平和のとりでを築く1・2(シリウス)

GOOD!
8346
回閲覧
25
GOOD

作成者:横山 尚人 (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

こちらの記事は、静岡県で30年間以上続く教員サークル、シリウスのホームページに掲載されている教育実践法の一つをご紹介しています。
http://homepage1.nifty.com/moritake/

2 実践内容

1.一次感想と学習問題づくり

戦争や争いごとについて考える「平和のとりでを築く」という学習をしています。広島の原爆ドームを例に、人々の平和を求める気持ちの強さについて述べています。

原爆ドームは不思議な変遷を経て、現在に至っており、改めてみてみるといつ壊されてもおかしくない状況でした。

(大正4年)物産陳列館としてヨーロッパの建築家が設計。
  (昭和8年)産業奨励館
  (昭和20年)広島に原子爆弾が投下。昭和25~26年頃から「原爆ドーム」と呼ばれるように。
  (昭和41年)原爆ドームを永久保存することを議決。
  (平成8年)原爆ドームが世界遺産に登録される。

 この話を読んで子どもたちに

「平和のとりでを築く」を読んで、思ったこと・もっと学習してみたい文はどれですか?

と尋ねてみると、大きく5つに分かれました。

感想だけの場合、感想だけで終わり学習してみたい部分まで明確にならないことがあります。そこで「もっと学習してみたい文章」を書き出すことで、学習問題を的確に作ることができます。

〈A.原子爆弾について〉11人
    誰が作ったのか?どのくらいの威力なのか?なぜ落としたのか?
  〈B.少女について〉4人
    少女は何を思って日記を書いたのか?どうして十数年経って発病するのか?
  〈C.建物について〉6人
    ドームの歴史を知りたい。どんな補強工事をしたのか?
  〈D.保存について〉6人
    どうして世界遺産として残したのか?どうして壊さないで保存したのか?
  〈E.平和について〉2人
    筆者は何を語りたいのか?「心に平和のとりでを築く」とはどういうことか?

2.アニメ「つるにのって」

原爆を扱ったアニメ「つるにのって」というビデオを見ました。広島の原爆資料館を訪れた少女が核兵器や放射能の恐ろしさや平和づくりに自ら参加することの大切さを学ぶというストーリーです。

ビデオを視聴したあと感想を書きました。

アニメ「つるにのって」を見よう

  • 千羽鶴を折れば、願い事がかなうと信じて作り続けたけれど、願いがかなわなかったけれど、ともこのおかげで世界を飛んでみたいという願いがかなった。黒い雨、放射能は成長を狂わせたりするものだからすごく恐い。いつも日本は平和だけれど、もうこんなことが二度と起きてほしくないなぁ、と思った。
  • すごく悲しいお話でした。さだ子は幼い頃に放射能をあびて、小学校6年生の時に白血病でなくなってしまいました。戦争はとても恐いです。あんな小さい「リトルボーイ」で広島市が大変なことになってしまいました。多くの人が死んでしまってとてもかわいそうです。昔の人たちは戦争に巻き込まれてかわいそうです。
  • 落ちる前はとても豊かで、みんなが楽しく過ごしていたのに原爆一発で一瞬にして豊かさや楽しさが消えてしまったのを見てすごく悲しかったです。だから日本がもう二度と戦争をしないと言ったことを知って安心しました。放射能を浴びるとガンになって死んでしまうことも分かりました。「リトルボーイ」というけれど全然リトルじゃなくて「ビックマン」だと思いました。

「つるにのって」のオフィシャルサイト
http://sites.google.com/site/peaceanima/

この単元の学習をするにあたって、広島にある平和記念資料館からパネル写真をお借りしました。ポスター大の写真30枚ほどを掲示して理解を深めます。当時の様子がよく伝わってきます。

サダコと折り鶴ポスター
http://www.pcf.city.hiroshima.jp/virtual/VirtualMuseum_j/tour/std_poster.html
広島平和記念資料館啓発担当へ

広島平和記念資料館で貸していただける資料

  • ヒロシマ・ナガサキ原爆写真ポスター
  • ヒロシマ・ナガサキ原爆写真パネル
  • サダコと折り鶴ポスター
  • 「サダコと折り鶴」パッケージ
  • 市民が描いた原爆の絵
  • 子どもたちの平和ポスター

3 プロフィール

静岡県教育サークル シリウス
1984年創立。
「理論より実践を語る」「子どもの事実で語る」「小さな事実から大きな結論を導かない」これがサークルの主な柱です。
最近では、技術だけではない理論の大切さも感じています。それは「子どもをよくみる」という誰もがしている当たり前のことでした。思想、信条関係なし。「子どもにとってより価値ある教師になりたい」という願いだけを共有しています。
(2015年1月時点のものです)

4 書籍のご紹介

「教室掲示 レイアウトアイデア事典」(明治図書2014/2/21発売)

「学級&授業ゲームアイデア事典」(2014/7/25発売)

「係活動システム&アイデア事典」(2015/2/27発売)

「学級開きルール&アイデア事典」(2015/3/12発売)

5 編集後記

平和について考えさせられる文章を扱う授業の実践でした。いかがでしたでしょうか。
「自分がもっと学習してみたい文章を自分で選ばせる」という方法は、子どもが自主的に学ぶためにはもってこいの実践ですね。

私事ですが映像や写真など目で視覚的に学んだものは記憶に残っているなという実感があります。平和学習に限らず、他の分野の授業でも映像・画像を効果的に使いたいですね。

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 横山尚人)

コメント

コメントはまだありません

    より良い実践のためには、あなたの励ましや建設的な対案が欠かせません。
    ログインして、ぜひコメント欄をご活用ください。