読書へのアニマシオン 作戦23「想像のペン」(倉光バージョン)

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作成者: EDUPEDIA編集部 (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

本記事は現在鳥取県米子市立尚徳小学校の校長をされている倉光信一郎先生のホームページ「読書へのアニマシオン」より引用・加筆させて頂いたものです。
倉光信一郎先生のホームページはこちら
http://www.chukai.ne.jp/~kurashin/index.html

2 対象

小学校3・4年生

3 ねらい

想像力を養う

4 教材

『きょだいな きょだいな』 長谷川摂子、降矢なな 著 福音館書店 (1994)

5 実践内容

以下で登場するアニマドールとは、「読書へのアニマシオン」を行うときのリーダーで、子どもたちの持っている力をやさしく引き出してあげる人です。学校で授業を行う場合は、先生がアニマドールになります。

オリジナルの作戦

アニマドールは子どもたちが集まったら、次のように説明します。
「作家の書きあげた本が長すぎると、出版社の編集長が少し短くするべきだと判断することがあります。そうしたら作家は言われたとおり、自分で1部分を削らなくてはなりません。

さて、ここでみなさんは、編集長からそのように依頼された作家のつもりになって、もとの意味を損なわないように、自分に割り当てられたテクストから、言葉や文を削ってください」

  1. 子どもたちが席についたら、本のなかの段落を書き写した紙を、1人に1枚ずつ配ります。それを読んで、短くするための時間を15分間与えます。このあいだは、本当に静かにしていなければなりません。
  2. 時間がきたら、アニマドールは1人ずつ当てていき、初めにもとの段落、次に書き直したものを読みあげるように言います。1人が読み終えるたびに、アニマドールは聞いていた子どもたちに、短くした段落はもとの段落と同じことを言っていたか、同じ意味だったかを考えるように言います。そして、黙って1点から5点までの点数をつけてもらいます。ここでは子どもたちはメモするだけで、点数を口に出しては言いません。
  3. こうして全員がめいめいの紙を読み終えたら、だれに最高点をつけたか、また、それは何点かを、アニマドールは子どもたち一人一人に尋ねていきます。得点を集計し、「想像のはさみ」を1番上手に使えた人を発表します。
  4. 最後に、優勝した子ども(同点で、何人かいる場合もあります)が、どうしてそんなふうに段落を削ったのか説明します。

書籍情報

『読書へのアニマシオン‐75の作戦』 M. M. サルト 著 柏書房 (2001)

倉光先生流の作戦

この作戦は、ぎりぎりまで文章を削って描かれている絵本ではとてもできそうにありません。そこで、「もとの意味を損なわないように」というところを大事にし、絵本全体に流れている言葉のリズムや雰囲気を損なわないようにして、逆に、もっと広げてみようという倉光バージョン「想像のはさみ」をやってみようと思います。

①まずは、「きょだいな きょだいな」に登場するものとこども100人がしたことを分析してみます。

②次の文の型に合わせて、自分で作ってみます。分析表を参考にします。

③大人を対象にやってみました。いろんな作品が生まれました。

  • あったとさ あったとさ ひろい のっぱら どまんなか きょだいな (パレット) あったとさ 

こどもが 100にん やってきて (絵の具を じゃかじゃか 入れまして はしごを どんどん のぼりつめ お空に 虹を かきました)

  • あったとさ あったとさ ひろい のっぱら どまんなか きょだいな (玉ねぎ) あったとさ

こどもが 100にん やってきて (皮むいて 皮むいて 皮むいて 食べるところが なくなった)

  • あったとさ あったとさ ひろい のっぱら どまんなか きょだいな (たんぽぽが) あったとさ

こどもが 100にん やってきて (ふわふわ ふわり くるくる くるり わた毛に つかまり 空中さんぽ)

6 「読書へのアニマシオン」シリーズについて

「読書へのアニマシオン」はシリーズ記事です。
「読書へのアニマシオン」全体の説明や、他の作戦をこちらのページからご覧いただけます。

読書へのアニマシオンまとめページ
http://edupedia.jp/entries/show/1227

7 編集後記

非常に語感や想像力を必要とする作戦のため、児童によって得意、不得意は出てくるという印象はありました。しかし、それ以上に一人ひとりの児童が自分の思い思いの擬音語を作りながら、作品を作っていく過程が非常に面白いのではないかと感じました。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 安田明弘)

8 実践者プロフィール

倉光信一郎(くらみつしんいちろう)
鳥取県米子市立尚徳小学校校長。
モンセラット・サルト氏の著書『読書へのアニマシオン‐75の作戦』(柏書房)を元に実践を展開。
米子市と長岡京市で「勉強会」を開催。
要請があれば、児童生徒、保護者、教職員を対象にワークショップを行い、これまで数多くのワークショップを開催。
アニマシオンのエッセンスを伝えていらっしゃいます。

倉光信一郎先生ブログトップページ
http://www.chukai.ne.jp/~kurashin/index.html

読書へのアニマシオントップページ
http://www.chukai.ne.jp/~kurashin/anima.html

本記事の元記事
http://www.chukai.ne.jp/~kurashin/sozonopen.html

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