1 はじめに
こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載されている教育実践法の一つをご紹介しています。
http://homepage1.nifty.com/moritake/
2 実践内容
子どもの作文を読んでいておもしろいなあ、と思うのは次のようなものです。
- 会話文が混じっていること
- 色が鮮明に表現されていること
- 音、においが書き込まれていること
- 時刻の移り変わりがはっきりと分かること
- 事実が虫めがねを通したようにくっきり見えること
- 心の中が表されていること
- 手ざわりが表現されていること
この1~7の視点を具体化する手立てとして、イラストシールを使います。シールには、目・耳・鼻・口・手の絵が描かれているものを用意します。
「自分の作文を読み返しなさい。目・耳・鼻・口・手に関係するところがあったらイラストシールを貼りましょう。」
と指示すると、大喜びでシールを貼りだしました。あっという間にシールを使い切ってしまう子、一方なかなかシールを貼るところがない子がいました。
中にはシールの全種類を使って人間を完成させた子がいました。これを見ると「なるほど、作文というものはからだ全体で感じたことを表現するのだな」と思えてきます。
子どもは自分で作文の善し悪しをなかなか見分けることができません。イラストシールを貼って、何を書いたらよい作文になるのか気づくことができます。
3 プロフィール
静岡県教育サークル
1984年創立。
「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。
最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。
(2015年1月時点のものです)
4 書籍のご紹介
「教室掲示 レイアウトアイデア事典」〈明治図書2014/2/21発売〉
「学級&授業ゲームアイデア事典」(2014/7/25発売)
「係活動システム&アイデア事典」(2015/2/27発売)
「学級開きルール&アイデア事典」(2015/3/12発売)
5 編集後記
この記事を書くにあたり、作文を見直す際に誤字や言葉遣いの間違いはすぐ気づくものの、内容についてはどう変えたらいいのか悩んでいた自分を思い出しました。この実践で、自分の作文にどのような視点が多いのか、また少ないのかが簡単に視覚化できます。シールを使うことで子どもたちも楽しく取り組めるのではないでしょうか。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 大堀彰華)
コメント