分数の指導(導入)(はなまるサポート)

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作成者: EDUPEDIA編集部 (Edupedia編集部)さん

1 概要

この実践は(株)教育同人社の許可を得て、「はなまるサポート」の学習指導ポイント一覧の実践を転載しています。
実践の続き(無料)をご覧になりたい方は最下部のURLからお願いします。
また、記事最下部から実践がPDFでダウンロードできます。

2 はじめに

新しい学習指導要領では、2年生で「分数」を扱います。整数以外に新たな「数」として、分数を知るのです。本記事は、分数学習の素地的な意味を持っている指導案を紹介します。

3 分数について

概要

学習指導要領では、2年・数と計算領域の「A(1) 数の意味や表し方」の中で、「(1) 数の意味や表し方について理解し、数を用いる能力を伸ばす。」として、

と述べています。つまりこれは分数の素地指導の機会とするということです。教科書でも「半分を作る」ような活動が取り入れられていますが、この「半分」をはっきりさせるのがこの単元のねらいの1つです。

子どもたちは、よく「半分こ」という言葉を使いますが、これはどれだけのことなのでしょうか。例えば「2人でドーナツを半分こしよう」というようなとき、図のように大体半分ぐらいになっていればお互い納得して食べます。

また、ちょっと大きい、形のはっきりしたおせんべいなどでは、「半分こ」してもあまりにも差が顕著に出てしまい、「ちゃんと半分じゃない」という不満が出ます。その様なとき、「では、やり直しましょう」と、おせんべいを上手に2つに割ったとしても、それが本当に「ちゃんとした半分」なのか心配です。そこで確かめるためにほとんどの児童は重ねてみます。この図の場合も重ねてみると「ちょうど半分」には分けられていないことが分かります。

そこで、「ちゃんとした半分」を作るために、操作しやすい折り紙を与えるのです。このようにして得た「ちゃんとした半分」が1/2ということを指導します。つまり、生活の中で用いる「半分」と、「ちゃんとした半分」すなわち1/2をはっきりと区別するのです。
そして、「同じ大きさに2つに分けた1つ分の大きさを、もとの大きさの1/2と書くこと」を教えます。そしてこれまで習った1、2、3などと同じように、このような分数も数の仲間だと教えるのです。

補足

ところで、分数には○○の何分の一を表す「分割分数」と、1/4メートルのように数量そのものを表す「量分数」があるといわれています。ここで、分数を用いる場合についてまとめておきましょう。

  1. 例えば、ある1つの大きさを4等分したものの1つ分の大きさを4分の1、3つ分の大きさを4分の3と表す用い方。…2年生・3年生での学習
  2. 例えば、数量の大きさそのものを1/5m、2/3Lのように表す用い方。…3年での学習
  3. 例えば、1/3を単位にしたとき、その2倍を2/3と表す用い方。…3年での学習
  4. 例えば、■□■■■□■で、■の全体に対する割合を5/7と表す用い方。…5年での学習
  5. 例えば、4÷9の答を1つの数で表すとき、4÷9=4/9と表す用い方。…5年での学習
  6. これはちょっと質が違うが例えば、3/4は、「ある1つの大きさを4等分してそれを3つ集める」という①の操作そのものを表す用い方。…2年での学習・3年での学習

このように、分数はその用いられる場合が色々あります。私たちはこのような用い方を知って、指導する際の参考にすることが大切です。

4 実際の指導について

導入

この単元の第1時を指導する場合、私なら次のように展開します。

先生:(円盤形のえびせんを用意して)このえびせんを半分こしましょう。(と言ってえびせんを割る)

先生:どうですか。(と言って児童に見せる)
児童:半分になっていません。
児童:もっと、ちゃんと半分にしないと。
先生:では今度こそ。ちゃんと定規を使おうかな。
先生:(定規をあてて切れ線を入れ、線に沿ってえびせんを割る。)

先生:さあ、今度はどうでしょう。
児童:よさそう。
児童:わからないよ。本当に半々か。
先生:どうしたらわかりますか。
児童:重ねてみればわかります。
先生:なるほど、もしぴったり重なったら?
児童:ちょうど半々。じゃあ確かめてみよう。

児童:ちょうど半分にはなっていない。
先生:重ねてみたら、はっきり分かりましたね。えびせんだと、ちょうど半分を作るのは難しいね。折り紙なら、ちょうど半分ができますか?
児童:できます。
先生:では、今から折り紙を配りますが、次のことを考えながら自分でやってみましょう。
 ○どんな半分ができるか。
 ○どうして半分だと言えるか。そのたしかめかたは?

