私たちのみはまの海を考える(ESD環境教育プログラム・和歌山県)

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目次

1 はじめに

この実践は環境省「平成26年度 持続可能な地域づくりを担う人材育成事業」内で作成された、ESD環境教育プログラムです。ここから単元計画もダウンロードできます。

私たちのみはまの海を考える118-1.pdf

2 ESDとは

ESD(Education for Sustainable Development)とは、「持続可能な開発のための教育」という意味で、持続可能な未来や社会づくりのために行動できる人の育成を目的とした教育のことを言います。環境、人権、健康福祉、多文化共生、まちづくりなどの様々なテーマがあります。

3 実践内容

ESDの要素

持続可能な社会づくりの構成概念

  • 多様性…海の生物の多様性を理解し、それらに進化上の理由があることを学ぶことで、人同士の関わりの違いについても受け入れます
  • 相互性…興味や性格の違う他者と協力あるいは作業分担することで、自身の作業や興味もより深くなる事を学びます
  • 連携性…他者と共同作業をし、互いに助け合うことで、個人では到達できないレベルに達することを実感します

ESDで育みたい能力・態度 

【伝達】コミュニケーションを行う力

同じ生き物を見ても感じ方は様々です。相手によりよく伝わる表現や、表記に工夫し、伝える配慮をしました。

【協力】他者と協力する態度

生徒それぞれのバラバラの興味や特性を、無理のないように組み合わせ、「発表」というゴールに向かって協調し、互いの違いも尊重しました。

【参加】進んで参加する態度

出席自体が困難な生徒もいる中で、居心地の良い雰囲気をつくり、参加しやすい環境に配慮し、楽しく作業をしました。

プログラムの目標

  1. お互いに協力し、個性を尊重しあい、ひとつの作業を最後までともに行う
  2. 海の生き物の多様性と関わり合いと進化について学び、実感するとともに地元の海の豊かさを確認する
  3. 過去と現在の生物の変化を知り、原因を探って問題があれば解決策や対応策を考える

プログラムの概要

学校周辺の豊かな海岸で生物観察と調査を行い、過去の記録と比較して変化の様子を考察します。その際に温暖化の推移や近隣の森林の荒廃、地元漁業の問題を考え、海の生き物の変化や多様性の変化を学ぶとともに、人と自然の関係や自分たちの暮らしとの関わりについて考え、今後の環境変化の予想と個人でできる取組について学び、多くの人に知ってもらう必要性を実感します。その方法として口頭発表やポスター発表を通じてまとめ、伝えることの大切さと喜びを実感します。

学習指導要領との関連

  • 中学校  社会
  • 中学校 理科
  • 中学校 総合的な学習の時間

プログラム(単元・題材)の展開の流れ(全12時間)

  • プログラムのダウンロードはこちらから

私たちのみはまの海を考える118-1.pdf

引用元

4 編集後記

ただ単に、地域の問題を発見するだけではなく、生徒たち自らの手で発信することでより大きな達成感を得られるのではないかと思います。「自分たちがまず動かなければ!」という意識が芽生えれば、ほかのことにも主体的に動くようになるのではないでしょうか。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 小川真里菜)

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