1 概要
この実践は(株)教育同人社の許可を得て、「はなまるサポート」の学習指導ポイント一覧より転載しています。 実践の続き(無料)は最下部のURLからご覧ください。
また、以下より実践をPDFでダウンロードできます。
添付ファイル
2 導入
9月に入り,ようやく夏休み気分もぬけ,いよいよ学習に力を注ぎ込みたいと願っている頃と思います。中には運動会準備で,相変わらずの猛暑の中,熱中症対策に頭を痛めながらがんばっていらっしゃる先生方も多いのではないでしょうか。
さて,よく「逆思考」といわれる問題について今月は取り上げました。少しでもお役に立てばと思います。
(初等教育研究所 山崎憲)
3 「逆思考」の問題
このような問題が出され、子どもたちが加減の演算決定をする場面があります。この問題の場合には、状況そのものは「減法」の場面です。しかし、答えを求めるのは「加法」です。このように、場面としては「減法」(加法)でも答えを求める際にはその逆算である「加法」(減法)で求める種類の問題は、「逆思考」の問題と呼ばれています。
このような場面では、いわゆる「キーワード」と呼ばれる「ぜんぶで」「あわせて」「ふえて」「へって」「ちがいは」などによって演算を決めるわけにはいきません。もう一度、数量の関係を確かめてみる必要があります。そのための1つの「数のモデル」として「テープ図」があり、これを機会に導入するのです。
具体的には、どのように授業を展開したらよいのでしょうか。子どもたちの具体的な反応を想定しながら考えてみましょう。
<反応①> 問題の場面を、加法の場面に読み替えようとする。
これは18こよりも12こ多い計算だから18+12=30となる。
<反応②> 問題の場面から、□を使って数値を入れてみる。
この場合、30−12=18 のように書く子どもが多い。
<反応③> 問題の場面から、□を使った式から□を逆算する。
この場合、□=18+12=30のように書く子どもが多い。
「□を出す式は?」と問うと、18+12と答える。
<反応④> テープ図(のようなもの)や数直線などに表して、数量の関係を明らかにして演算決定する。
この場合、数量の関係から、18+12 のように書く子どもが多い。
また、②の□を使った「順思考」の関係から□−12=18,18+12=30のように演算決定する子どももいる。
4 まとめ
このようにして、子どもたちの反応を①から順に取り上げます。そこで、できるだけ④の反応に着目させ、関係が分かる表し方としてテープ図を指導するのです。また、求める式は18+12でよいことから、①②③の考え方もテープ図に関連させて一緒に見直し、いずれも18+12でよいとまとめます。
5 実践の続き
続きは以下のURLよりご覧ください。
@<href{http://www.djn.co.jp/support/special/point/docs/2011/9/2/3.php}
6 実践者紹介
初等教育研究所 山崎憲
元東京都算数教育研究会会長。
「小学校時代から現在までで,今が最も算数がすき」と,小学校退職後も算数教育に没頭し,現職時代に引き続き年に数回研究授業も試みている。
現在東京学芸大学講師として初等算数科教育法を担当。
またボランティアとして東村山市算数教室を開催し算数好きの子どもの育成を目指している。
7 サービス紹介
教育同人社の「はなまるサポート」では、若い先生のための授業ヒント集として、毎月の学習指導ポイントを細かく解説をしています。また、不明点や疑問点などを無料で相談できます。
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(編集・文責:EDUPEDIA編集部 鈴木鷹志)
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