1 概要
ポスターを用いて行う道徳授業です。2017年元日に中日新聞に掲載された花王のポスター「きれいってしあわせ」を用います。
ポスターは、花王のHPに掲載されています。
http://www.kao.co.jp/corp/message/
2 指導者のねらい
「誰かを想う“きれい”」があることに気付き、私たちが誰かを想ってできる“きれい”には、どんなものがあるのか考えることができる。
3 対象
小学校中学年以上
4 準備するもの
ポスター、ポスターを児童配布用に小さく印刷したもの(児童数分)、ワークシート(児童用)、プロジェクター、パソコンなど
5 内容
ポスター上部のみを子どもたちに示す。
「これはあるポスターの写真です。写真を見て、気づいたことや考えたことを書きましょう。」
ワークシートの①に書かせる。
3分ほどとる。
列指名で発表させていった。
・女の子が笑っている
・女の子は手をつないでいる。
・隣には、両親がいるのだと思う。
・季節は春か初夏?だと思う。
などの意見があった。
その後、ポスター下部の「きれいって、しあわせ」の部分を示す。「きれい」の部分を隠してある。
「『○○って、しあわせ。』○○の中には何が入るでしょう。ノートに予想を書きましょう。」
ワークシートの②に書かせる。
これは2分程度である。
グループで予想を話し合わせた後、発表できる子に挙手させ、発表させた。
・生きる
・家族
・笑顔
などの言葉を子どもたちは考えた。
同じようなことを考えた子に手を挙げさせた。
「正解は…」と言って、子どもたちに正解を示す。
「きれいって、しあわせ」。
「実は、このポスターには、他の種類もあるのです。」
と言い、他の4種類のポスターを示す。
子どもたちに問う。
「これらのポスターから、どんな幸せが見えますか?」
これは4分程度時間をとる。ワークシート③に書かせる。
途中、話したくてたまらないという様子だったので、近くの子とまた話し合い。
その後挙手・指名。
・きれいな服をきられる幸せ
・歯みがきができる幸せ
・お母さんに髪を結んでもらえる幸せ
などの意見がが出た。
最初に掲示したポスターに戻る。
今度は、このポスター全体を見せる。
右下に文が書いてあることに注目させる。
何と書いてあるのか?
児童用のポスターを配布した後、ゆっくり教師が範読する。
誰かを想う“きれい”
(中略)
読んだ後、写真を掲示する。
学級で撮った写真である。
1枚目は、きれいに洗濯され、折りジワがついた給食用のナフキンの写真である。
「この写真から誰の想いが見えますか?」
分かった子から挙手させる。
・お母さん
2枚目は、きれいに布巾で磨かれた、給食の配ぜん台の写真である。
「この写真からは、誰の想いが見えますか?」
これもわかった子から挙手させる。
・当番の友達
一息おいて問う。
「では、あなたが誰かを想ってしている“きれい”はありますか?
また、あなたが誰かを想ってできそうな“きれい”はありますか?」
ワークシート④に「( )を想って( )。」と書いてある。
ここに書き込ませる。ワークシートには同じような文が3行書いてある。
はじめのカッコには人物を、次のカッコには自分がしている、またはできる“きれい”を書く。
3つを目標に書かせた。
その後、全員起立させ、1人ひとつずつ発表させた。発表した子から座る形式の指名なし発言である。
以下のような意見が出された。
・友達のことを想って、水拭きでみんなの机をきれいにふく。
・サッカー部のみんなのことを想って、後片付けをする。
・ペットの亀とハムスターのことを想っ、水槽と小屋をきれいにする。
・姉のことを想って、子ども部屋をきれいに保つ。
・家族のことを想って、洗濯ものをきれいにたたむ。
・次に使う人のことを想って、トイレのスリッパを揃える。
・見る人のことを想って、字をきれいに書く。
など、様々な考えが出された。
「今日の授業の感想を書きなさい。」
ワークシートの下段、最後の四角に書き込む。
・いつも当たり前すぎて気づかなかった「きれいってしあわせ」ってことを、 忘れていたので、良かったです。
・だれかのことを想って何かをしたいです。
・「人のことを想って何かをする」ということは、あまり意識していなかった ので、これをきっかけに、小さなことでもいいから相手のことを想って行動し たいなと思いました。
などなど、たくさんの感想を子どもたちは書いていた。
ワークシートを回収して終了した。
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