算数的活動を通して考える力を育む(村上大介先生)

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作成者:Hayashi Miyajima (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

2015年8月29日に開催された「関西算数授業研究会 第11回公開研究会」に参加し、村上大介先生による授業力レベルアップ講座「算数的活動」を見学しました。算数的活動のメリットや、具体的な実践を紹介します。

2 算数的活動とは

  1. 具体物を用いて、数量や図形についての意味を理解する活動
  2. 知識・技能を実際の場面で活用する活動
  3. 問題解決の方法を考え、説明する方法。説明しあうことも算数的活動である。

学習指導要領において算数的活動のことが紹介されていることを基にして以上の3つを考えています。しかし、具体的な内容については載っていません。例えば、6年生の学習指導要領では、計算の仕方を説明する活動、単位の関係を調べる活動などのように書いてあります。

もっと細かく書いているのが、各教科書会社の指導書です。啓林館の教科書を用いているので、啓林館の指導書を基に、以上の3つを考えました。

3 実践のやりかた

基本的に教科書を参考にして行うのがよいです。例えば6年生の単元「比とその利用」があります。

教科書には「酢30mL,サラダ50mLを混ぜてドレッシングを作りました。どのような割合で混ぜたと言えばよいですか。」という問題があります。教科書通り、酢とサラダ油を用いて授業で行ったことがありますが、教室が一日中、臭いが蔓延したり、舐めてしまうことで気分が悪くなる子がいたりしました。

そのため、その後はココアやカルピスを用いて、この単元を行っています。

具体的には、水240mlにカルピス60mlを混ぜたものを班に1つ渡します。
その後、
A 水200ml カルピス 20ml
B 水320ml カルピス 80ml
C 水200ml カルピス 40ml
D 水240ml カルピス 30ml
E 水160ml カルピス 40ml
F 水150ml カルピス 30ml

班にA~Fのものを1つずつ引いてもらうと、生徒は濃いと感じたり、薄いと感じたりします。
そのことを「どういうことなのか?」と考えさせながら、カルピスを作ってもらい、実際に飲んでみてもらいます。さらに、初めに渡した「水240mlにカルピス60ml混ぜたもの」と同じものはあったかと考えさせます。すると、量は違っても比が同じものがあると気付かせることが出来ます。

教科書を見て、実際に授業で行うことの出来る形で考えることが大事です。そのためには、自分のクラスの状態を考えます。カルピスが望ましいクラスもあれば、他のものが望ましいクラスもあります。教材研究の際に、自分のクラスのことをイメージ出来て、楽しく教材研究も出来るようになります。

4 算数的活動を用いた授業の欠点

1.準備に時間がかかること
様々なことを準備するので、時間がかかります。
 2.楽しいだけで終わってしまうことがある

子どもたちは「楽しい!」と言ってくれますが、いざテストをしてみると、定着していない児童もいます。子どもたちは、はじめ「楽しい!」と思っても、のちにテストの点が悪いと、余計算数が嫌いになる場合が多いです。楽しいと感じれば感じるほど、ギャップのせいか、余計に嫌いになる場合もあるようです。

5 算数的活動の頻度

1つの単元において、1度は具体物を用いて授業をするようにしています。毎時間ではなく、1時間だけ用います。

活用場面(生活場面に直結する)ものも1時間入れておきます。そして、説明しあう時間も定着させるために、必ず設けています。

6 算数的活動の効果

4月におけるアンケートと、1学期末におけるアンケートを比較しました。すると、算数的活動を意識して行うと、算数が好きであるという児童が増えて、好きではないと答える生徒が明らかに減っています。
3年間とっていますが、3年とも算数が好きと答える児童は増えています。

ただし、どちらでもないと答える子はなかなか変わらないことが課題です。理由としては、単元ごとの好き嫌いがあることだと考えられます。

7 編集後記

算数というと、どうしても計算をたくさん解くようなイメージを持ってしまいます。しかし、「算数的活動」を通して、具体的な物を見ながらやることで楽しく算数に親しめると思いました。

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 宮嶋隼司)

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