ヒトの体のつくりと運動3・4(シリウス)

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作成者:佐藤 光紘 (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載されている教育実践法の一つをご紹介しています。
http://homepage1.nifty.com/moritake/

2 実践内容

 ヒトの体のつくりと運動3「関節の骨は、どうなっているのか」

力を出す時には、体が曲がること(腕ずもう)、肘や膝をダンボールで止めると動けなくなってしまうことがわかってきました。
子どもたちは、骨があることはわかるのですが、その中がどうなっているかまではあまり想像したことがありません。そこで曲がる部分の骨がどうなっているかを考えました。

まずは曲がるところ(関節)を調べてみます。

 ①体のどこが曲がるのか印をつけよう。

体をいろいろと動かして

  • 自由自在に動かせるところ…は赤印
  • 一方向にだけ動くところ …は青印をつけていきました。

みんなで確認していくと、自由自在に動くところは全部で9ヶ所。一方向にだけ動くところは54ヶ所ということになりました。

次に、この動く部分の骨はどうなっているのかを想像しました。

 ②関節の部分はどうなっているか骨の様子を想像しよう。

一方向に曲がる関節は〈1本の骨〉〈2本の骨〉という2つの予想が出されました。

自由自在に動く関節は〈凸凹の組み合わせ〉〈1本の骨〉〈細い線で2本の骨が繋がっている〉〈2本の骨〉という4つの予想が出されました。

それぞれの考えを発表してもらったあと、関節の部分はどうなっているのかを確かめました。国立科学博物館からヒトの全身骨格標本をお借りした(送料のみで無料で貸与)ので

 ③バラバラに分かれている骨をじょうずにならべてヒトの形に並べてみよう。

子どもたちは理科室にある見本の骨格標本を見ながら、バラバラになった骨を元の形に組み立てていきました。子どもたちは大体の見当つける→見本の標本を見る→自分の体で触ってみる→組み立てるのように模型や本物(自分の体)を行ったり来たりしながら理解を深めていきました。

 ヒトの体のつくりと運動4「ほねほねくんをならべよう」

ヒトの骨格標本を組み立ててみるといろいろなことに気づくことができました。こうして実際にモノに触ると頭より先に手が考えるように思います。

  • 大きな骨は、腰、頭などいろいろなところにあってびっくりしました。細かな骨は胸のところに何本もあって多いなあと思った。
  • 自由自在に動くところの骨は関節が丸くなっている。
  • 大きな骨は骨盤、頭がい骨、太い骨は背骨、細かな骨は肋骨だった。
  • 骨盤にはしっぽがついていて穴があいていた。膝の所には小さな蓋のようなものがあって何か意味があるのかなと思った。
  • 全身の見本を見ながらやったけれど「えっ、ここはこうだったの!」と思いながらやった。
  • 人間にはしっぽが生えている。いろいろな種類の骨がある。
  • 基本的な骨は、みんな大きくて太かった。
  • 曲がるところの骨は、すべてに骨が2本重なっていた。

 ①大きい骨・太い骨・細い骨は、体のどんなところにあるのだろう。

前回の組み立て作業を通して子どもたちは、大きい骨・太い骨・細い骨があることに気づきました。そこで、どこにどんな骨があるのかをまず予想しました。予想の時には、大きい骨は赤、太い骨は青、細かい骨は黒のように色分けをして図を書きました。予想ができたところで2回目の組み立て作業です。今回は骨の種類と位置について意識しながら組み立てました。

私たちはいろいろな姿勢をとることができます。前屈・アザラシのようにそらす・横に曲げるなどなど。いろいろな姿勢を取ったところで、

 ②背骨は太いのに自由自在に姿勢を変えられるのはなぜだろう。

足や腕(膝、肘)も太い骨です。膝や肘を自由自在に曲げようとするとポキンと折れてしまいそうです。しかし背骨は、太いのにいろいろな方向に動かせるわけについて班ごとに考えてみました。

  • ビーズのように輪っかのようなものが繋がっているから。
  • たくさんの関節があるから。
  • 小さな骨がいくつも組み合わさって太くなっているから。
  • 真ん中が紐のようなもので1本に繋がっているから。

このように太くてもそれぞれの骨がずれることで、いろいろな姿勢が取れることに気づきました。またそらす姿勢よりも、前屈の方がより深く曲げられるのは、骨の形がそのようになっていることに気づくことができました。子どもってすごいですね。


                                    そらす姿勢

3 プロフィール

静岡県教育サークル シリウス
1984年創立。
「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。
最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。
(2015年12月時点のものです)

4 書籍のご紹介

「教室掲示 レイアウトアイデア事典」(明治図書2014/2/21発売)

「学級&授業ゲームアイデア事典」(2014/7/25発売)

「係活動システム&アイデア事典」(2015/2/27発売)

「学級開きルール&アイデア事典」(2015/3/12発売)

5 編集

ヒトの体のつくり、しくみについて学ぶ実践です。バラバラになった骨を並べ替える作業を通じて、骨や関節、その動きについて様々な気づきを得ることができます。また、骨格標本を参考にしたり、実際に自分の体を動かしてみたりする中で、ヒトの体についての理解を深めることができると思います。ぜひご活用ください。

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 佐藤光紘)

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