小学6年生新出漢字の読みが全部入った文章【教材】

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目次

すらすらと読めるように

小学校6年生の新出漢字がすべて入った文章を作ってみました。これがすらすらと読めるようになれば、力がついてきたという事になりますね。段落番号を打っていますので、段落ごとにテストをして、合格をあげるのもいいかもしれません。漢字の習得が遅れている子どもや帰国子女、外国籍で漢字を習得できていない子どもに有効だと思います。

シリーズとして、アップしています。他学年の文章もよろしければお使いください。

小学1年生新出漢字の読みが全部入った文章【教材】

小学2年生新出漢字の読みが全部入った文章【教材】

小学3年生新出漢字の読みが全部入った文章【教材】

小学4年生新出漢字の読みが全部入った文章【教材】

小学5年生新出漢字の読みが全部入った文章【教材】

小学6年生新出漢字の読みが全部入った文章【教材】

1~6年までの【教材】はここ↓↓↓からzipファイルで一括ダウンロードできます。中身は下記の文章のワード版で、ルビ付きのファイルも含まれています。

新出漢字の読みが全部入った文章2023

漢字については、

少ない時間で適格な補習を~「補習」落ちこぼしをどうするか(2)

漢字学習~小学校で落ちこぼさないように!

等で詳しくまとめていますので是非ご覧ください。

クラスの子ども全員にこれを全部読ませる必要は全くありません。そんなことをやり始めると、たいへんな作業になってしまいます。漢字の書き取りをチェックして、どうしてもできない子どもにまず読みをさせるという場合に活用するといいと思います。

どうせ読ませるなら、もう少し高尚で格調の高い文章を書きたかったのですが、6年生の漢字全部を入れて美しい文章を書くことはけっこう難しかったです。写真やイラストなどを添えてプリントアウトし、読ませてあげて下さい。読み変えの漢字もありますので、是非どなたか、これとはまた違った内容のものを作って下さると有難いです。

江戸時代にタイムスリップ

①【作り話です】
このお話は、江戸時代の人がタイムスリップをして現代に来て、今の日本でくらしてみたことを書いたレポート(もちろん、作り話です)です。このレポートに出てくる言葉や熟語は、江戸時代にはなかったはずのものもたくさんあります。朗読しながら、「こんな言葉は江戸時代にあったのかな、なかったのかな」「本当に江戸時代の人が現代に来たらどんなふうに思うのかな」など、考えてみるのもおもしろいですよ。

②【絹織物】
私は徳川家が江戸に幕府を置いていた時代の最期のあたりの時代からやってきました。まだ将軍は絶大な権力を持っていました。人々の生活は今よりずっと貧しかったのです。私は港で絹織物を外国に売る商売をしていました。農家では蚕を飼うのが盛んでした。蚕の卵から絹を作ります。絹織物は輸出するほどねうちがあるもので、美しく染められた日本製の絹は貴重品として世界でも評判でした。

現代の人々の生活にはおどろきました。見ること、聞くこと、疑問だらけです。

③【食べ物】
食べ物がふんだんにあり、机の上いっぱいに料理が並べられます。冷蔵庫という機械の中で食べ物が冷やされています。干し魚でなくても、冷とうしておけば何日もくさらないそうです。米俵などはなく、米はとうめいのふくろに入れて売られています。人々は牛の乳を毎日のように飲んでいて、牛やブタの肉を食べています。外国の食べ物が多く、私の舌には合いません。あまい砂糖が入ったおかしも、思い存分に食べられます。たくさん食べるので、人々の筋肉や骨が異常に発達しています。大人はみんな私より背が高いです。食べ過ぎて腹が出ている人も多いです。たくさんの食べ物をごみとして捨ててしまい、もったいないです。金銭感覚がおかしくなっているようです。食事が済んでもすぐにねることはなく、夜おそくまで起きています。至る所にコンビニという店があり、夜中でもその店は閉まらなくて、物を買えるのです。

