アサギマダラの飛来する魅力ある地域づくり~(ESD環境教育プログラム・高知県)

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目次

1 はじめに

この実践は環境省「平成26年度 持続可能な地域づくりを担う人材育成事業」内で作成された、ESD環境教育プログラムです。ここから単元計画もダウンロードできます。

アサギマダラの飛来する魅力ある地域づくり124-1 (1).pdf

2 ESDとは

ESD(Education for Sustainable Development)とは、「持続可能な開発のための教育」という意味で、持続可能な未来や社会づくりのために行動できる人の育成を目的とした教育のことを言います。環境、人権、健康福祉、多文化共生、まちづくりなどの様々なテーマがあります。

3 実践内容

ESDの要素

持続可能な社会づくりの構成概念

  • 相互性…生物は、その周辺の環境と深く関わって生きてい ることに気付く。
  • 有限性…自然観察の体験活動によって生命の有限性を学び、 生命を尊重する態度を培う。

ESD視点で育みたい能力・態度 

【批判】批判的に考える力

体験や学びを通して得たことを、理解し、自分の 言葉で伝えることができるようにする。

【参加】進んで参加する態度
観察やまとめの作業において自分の意見を出し、まとめに積極的に協力する力を育む。
【伝達】コミュニケーションを行う力
教室でのワークは、個人の考えを書き班や全体で まとめる方法を実施。自分の考えを簡潔に伝える力を育む。

プログラムの目標

  1. アサギマダラが卵から蝶になるまでの観察を通して、その一生に関連する事柄へ関心を持ち、地域の多様な自然環境の認識や探究する力を育てる。
  2. 生き物の成長する過程で命を大切にする心を育てる。
  3. 地域の人や環境保全団体等のお話を聞いて交流する中で、地域の魅力に気づくと共にコミュニケーション力や共感力を育てる。
  4. 他の児童と協力し合い、学んだことや大切にしたいことをまとめ、他の人に伝える力を育てる。

プログラムの概要

アサギマダラについて知っていることや疑問などを出し合い、専門家にその生態やマーキングの方法、その狙いなどを学ぶ。その後、アサギマダラが飛来する里山において捕獲、観察、記録、マーキングをするとともに、周辺の自然環境を観察し、生態系等についても学ぶ。卵や幼虫の数、大きさの変化を記録することで、命の大切さなどに気付く。また、地域の人から里山(秋葉山)の歴史、文化を聞き、一緒に地域の米や水でご飯を炊き、おにぎりを作り味わう中で地域の魅力やつながりを意識する。これらの体験をふまえ、自分たちがこれから大切にしたいことをわかりやすく伝えるため、協力し合ってまとめ、地域の人や全児童に対して発表する。

学習指導要領との関連

  • 小学校6年 理科
  • 小学校 総合的な学習の時間

プログラム(単元・題材)の展開の流れ(全10時間)

  • プログラムのダウンロードはこちらから

アサギマダラの飛来する魅力ある地域づくり124-1 (1).pdf

引用元

4 編集後記

アサギマダラの生態を学ぶと同時に里山の歴史・文化を知ることでき、生物と地域の両面を学ぶことができるプログラムだと思います。児童も普段の教室から離れて、実際の里山で学ぶ様子は真剣そのもので楽しみながら学ぶ様子が伝わりました。このプログラムを通して、予測に基づいて学習し発表するという流れを生徒が体験することでこれからの学習活動にも生かすことができる力を身につけることができると思います。ぜひ参考にしてみてください。

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 高野紗矢香)

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