各学年の数と計算領域を中心とした「技能」チェックと理解の早い子どもたちへの課題について(山崎憲先生)

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作成者: EDUPEDIA編集部 (Edupedia編集部)さん

1 概要

この実践は(株)教育同人社の許可を得て、「はなまるサポート」の学習指導ポイント一覧より転載しています。
実践の続き(無料)は最下部のURLからご覧ください。
また、以下より実践をPDFでダウンロードできます。
http://www.djn.co.jp/support/special/point/docs/2012/3/2/1.php

2 はじめに

ここでは、1年生から3年生までの算数の「基礎・基本」のチェックポイントを見ていきます。

ここでの実践効果を一番発揮するタイミングとしては、春休みに入る前だと思います。その時期に、学年の算数のおさらいとして使用することで、児童に自分の課題・春休みのうちにしなければならないことを理解させることができます。
また後半では、いわゆる「理解の早い子」への対応も考えてみます。

対象

小学校1年生から3年生までの低学年

時期

春休み前

3 各学年の数と計算領域を中心とした「技能」チェック

数と計算領域の定着は大切なものの1つです。低学年のうちは、教師による評価によって春休み中の努力点を示してあげましょう。以下にその例を述べます。

(1)1年生の加減計算の徹底

2年生以降のつまずきの原因にもなるので、5+8や12-7などの答えがパッと言えるようにしたいです。これはドリルなどで確かめ、正しく答えられない箇所をチェックしておきましょう。そのために下図のような表をつくり、たし算・ひき算の答えの出し方を確認する方法があります。

一方で,10までの数の合成・分解で難を示す子どももいるかもしれません。これも原理を指導し,後は粘り強く繰り返して学習し、「10は8と」「2」と反射的に答えられるように練習させたいです。これには、長期休みのうちに保護者の方に依頼する方法や学校に登校させて直接指導する方法もあります。特に、保護者の方には現状を理解してもらう必要があります。「わたしも何回か指導します。保護者の方もおうちでご協力いただけませんか?」など、お互いに努力しあうような言い方が効果的だと思います。

(2)2年生の九九の徹底

2年生のポイントはやはり九九の徹底です。九九の検定表などをもとにして,子どもが間違いやすい九九を取り出し,徹底指導していきます。

2年生ではこの九九をもとにして「わり算」の学習をします。例えば12÷4の答えを求めるには「4の段」の九九で答えが12になる数を探します。この時「4の段」がパッと思い出せなければわり算につまずいてしまうことになります。

算数は、習った事柄を積み上げていく学習です。積み上げが不十分だと、これから先の学習が大変になってしまうので、徹底的な復習はホントに大事です。

1年の加減の表と同じように,九九表で子どもの九九の定着度を把握しましょう。また、子どもにも自ら九九表を作らせ自己評価させて努力目標を設定させるのもよいでしょう。

(3)2年生の「テープ図」の理解

テープ図は,問題場面の数の関係を把握するのに大変有効な「数のモデル」の1つです。ここから,線分図に発展し,やがて数直線と同じように演算決定する際の「道具」になるので,子どもにはしっかり理解できるようにしてもらいたいです。そのためには,下図のように教えていくことが重要です。

①加減の問題場面設定してテープ図に下図の関係を書かせる。

②テープ図から立式を、立式からテープ図を書かせて定着させる。

のようなプリント問題をつくり家庭学習にしましょう。

(4)2年生の「分数」の理解

2年生ではいわゆる割合分数を指導します。これは全体を1とみて、その 1/2 や 1/4 を読んだり表したりすることです。これまでは漠然と「半分」と言っていたものを数を用いて表します。下図のように色々な 1/2 の表し方も学べます。 そこで子どもたちに紙を折ったり切ったりして 様々な1/2 をつくる作業をさせると良いです。

(5)3年生のわり算の徹底

3年生では「わり算」を学習します。わり算の答えを求める際に「九九」が不可欠であるということは先ほど述べたとおりです。1年生~2年生までで足し算・引き算・かけ算を学び、3年生では新しい演算としてのわり算を学習するので、ここからはその適用が大切になってきます。つまり各問題が「なに算で解けるか」を見極めることが必要です。

等分除,包含除などの意味からわり算を決定する。

図や文章から意味を理解させます。教科書の問題などを何題かプリントで提示してわり算の問題場面を把握させましょう

②たし算・ひき算・かけ算・わり算、どの計算がふさわしいか、その理由は何かをはっきりさせながら練習をさせます。

③わり算の自己評価テストを行い、不十分な点を見つけさせます。その後、ドリルなどで課題を与えます。

※画像をクリックするとPDFをダウンロードできます

この他、各学年で定着させたい基礎・基本がまだまだあります。学年が上がるごとに自己診断して自己評価し、春休みの努力目標が具体的に設定できるように指導していくことが大切になってきます

3年次以降なら、たとえば下記があてはまってきます。
(6)3年生の「小数」「分数」の理解
(7)4年生の整数の四則計算の徹底
(8)4年生の概数の理解
(9)4年生の小数,分数の加減計算
(10)5年生の小数の四則計算の演算決定と計算方法
(11)5年生の分数の加減乗除の演算決定と計算方法
(12)5年生の「単位量当たりの大きさ」の理解
(13)6年生の分数の乗除の演算決定と計算方法
(14)6年の整数・小数・分数の混合算

4 理解の早い子どもたちへの課題について

(1)パズルに似た楽しい問題集(これは単なる「パズル」に終わらせないで,考え方を育てる材料にするのがよい提供の仕方です。)

これ以降は下記URL先でご参照ください。

多くのパズルのような問題があり魅力的ですよ。

5 実践の続き

続きは以下のURLをご覧ください。
http://www.djn.co.jp/support/special/point/docs/2012/3/2/1.php

6 実践者紹介

初等教育研究所
山﨑 憲
【プロフィール】
元東京都算数教育研究会会長。
「小学校時代から現在までで,今が最も算数がすき」と,小学校退職後も算数教育に没頭し,現職時代に引き続き年に数回研究授業も試みている。
現在東京学芸大学講師として初等算数科教育法を担当。またボランティアとして東村山市算数教室を開催し算数好きの子どもの育成を目指している。

7 サービス紹介

同社の「はなまるサポート」は、若い先生のための授業ヒント集として、毎月の学習指導ポイントを細かく解説したり、不明点や疑問点などに関する無料相談を受け付けたりしています。

http://www.djn.co.jp/support/

8 編集後記

小学校高学年で算数でつまづく児童の多くは、低学年での基礎の定着が不十分だという話をいろんな先生に聞きます。そんな中、今回の春休み前の総復習という名で、基礎・基本を徹底して定着させること、苦手な部分を理解させて勉強させることはとても役立つものだと思った。やはり、すべてにおいて基本の反復は大切なんですね。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 岸剛志)

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