④【車と体】
体が大きい割には元気がないような気もします。冬でも暖かい部屋で過ごし、夏は暑さを取り除くことまでできます。鋼鉄でできた自動車という乗り物に乗って座って移動するので、体が弱ってしまうのです。道には自動車が走っていて危険です。あんなに速い乗り物を片手で操作して運転している危ない人もいます。毎日のように人が車にはねられて亡くなるそうです。磁石の力で空を飛ぶように走るリニアモーターカーという車もできるそうですが、そんなに急いでどうするのだろうかと思います。もっと健康的な生活をするように対策を考えないといけません。

⑤【服】
服は着物を着ている人を見かけません。服の寸法は大きく、毎日のように服装が変わるのにもびっくりです。穴があくまで着ることはほとんどないようです。服や食べ物だけではなく、高級な機械でも故障するとすぐに捨ててしまうのは、現代の人たちの悪いところだと思います。

⑥【医者と薬】
肺や心臓の病気でも治ることがあるそうです。たくさんのよい薬があるそうです。刃物で手を傷つけても、薬をぬってもらったら、すぐに治っていました。もし病気がひどくなったら、体に針をさして液体の薬を入れます。それぞれの体の場所を専門の医者が担当してみてくれます。内科とか、外科とかいう班に分かれて仕事をしているそうです。看護師さんという医者の補助をする役割の人もいます。
暴飲暴食をして胃腸が悪い人が多く、それを薬で治そうというのはぜいたくだと思います。

⑦【電気】
外国から資源を輸入して、それを燃やした熱で水をわかして蒸気にして、電気を作っているそうです。ひと晩中、灯りがついています。電気を使った機械で、ゆかに落ちている小さなほこりまで吸収してしまいます。

⑧【貿易】
沿岸はうめ立てられ大きな船がとまっており、高潮が来てもだいじょうぶです。外国から来た船には小麦や豆などの穀物がどっさりのせられていることがあります。貿易も政治も、諸外国との関わりは深くなっています。私は江戸時代と同じように、港で貿易をして働く仕事に就職したいと思っています。

⑨【子供】
子供は幼児の時から勉強をしています。鼻を垂らしている子供が少ないです。親は我が子のためにとんでもない値段の物を買いあたえます。誕生日にはとても高いおもちゃが欲しいなどと、子供のくせにとんでもない事を言います。親は優しすぎて、これでは善悪がわからない子供が育ってしまいます。子供は親孝行をし、親の言う事に従うべきです。

⑩【新聞や本】
新聞というかわら版には遠くで起こったことも、翌朝にはもうくわしく書いています。1冊で何百枚ものページがある本が売られており、私にとっては宝物です。本屋ではおおぜいの著者が自分の考えを自由に発表できます。外国の本を訳したものも売っていました。聖書でも、外国の本でも、自由に読むことができます。週刊誌と言って毎週、何冊もの本が売り出されます。「ワンピース」という絵本が人気で、何十巻と発売されています。

⑪【テレビ】
テレビという機械には窓があり、その中で人や物が拡大されたり縮小されたりして映ります。テレビの窓の中に人がいるのかと思っていましたが、誤解だったようです。ごうかな商品も宣伝されていました。テレビでは男が「臨時ニュースをご覧ください」というと、今、外国で起きている地震の模様をすぐに伝えていました。「ウイー」という機械を使ってテレビに向かって棒をふると、テレビの窓の中で絵が動いて、興奮して胸がドキドキしました。リモコンで操作をするだけで、簡単にたくさんの人が絵が出てきます。テレビの裏を見ても、何か線がつながっているだけです。テレビは面白いですが、長い時間見ていると頭が痛くなってきます。年末には紅白歌合戦という戦いがあり、楽しそうに歌ったり、楽器を演奏したりしていました。歌詞には英語が混ざったものが多く、聞き取ることが困難です。テレビの中で0時0分0秒の時刻に合わせて指揮者が音楽を終わらせ、新年が始まりました。

⑫【郵便】
遠い街から郵便といって、荷物が届けられます。業者に荷物を預けると、国内なら数日で届けてくれるそうです。ネットを使って自由に物を買うことができます。

⑬【宇宙】
何と言っても、理解ができないのは、宇宙に船を出しているそうで、月にまで行ったそうです。ボイジャーという乗り物が発射されて太陽系の外にまで飛んで行っているということらしいです。

