、「内容」として、要約したものであったり、あらすじであったり、その絵本の良さについてであったり、そういったことを書いたカードを作りました。

実際の動きは、本をよく知っている人たちでも、3つのカードを合わせるのには時間がかかりました。それでも、お互いに言葉を交わしながら、実に楽しい雰囲気の中で進行していきました。本を通して、コミュニケーションの力を培っているということを実感できました。

7 7.「読書へのアニマシオン」シリーズについて

「読書へのアニマシオン」はシリーズ記事です。
「読書へのアニマシオン」全体の説明や、他の作戦をこちらのページからご覧いただけます。

読書へのアニマシオンまとめページ

http://edupedia.jp/entries/show/1227

8 8. 編集後記

本作戦では、本を探しその内容について同時に情報を収集する必要があるため、小学生の高学年を対象学年として設定しました。しかし、絵本等で代用することで、低学年にも十分対応できるのではないかと思いました。また、児童にとって多くの本に出会うきっかけになる実践だと感じました。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 安田明弘)

9 9. 実践者プロフィール

倉光信一郎(くらみつしんいちろう)
鳥取県米子市立尚徳小学校校長。
モンセラット・サルト氏の著書『読書へのアニマシオン‐75の作戦』(柏書房)を元に実践を展開。
米子市と長岡京市で「勉強会」を開催。
要請があれば、児童生徒、保護者、教職員を対象にワークショップを行い、これまで数多くのワークショップを開催。
アニマシオンのエッセンスを伝えていらっしゃいます。

倉光信一郎先生ブログトップページ
http://www.chukai.ne.jp/~kurashin/index.html

読書へのアニマシオントップページ
http://www.chukai.ne.jp/~kurashin/anima.html

本記事の元記事
http://www.chukai.ne.jp/~kurashin/isshonohougaumakuiku.html

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