裁判所のしくみと働き1~裁判の傍聴をしよう~(シリウス)

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作成者:Hayashi Miyajima (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載されている教育実践法の一つをご紹介しています。
http://homepage1.nifty.com/moritake/

2 実践内容

1.実際に裁判を傍聴してみよう

司法の役割を担う裁判所で、実際の裁判を傍聴した。静岡地方裁判所の法廷である。傍聴した事件は、詐欺罪および覚せい剤取締法違反であるが、内容についての詳細はここでは控える。

まず事件についての話があり、次に検察官からさまざまな証拠が示された。被告人に対して、検察官・弁護人がそれぞれから質問があり、最後に裁判長が「ほかに何か言い残したことはありませんか」と尋ねた。検察の求刑は懲役2年、弁護人は執行猶予を求めた。1週間後に判決を出すことになった。

やはり本物を見るという本物体験は、教室だけで学ぶ座学以上のことを子どもたちに教えてくれると感じた。

本物の体験は、百の見聞に勝るように思う。本やインターネットでは絶対に感じることのできない雰囲気に接することができる。

裁判所の厳かな雰囲気、罪を犯してしまったものは、顔をさらさなければならない厳しさ(傍聴者があれば断れない)、覚せい剤を使うとどうなるかという怖さ、人が人を裁くことの真剣さ、家族のいないものの寂しさ、必ず更正しますという誓い。また、自分たちとそれほど離れていない若い被告の姿が目に焼きついたことだろう。

難しい法律用語が飛び交ったが、裁判長の被告に対する語り口は実に分かりやすい言葉で「もうこうしたところに来ないように」と人の道を諭していたのがとても印象的だ。

≪参考≫ 刑事裁判の手続きの流れ

1 冒頭手続き
  ・人定質問
  ・検察官の起訴状の朗読
  ・黙秘権の告知
  ・被告人、弁護人の被告事件についての陳述
 2 証拠調べ手続き
  ・冒頭陳述
  ・犯罪事実に関する立証(検察官、被告人、弁護人)
  ・情状に関する立証
  ・被告人質問
 3 弁論手続き
  ・検察官の論告、求刑
  ・弁護人の弁論
  ・被告人の最終陳述
  ・弁論終結
 4 判決の宣言

2.裁判を傍聴した感想を書こう

≪実際の感想≫

今日は社会科見学で、裁判の見学をしました。僕は裁判を見るのが初めてだったので、どんなふうにやるのかなと思いました。裁判をする部屋に入ったら、すごく静かになっていました。僕は「静粛に」とかテレビでやっていたりして、迫力がありそうだと思っていました。被告人が警官に連れて来られ出てきました。その人は、なんだか悲しそうで反省しているようでした。裁判が始まって、被告人は質問をされたりしていました。罪を犯して、罰を決め与えるのも罰を受ける方も、どんな気持ちなんだろうと思いました。

「私語をつつしんで下さい。裁判のじゃまになってしまいます」係りの人が教えてくれました。これ以外にも決まりは、3~4個くらい教えてもらいました。いろいろと決まりがあるなあと思いました。説明が終わり、裁判をする所へ入って行きました。中はすごく暑かったです。すぐに被告人と弁護人が入ってきて、裁判が始まりました。住所・名前など、いろいろなことを聞いていました。けれど、だんだん聞いてみると、被告人がかわいそうになってきました。でもしっかり裁判をしないと悪いが増え、世界が変になってしまうと思います。憲法って大事だなと思いました。大人になっても悪いことをしない人になりたいです。

3 プロフィール

静岡県教育サークル シリウス
1984年創立。
「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。
最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。

4 書籍のご紹介

「教室掲示 レイアウトアイデア事典」(明治図書2014/2/21発売)

「学級&授業ゲームアイデア事典」(2014/7/25発売)

「係活動システム&アイデア事典」(2015/2/27発売)

「学級開きルール&アイデア事典」(2015/3/12発売)

5 編集後記

裁判を詳しく理解することは難しいかもしれません。しかし、実際に見ることで、親しみをもって理解することが出来るし、様々なことを考えられるのだと、子どもたちの感想を見て感じました。

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 宮嶋隼司)

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