⑭【東京】
明治維新という革命が起きて、江戸城はあけわたされて皇居になったそうです。ここに天皇陛下、皇后陛下がおられます。江戸の町は東京という名前に変わりました。皇居の周りには、国会議事堂や最高裁判所、自民党や民主党の本部など、重要なしせつが集まっています。東京は政治の中心であり、国会では法律や予算などについて、討論されています。みんなで作った憲法が大元の法律だそうです。私は内閣総理大臣という現代の将軍が車に乗る姿を見たことがありますが、たくさんの警察官が警備をしていました。東京の警察の本部を警視庁と言います。

⑮【総理大臣】
内閣総理大臣の悪口を言って批判しても、つかまって死刑になることはありません。との様に意見を述べる場合には、江戸時代は死刑になることを承知した上で行動しなければなりませんでした。秘密にしておきたいことを無理やり言わされることもありません。民衆は自由に色んな意見を言って論議することが認められています。

⑯【街と映画館】
渋谷(しぶや)から新宿にかけては映画館や有名な劇場、飲食店など、様々な商売が盛んで、若者がたくさん集まる街です。江戸時代の人には、この街に行くことを推せんします。物を買うと消費税が上乗せされ、税金を納めるしくみになっています。きちんと税金を納めているかどうかは、税務署という所が調べているそうです。
目的地の映画館を探すのにもひと苦労です。映画館では俳優の顔が大きく映されてしばいをしています。観覧席がななめになっていて、前の人の頭より後ろの人の頭が高くなるように席が作られています。テレビよりずっと大きくて、縦に5メートル、横に10メートルほどもある画面には大はく力でした(長さはメートルやセンチという単位を使い、尺や寸は使いません)。現代の人たちの頭脳はすばらしく、創造力が豊かです。ところが私は、あまりに大きい画面と音にずっとおどろき続けて、途中で気分が悪くなって退場してしまいました。

⑰【ビル】
現代の東京には高層ビルの中に、大きな会社が集まっています。ビルという建物は夏はすずしいですし、雪が降っていても中は暖かいです。新宿にある東京都庁の周りにも大きなビルが立ち並んでいます。ビルのフロアを借りる家賃だけでもたいへんな額です。大きな会社は株式会社といって、みんなでお金を出し合って会社を作っているそうです。

⑱【戦争】
こんなにすごい東京でも、昔はアメリカとの長い戦乱が続いたそうです。その戦争をした時には、激しい空襲(くうしゅう)にあい、多くの街が灰になってしまったそうです。その時に敵として戦っていたアメリカとは、今は同盟国だそうです。

⑲【交通と職場】
東京からは大きな道路や電車が日本中に向かって延びています。東京には地域からどんどん人が集まってきます。故郷をはなれて集まってきます。都会では自宅から職場まで、通勤時間が2時間かかるという会社員も少なくありません。きっぷやカードという券を買って、乗り物に乗っています。職場に着けば、厳しい仕事をこなし、休む間もなく、仕事に明け暮れます。外国人からは日本人は働き者として尊敬される一方で、働き過ぎだと忠告されることもあります。

⑳【自然の中で】
1週間ほど都会をはなれて、山梨県を訪れてみました。豊かな自然の中に、有名な観光地や温泉が多く、身も心も洗われます。神社にお参りをして、そっと手を合わせて目を閉じて拝んでみると、忘れていた宗教心を呼びさまされます。現代の人は宗派など気にせず、自分の家が何宗なのかもわかっていないようです。富士山は世界遺産に登録されました。ふもとには樹海が広がり、今でも神秘的です。いつか頂上まで登ってみたいです。富士山にもけっこうごみがおちていると聞いて、悲しい気持ちになりました。文明の発展を否定するつもりはありませんが、今の日本人は自己主張が強く欲張りで、昔の日本人が大切にしていた純粋さや誠実さや仁徳を失いかけているのではないかと思いました。親や先祖に対する恩もあまり感じていないようで、おどろきです。
秋の富士山はずいぶん寒く、きびしい自然の姿を感じさせられます。背筋をぴんとのばして、富士山をながめると、身も心も美しくありたいと、改めて思いました。

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