朝自習【知っている漢字を使って視写をしよう】お話「あめだま」新美南吉・作

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作成者: 滋賀のタカブーさん

1 学年ごとの朝自習への採り入れ方(導入)

このお話は、1~2年生では、まず読み聞かせをします
その後、数回に分けて朝自習の視写に使います。
1年生なら、ひらがなを習い終わってからですが、そのまま書き写します。
2年生以上では、

知っている漢字を使って視写しましょう

というテーマで書き写します。
そうすると3~6年生まで使えます。

2 学年によって朝自習で使える回数がちがいます(5回~14回)

朝自習の時間が10分でしたから、「あめだま」のお話を
1~2年生だと、14回に分けて視写するのが、ちょうどよかったです。
3~4年生だと8回
5~6年生だと5回に分けて視写するのが、ちょうどよかったです。
3年生以上は、わざと読み聞かせをせず、次はどうなるのかなと思いながら書き写す方が、集中して視写することができました。
もちろん、国語ですから、たて書きです。

3 あめだま

                    にいみなんきち

はるの あたたかい ひのこと、わたしぶねに

ふたりの ちいさな こどもをつれた 

おんなの たびびとが のりました。

ふねが でようと すると、

「おうい、ちょっと まって くれ」

と、どての むこうから てを ふりながら 

さむらいが ひとり はしってきて、

ふねに とびこみました。

ふねは でました。

さむらいは ふねの まんなかに、どっかと すわっていました。 

ぽかぽか あたたかいので、そのうちに いねむりを はじめました。

くろい ひげを はやして、

つよそうな さむらいが、

こっくり こっくり するので こどもたちは、

おかしくて ふふふと わらいました。

おかあさんは、くちに ゆびを あてて、

「だまっておいで。」

と いいました。

さむらいが おこっては たいへんだからです。

こどもたちは だまりました。

しばらく すると、ひとりの こどもが、

「かあちゃん、あめだま ちょうだい。」

と、てを さしだしました。

すると、もう ひとりの こどもも、

「かあちゃん、あたしにも。」

と いいました。

おかあさんは、ふところ から 

かみの ふくろを とりだしました。

ところが、あめだまは もう ひとつしか ありませんでした。

「あたしに ちょうだい。」

「あたしに ちょうだい。」

ふたりの こどもは、りょうほうから せがみました。

あめだまは ひとつしか ないので、

おかあさんは こまって しまいました。

「いいこ だから まっておいで。

むこうへ ついたら かって あげるから。」  

と いって きかせても、

こどもたちは ちょうだいようと だだを こねました。

いねむりを していたはずの さむらいは、

ぱっちり めを あけて、こどもたちが せがむのを みていました。

おかあさんは おどろきました。

いねむりを じゃまされたので、

この さむらいは おこって いるのにちがいないと おもいました。

「おとなしく しておいで。」

と、おかあさんは こどもたちを なだめました。

けれど、こどもたちは ききませんでした。

すると さむらいが、すらりと かたなを ぬいて、

おかあさんと こどもたちのまえに やって きました。

おかあさんは まっさおになって、こどもたちを かばいました。

いねむりの じゃまをした こどもたちを、

さむらいが きりころすと おもったのです。

「あめだまを だせ。」

と、さむらいは いいました。

おかあさんは、おそるおそる あめだまを さしだしました。

さむらいは、それを ふねの へりに のせ、

かたなで ぽちんと ふたつに わりました。

そして、

「そうれ。」

と、ふたりの こどもに わけて やりました。

それから、また もとの ところに かえって、

こっくりこっくり ねむりはじめました。

聞き合える雰囲気の朝自習に

例えば、2年生で週に1回のペースで「あめだま」の視写をするなら、お話を14回に分けて、14週間の朝自習に使えました。
また、週に2回のペースなら7週間使えた、という実践報告です。
もちろん、子どもたちに合わせて、12回に分けて視写しても、16回に分けて視写してもいいと思います。
知っている漢字を使って視写しましょう
というのも、完璧な解答を求めるわけではなく、
自分がわかる漢字に気づいて使いながら、ていねいに書いてほしいからだよ
と伝えました。
ですから、隣の席の子に、わからない漢字を聞きながら、というのも「OK」にしました。
どの子も意欲的に取り組める「学び合う朝自習」にしたかったからです。

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