応用

(児童の考え)

(E、Fについては、子どもが気づいたら取り上げる。気づかなければ「発展」の場で取り上げる。)

先生:みんなで確かめてみましょう。
児童:Aを発表する。…… みんなで実際に試してみる。
児童:Bを発表する。…… みんなで実際に試してみる。(向きを変えれば同じと言える)
児童:Cを発表する。…… みんなで実際に試してみる。
児童:Dを発表する。…… みんなで実際に試してみる。(向きを変えれば同じと言える。)
先生:確かに、ちょうど半分でしたか。形が違っても色々な半分があるんですね。
児童:はい。
先生:このように、ある物をちょうど半分にしたとき、それをもとの大きさの「1/2」と言います。そして「1/2」をこのように書きます。一緒に書いてみましょう。
児童:ノートに書く。
先生:ちょうどの大きさに分けることを「等分」と言います。ちょうど2つに分けることを「二等分」と言います。
児童:折り紙を二等分したんだね。
先生:そうです。二等分した1つを「1/2」というのです。
児童:先生、そうすると、三等分した1つを「1/3」と言うんですか。
先生:そうですね。じゃあ、四等分した1つは?
児童:1/4。
先生:どう書きますか。ノートに書いてみましょう。
児童:1/4です。
先生:ではみなさん、この折り紙で1/4は作れますか?実際に作ってみて、「はい、これがもとの折り紙の1/4です。」と発表してみましょう。もちろん、なぜ1/4なのか、わけも言えるようにしましょう。
(児童の考え)

先生:では、発表してもらいましょう。どのようにして作ったのか、(実物投影機で)実際に見て分かるようにしてください。
児童:「一緒にやってみてください。」と言いながらAを発表する。(それを見ながら全員が追体験する。)
児童:「一緒にやってみてください。」と言いながらBを発表する。(それを見ながら全員が追体験する。)
児童:「一緒にやってみてください。」と言いながらCを発表する。(それを見ながら全員が追体験する。)
児童:「一緒にやってみてください。」と言いながらEを発表する。(それを見ながら全員が追体験する。)
児童:先生、1/8も作れました。
児童:えーっ?
先生:それはすごいですね。では、発表してもらいましょうか。みなさんも一緒にやって確かめてみましょう。
(児童の考え)

先生:本当に、もとの折り紙の1/8なのか、確かめる方法はありますか?
児童:折って重ねて確かめました。
児童:切って重ねて確かめました。
先生:なるほど。それでは、今日のまとめをしましょう。自分で、「今日の勉強でわかったことや大切だなと思ったこと」をノートに書きましょう。
先生:発表しましょう。
児童:「1/2」は、ただの半分じゃなくて「ちょうど半分」のこと。
児童:ちょうど半分のことを二等分と言うこと。
児童:「1/2」「1/4」「1/8」の書き方や作り方が分かった。
児童:確かめるには、・折って重ねる・切って重ねる方法がある。
先生:とてもいいまとめができましたね。折ったり、線を引いて作ったけれど、それが本当に「1/2」「1/4」「1/8」になっているか、確かめようと考えることはとても大切なことですね。また、「1/2」「1/4」「1/8」を数字を使ってのように表しました。このような数を「分数」と言います。今日は、新しい数、「分数」を勉強したのですね。

5 実践の続き

続きは、はなまるサポート本サイトでご覧下さい。
http://www.djn.co.jp/support/special/point/docs/2013/1/2/1.php
実践全体のダウンロードもできます。
download(plan.pdf)

6 実践者紹介

初等教育研究所;山﨑 憲
元東京都算数教育研究会会長。
「小学校時代から現在までで、今が最も算数がすき」と、小学校退職後も算数教育に没頭し、現職時代に引き続き年に数回研究授業も試みている。
現在東京学芸大学講師として初等算数科教育法を担当。
またボランティアとして東村山市算数教室を開催し算数好きの子どもの育成を目指している。

7 サービス紹介

同社の「はなまるサポート」では、若い先生のための授業ヒント集として、毎月の学習指導ポイントを細かく解説をしたり、不明点や疑問点などを無料で相談できたりします。
http://www.djn.co.jp/support/

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 石川 瑛士)

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