詩の指導(はなまるサポート)

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目次

1 概要

この実践は(株)教育同人社の許可を得て、「はなまるサポート」の学習指導ポイント一覧より転載しています。

実践の続き(無料)は最下部のURLからご覧ください。

また、以下より実践をPDFでダウンロードできます。

詩の指導(はなまるサポート).pdf

2 はじめに

二学期の始業式。詩の読解の授業は、後日にすることにし、詩を音読し、どっぷりと読み浸らせてはどうだろうか。

光村図書4年上掲載の高田敏子作「忘れもの」。4年の教材ではあるが、3年以上ならどの学年にもおすすめである。「忘れもの」は、四連からなり、典型的な「起・承・転・結」の形になっている。

「起・承・転・結」というのは、「情景をうたい起こす書き出しの部分」「起を承(う)け詩想を発展し深める部分」「内容や詩想を一転する部分」「詩全体の内容や詩想をまとめ結ぶ部分」という四つの部分からなる文章の組み立て方である。こういう場合、一般に、「転」の部分にこの詩の主題が書かれている。

3 内容

1、指導過程

その後、詩の読解の授業に取り組む。

2、指導目標

3、詩の教材研究(「はじめに」の文章構造図参照)

詩の解釈は詩の読解である。詩の読解には、

  1. 詩の言葉
  2. 言葉と言葉の関連・言葉の響き合い
  3. 詩の構成(起・承・転・結、一連と二連の対比と三連の転換、四連の余情)
  4. 表現の工夫(繰り返し・擬人法・文末表現・体言止・倒置法など)

などに気付かせて、詩を解釈する。詩の解釈を深めて音読したり、音読をして詩の理解を深めたりすることが大事である。表現の工夫を取り立てて指導するというより、音読を繰り返しながら、体で感じ取らせたい。言葉のリズムや言葉の響き合いなどを感じ取らせることが大事である。

4、視写について

詩はとぎすまされた言葉で書かれている。その言葉に注目させるには、視写を取り入れたい。一文字一文字丁寧に視写することで、言葉に着目したり、言葉と言葉を関係付けたり、詩のリズムを感じ取ったりし、詩への鑑賞が更に深まる。

5、音読・朗読・暗唱について

音読・朗読は詩の解釈の前提として、また、詩の解釈をした後、徹底して行うようにする。

詩の理解学習後、感動した所を選び出し、その感動の根拠を明確にし、それを音読表現につなげたい。また、詩の音読を通して、言葉の響きやリズム感など、詩のもつよさを感じ取ったり、言葉のもつイメージを膨らませながら作者の思いに迫り、よりいっそう詩のもつよさを味わわせたい。また、詩の感想を発表させることで、一人一人の感じ方の違いに気付かせ、自分の感じたことを素直に発表することの大切さを考えさせたい。

4 実践の続き

続きは以下のURLをご覧ください。
http://www.djn.co.jp/support/special/point/docs/2013/8/1/3.php

5 実践者紹介

福本 菊江 
「美しい日本語を話す日本人の育成」を目指して、国語教育に携わってきた。
「授業は教師の命である」の信念のもと、理論と実践の統一を目指している。
東京都小学校国語研究会や全国小学校国語研究会で、全国の先生方と研究を続けている。
殊に、音声言語の指導の重要性を強調している。
現在は、初等教育研究所で国語科の担当である。

6 サービス紹介

教育同人社の「はなまるサポート」では、若い先生のための授業ヒント集として、毎月の学習指導ポイントを細かく解説をしています。また、不明点や疑問点などを無料で相談できます。
http://www.djn.co.jp/support/

編集後記

詩の学習というと、文章構造を習うというイメージがありました。しかし、この実践のように、まずは読んで心で感じるという過程が詩の学習においては大事なことであると感じます。詩は抽象的で鑑賞が難しいと思っていましたが、まずは感じればいいのだということがよくわかりました。授業においても、詩の読解はおいておいて、まずは読む活動を行ってみてはいかがでしょうか。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 山下麻衣)

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