よのなか科～金融経済編～「円高・円安（為替）と世界経済」（藤原和博氏）

1　はじめに

この記事は、藤原和博氏の「よのなか科」の実践の紹介です。
以下のホームページをもとに作成しています。

• 「藤原和博のよのなかnet」内にある「よのなか科ワークシート」

（http://www.yononaka.net/）

• 「全国[よのなか]科ネットワーク」内にある「WEB研修用ビデオ」

（http://www.yononaka-net.com/mypage/top/index.php）

2　よのなか科とは

元東京都杉並区立和田中学校校長の藤原和博氏が提唱している「学校で教えられる知識と実際の世の中との架け橋になる授業」のこと。 教科書を使った受身の授業とは異なり、自分の身近な視点から世界の仕組み、世の中の仕組みなど、 大人でも簡単に答えを出せないテーマ（「ハンバーガー１個から世界が見える」、「模擬子ども区議会」、 「少年法の審判廷ロールプレイング」など経済・政治・現代社会の諸問題）を扱う。授業の特徴として藤原氏は以下の特徴を挙げている。

1. ロールプレイやシミュレーションなどゲーム的手法によって子ども達の主体的な学びを創造する。
2. 大人も授業に参加することで、ともに学び合う力を付ける。
3. カリキュラムの目的に沿ったゲストを迎え、生徒の思考回路を刺激し、ときに通常の授業では得られない種類の知的な感動を与える。

（全国[よのなか科]ネットワークより
http://www.yononaka-net.com/mypage/network/index.php）

3　実践内容

よのなかワークシート「円高・円安（為替）と世界経済」

ワークシートの流れ（よのなか科ワークシートより抜粋）

①円高・円安とは何かを考えてみよう。

②1ドルの値段はなぜ変わるのか、考えてみよう。

③円高・円安になると、どんな影響が出るか考えてみよう。
　

④円高・円安、どちらか考えてみよう

⑤この授業でどんなことが身についたと思いますか？授業の感想も書いてみよう。
　

ワークシート

ワークシートPDF

ワークシート「円高・円安（為替）と世界経済」のダウンロードはこちらからどうぞ。
http://www.yononaka.net/worksheet/worksheet01/yononaka_finance_05.pdf　

授業ビデオ「円高・円安（為替）と世界経済」

藤原和博先生の本実践の授業の様子です。
3分58秒の短い動画ですが、とても分かりやすい授業のビデオです。

実際のドルと円を見ながら円安と円高の説明をしています。その後、円安と円高のどちらが得なのか班で考え意見を出していました。

ポイント

• 身近な問題から「円高・円安」を理解する。

ビデオURL

実践のビデオはこちらからどうぞ。
http://www.yononaka-net.com/mypage/model/movie.php?file=y03&no=3　

ビデオイメージ

4　実践者プロフィール

　藤原和博氏　教育改革実践家

1955年生まれ。78年東京大学経済学部卒業後リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任。93年からヨーロッパ駐在、96年から同社フェロー。03年4月から杉並区立和田中学校校長に、都内では義務教育初の民間人校長として就任。キャリア教育の本質を問う[よのなか]科が『ベネッセ賞』、新しい地域活性化手段として「和田中地域本部」が『博報賞』、給食や農業体験を核とした和田中の「食育」と「読書活動」が『文部科学大臣賞』をダブル受賞し一挙に四冠に。「私立を超えた公立校」を標榜して「４５分週３２コマ授業」を実践。「地域本部」という保護者と地域ボランティアによる学校支援組織を学内に立ち上げ、英検協会と提携した「英語アドベンチャーコース」や進学塾と連携した夜間塾「夜スペ」に取り組み話題に。　

5　編集後記

現在、経済がグローバル化してきた中で、円高・円安という言葉はよく耳にするようになりました。ただ、中学校、高校の時も円安・円高は授業で習った覚えがありますが、僕自身は今でもうまく説明できません。そういう方は多いのではないでしょうか。ただ円安、円高がどういうものなのかを授業で聞くだけではなかなか理解できないと思います。今回のよのなか科の授業のように、円高・円安がどういうことかを話し合うだけでなく、円高・円安のメリット・デメリットを考えることで理解が深まるのではないでしょうか。
（編集・文責：EDUPEDIA編集部　宇野元気）