夏休みの課題―学習の補完または次の学習に役立つ課題を―(はなまるサポート)

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作成者: EDUPEDIA編集部 (Edupedia編集部)さん

1 概要

この実践は(株)教育同人社の許可を得て、「はなまるサポート」の学習指導ポイント一覧より転載しています。
http://www.djn.co.jp/support/special/point/docs/2012/7/4/1.php

対象科目

社会

学年

3ー6年生

2 はじめに

夏休みには、どこの学校でも何らかの課題を子どもたちに出すと思います。私が子どもの頃の定番は、夏のドリルでした。今でも、1学期の復習や、基礎的な学習の復習をさせるために、夏のドリルを採用している学校もあると思います。最近というか随分前から、自由研究ということで、「何でもよいから何かやってくる」という課題が多いような気がします。自由研究の名のもとに提出される作品は、実に様々で、根気よく取り組み感心するものから、簡単なキットで作って終わりのものまであります。内容も、理科的なもの、社会科的なもの図工的なものと様々です。

私は、夏休みの課題といえども、ただ出すのではなく、私は、夏休みの課題といえども、ただ出すのではなく、何らかの見通しや意図をもって 出すことをお勧めします。今回は、社会科の学習をより充実させるための提案です。きっかけは、たまたま夏休みの作品が、2学期の単元の学習の導入に役立ったり、内容の理解や充実に役立ったりした経験があったからです。

3 具体的な課題

(1)3年生には、より地域理解につながるものを

3年生は、1学期の学習の最後が、「区(市)のようす」をまとめる学習です。学校での学習はほとんどの場合は、現地に行って調べることより、区(市)の副読本で調べたり、図書館やインターネットで調べたりした資料をもとにグループや個人でまとめることが多いと思います。そこで、夏休みを利用して、どこか1つでいいので、実際に行って調べることを課題にします。調べる対象は、自分たちの住む区(市)で興味のある場所の様子、施設ですが、そこで出会った人にも取材できるとさらによいです。

この場合、画用紙2枚程度にまとめるようにしました。用紙を決めると掲示がしやすくなるからです。上をしっかりとめて、重ねて貼ってもいいですね。また、区の白地図に、全員が調べた場所をシールで貼り、一目でわかるように掲示するとさらによいと思います。

(2)4年生には、都(県)の特徴をより知るために

4年生は、2学期以降に自分たちの住む都道府県について学習します。そこで夏休みを利用して、「東京都調べ」「○○県調べ」をしておくとよいと思います。夏休み直後の単元ではありませんが、自分たちの都道府県の学習をする際に役立てることができます。作品は、夏休み後に掲示か発表をすると思いますが、その単元の学習が済むまで保管しておきます。うっかり返してしまうともう一度集めるのはとても大変です。

3年生の時○○区(市)調べよりずっと広範囲になります。安全に充実した調べ学習にするためには、保護者への理解と協力が必要です。しっかりと説明でいるように準備しておくことが必要です。

(3)5年生には産業や環境について考えるきっかけを作るために

5年生では、日本の国土や産業、環境への興味を深めてもらいます。しかし、課題の出し方を工夫しないと、どの子もできるわけではありません。せっかく出かけても日程が忙しく、じっくりと取材ができなかったり、子どもによっては、どこに行ったかも覚えていなかったりします。そこで、「行った場所では写真を撮る」「観光パンフレットや見学先のパンフレットをもらってくる」「おもなお土産品は何か」「簡単な印象のメモ」などの出来ることをしてきて、2学期以降の学習に生かしてはどうかと考えます。つまり素材を集めておいて、作品づくりは学校でするという方法もあります。その場合、社会の時間というよりは、国語、総合の時間を活用して、自分の集めた素材をもとに、日本の国土、産業、環境のいずれかと結び付けて考えを書くような活動「日本ミニ紹介新聞」「一枚の写真から」等が考えられます。

*例:旅行でとった1枚から、宇治の紹介を考える。

(4)6年生には、歴史学習への興味を増すために

6年生には、歴史の学習を連動した課題をお勧めします。叱られてしまうかもしれませんが、私の場合はいつも夏休みまでに江戸時代にたどりつかず、「戦国武将調べ」とか「3人の武将(信長、秀吉、家康)調べ」という宿題を出して、その発表を導入にして江戸時代に突入していました。ですから、「長く続いた江戸時代はどんなしくみだったのだろう」というのが学習問題になり、江戸時代の制度を調べていきました。

今の教科書では、江戸時代の文化、学問の単元が2学期のスタートです。「江戸のくらしと文化、学問」に関して、教科書や資料集に出てくる事柄や人物な中から選んで調べる課題はどうでしょうか。授業では、すべての事柄や人物について詳しく触れられないので、知識や興味が増していくと思います。出来れば、夏休みだからできる体験を取り入れられれば素晴らしい調べ学習になると思います。

*例:歌川(安藤)広重記事の主な内容

4 2. 課題を出すときの注意(どの学年にも共通)

  1. 自宅以外での活動になるため、夏休み前に保護者の理解と協力をお願いする。
  2. 調べるときのマナーについては、繰り返し指導をする。
  3. 家庭の都合により取材が困難の場合は、その子に出来る方法を一緒に考えてあげる。
  4. 作品は、2学期以降の学習に役立てることを知らせる。
  5. 2学期以降、「作品をどう掲示するか」「学習の中でどう役立てるか」を考えて、課題をまとめる用紙を決定する。←現実の問題としてかなり重要。
  6. 作品はタイミング良く活用できるように保管しておく。活用し終わったら、必ず言葉(コメントを書くでもよい)を添えて返す。

5 実践者紹介

初等教育研究所 加藤良子
元公立小学校教諭、23年3月末で退職。
38年間にに4区5校で勤務する。各区で社会科部に所属。地域教材を開発して、各学校で実践してきた。
趣味は、江戸の歴史や文化に親しむこと。月に数回、江戸東京博物館で展示ガイドボランティアをしている。

6 サービス紹介

 同社の「はなまるサポート」は、若い先生のための授業ヒント集として、毎月の学習指導ポイントを細かく解説したり、不明点や疑問点などに関する無料相談を受け付けたりしています。

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 新川美咲)

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