ひとの体5 人工うんちを作ろう(消化のしくみ)(シリウス・理科)

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作成者:Marina Ogawa (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載されている教育実践法の一つをご紹介しています。
http://homepage1.nifty.com/moritake/

2 実践内容

前回の学習では、だ液の働きについて扱いました。ごはんを噛んだあとにヨウ素液を落とすと紫色になりません。これは消化酵素の働きによって、デンプンとは違うものに変化したからです。
 さて、今回は口から入った食べ物の消化について学習をしました。
子どもたちには朝ごはんの残りを用意させました。

発問1 みんな、毎日ごはんや夕ごはんを食べていますか?毎日ごはんを食べるのはなぜでしょうすか?別に無理して食べなくてもいいんじゃないの?

「大人をごらんよ。みんなダイエット、ダイエットって言って、ごはんを食べるのがイヤみたいだよ」と言うと

  • 食べないとクタクタになっちゃう、死んじゃうよ。
  • 食べて力を蓄えないといけない。子どもは大きくならないといけない。

そこで持ってきた朝ごはんの残りを食べることにしました。今しがたごはんを食べてきたばかりだというのに実においしそうに食べています。放っておくと全部を食べてしまいそうなのであわてて止めました。

発問2 今食べている食べ物は、口から入って体の中のどこを通ってうんこになるのでしょうか?

子どもたちは、体のことについて思った以上に知っていました。

  • 食道
  • 大腸
  • お尻

など、小腸以外のものは全て出されました。
この後VTRで食べ物が体の中を通る様子をレントゲンで撮影したビデオを見ました。
レントゲンで食べ物の動きを見ているとおもしろいです。胃に集まった食べ物が少しずつ順番に小腸に送られていく様子がわかります。

発問3 口からおしりまでどのくらいの長さがあると思いますか?

 子どもたちの予想は、次のようでした。

  • 10m
  • 1m
  • 3m
  • 自分の背の高さくらい

 
と、いろいろと出ました。そこで、「一番近いのは10mくらいです」と答えるとみんな一斉に「えー?」と驚きの声をあげていました。

指示1 なぜこんなに人間の消化器官が長いのか、本などで調べてみよう!

と、投げかけ本を使って調べることにしました。
本を見ていく中で、どうやら薬のようなものが体の中から出ているらしいということに気づきました。そこで、用意してあった消化酵素(アミラーゼ、ペプシン、リパーゼ、ビリルビン)を見せ、これらの酵素が食べ物を分解し吸収させることを説明しました。

指示2 朝ごはんの残りで、人工うんちをつくってみよう!

と、提案してみると、一同「ぎょえー!」と叫び声があがりました。
この消化酵素で本当に人工うんちができるかどうか尋ねてみると、< できる > 4人< できない > 1人 でした。少なくとも理論的にはできるはずです。

1. 子どもたちの持ってきたごはんをミキサーで混ぜ合わせる

口の中で噛んだときのようにグチャグチャに混ざっています。より本物らしく、唾もペッペッと入れました。すでにもう正視できる状態ではありません。子どもたちからは、「気持ちわりー」という声が聞こえます。その声を無視して次の工程に移ります。

2. 混ぜ合わせたものに、消化酵素を入れていく

全部の酵素を混ぜ合わせたとたんにうんちになってしまうと思ったのが、子どもたちは遠巻きにして見ていました。「そんなに早いと大変だよ。食べている途中に口の中でうんちになっちゃうよ」の声で一同大笑いが起こりました。

3. 最後に豚の腸に詰めて、40℃の定温器の中に入れる

さて、一日後定温器の中を見てみると、すごい臭いとともになにやらそれらしきものができていました。子どもたちにとって、非常にインパクトになる授業になりました。

3 プロフィール

静岡県教育サークル シリウス
1984年創立。
「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。
最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。
(2015年1月時点のものです)

4 書籍のご紹介

「教室掲示 レイアウトアイデア事典」(明治図書2014/2/21発売)

「学級&授業ゲームアイデア事典」(2014/7/25発売)

「係活動システム&アイデア事典」(2015/2/27発売)

「学級開きルール&アイデア事典」(2015/3/12発売)

5 編集後記

自分に一番身近で、一番謎に包まれているヒトの体の仕組みを実際に人口うんちを作ることで体の中で何が起こっているのかよく理解できたのではないでしょうか。子どもたちにとってNo.1の記憶に残る実験かもしれないですね!

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 小川真里菜)

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