「マニュアル授業から抜け出そう!~仕掛けでクリエイティブ授業を~(立命館小学校 伊藤邦人先生)

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目次

1 はじめに

本記事では、「明日の教室」での、立命館小学校教諭 伊藤邦人先生による“算数のクリエイティブ授業”のお話を紹介しています。
詳しくは、「明日の教室DVDシリーズ第33弾」として発売されている「子どもが育つ授業&学級づくり」を購入いただきますと、セミナーで実際に用いた資料や、グループ討議、ワークショップの様子を見ることができます。

伊藤邦人先生のお話は、本DVDの第1部として収録されています。第2部は、同日に行われた、正頭英和(しょうとうひでかず)先生のセミナーの紹介となっています。

DVD申込み先URL→ http://www.sogogakushu.gr.jp/asunokyoshitsu/dvd_033.htm

ダイジェスト版はこちら→

2 講師の言葉より

これまで、さまざまな授業を見たり、したりしてきました。その中で、子どもたちが主体的に生き生きと学んでいる授業もあれば、子どもたちが受動的になって空気が沈んでしまう授業もあります。では、どうすれば常に子どもたちが主体的に学ぶ授業をつくることができるのか。私は、教材を料理する“仕掛け”が不可欠だと考えます。(以上引用)

3 マニュアル授業からクリエイティブ授業への転換の仕方(67分)

マニュアル授業とは、教員が授業の「めあて」に到達するまでの道筋を作り、そのレール上に乗せるだけなので、子どもたちは受け身の学習になりがちです。

これに対し、伊藤先生が推奨するクリエイティブ授業とは、授業の切り口から子どもたちの発想があふれ出し、創造的な学びにつながる授業のことです。子どもたちが主体的に学習に取り組めるようになります。子どもたちの「気づき」を導きだすために、働きかけ、工夫をこらしてみることが大切です。
  

なぜ、“仕掛け”が必要なのか。子どもたちにどのように影響するのか。

授業の「めあて」をジャガイモのような食材に例えると、わかりやすくなります。
【マニュアル授業では】: ジャガイモをジャガイモのまま皿に盛る 
→ 子どもたちの「食べたい!(学びたい!)」という食欲がわかない。
【クリエイティブ授業では】: ジャガイモをおいしく料理(肉じゃがやカレーなど)して出す 
→ 栄養(学力)となり、しっかりと身について血や肉となる。

4 【1】 授業を料理する!

マニュアル授業とクリエイティブ授業での問いを実際に対比させてみます。

伊藤先生が提唱される仕掛けのうち、本セミナーでは幾つかの仕掛けを用いた授業展開の説明がありました。授業も素材に合った調理方法(仕掛け)で出してみることで、より一層身につきやすく、定着すると思います。また、仕掛けを複合的に使ってみるのも手です。

子どもたちは仕掛け絵本が好きですが、仕掛けられることで、食いつきたくなります。

5 【2】 演習を料理する!

〔演習例〕わたしはだれでしょう?

形当てクイズです。自分の背中に名称が貼ってあるので自分では見えません。どんな言葉を使えば、自分の“名前”がわかるのか。問答を繰り返すうちに形の特徴を捉えることができます。
セミナーでは、他にも数種類の演習を行いました。

ぜひ、DVDで演習の映像をご覧になりながら、大人も夢中になれる「おいしい算数授業の料理」を味わっていただければと思います。仕掛けのポイントもDVDでご紹介しています。

セミナー紹介DVDのURL
→ http://www.sogogakushu.gr.jp/asunokyoshitsu/dvd_033.htm

6 講師プロフィール

伊藤邦人先生 
学習塾勤務を経て、現在立命館小学校教諭。
「クリエイティブ」を教育の柱とし、子どもを最大限伸ばす学級経営・授業づくりの研究を進めている。
単著に『マニュアル授業から脱却する! 算数のクリエイティブ授業(7つの仕掛け、30の演出)』(明治図書 2013年)
共著に
『文章題プリント』『図形プリント』(共に、学研出版)、『教師になるには』(一ツ橋書店)、『教師のための「マネジメント」』(明治図書)、『授業を盛り上げるワークシート集』『担任必携!学級づくり作戦ノート』(共に、黎明書房)などがある。

7 DVD シリーズ紹介

セミナーを収録したDVDなどは、下記のシリーズがこちらよりお求めいただけます。さまざまなセミナー、素晴らしい講演会の数々を身近で学ぶことができます。

「明日の教室」シリーズ →http://www.sogogakushu.gr.jp/asunokyoshitsu/dvd_1.htm
KAYA シリーズ → http://www.sogogakushu.gr.jp/kayaDVD/main.htm
河内教員 SOYA シリーズ→ http://www.sogogakushu.gr.jp/soya/main.htm

8 編集後記

クリエイティブ授業では、授業のはじめに何が登場するのかワクワクしてきます。

伊藤先生は、授業の終盤で「その日のめあて」が自然と子どもの口から発せられることを目標にしておられます。

先生方は、「この単元では、どんな仕掛けを使ったらよいのか?」で迷われるかと思いますが、伊藤先生の著書にたくさんのヒントが載っていますので、ぜひ手に取ってごらんください。
(編集・文責 EDUPEDIA編集部 丸山明美)

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