読み聞かせの効果 (岡篤先生)

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作成者:井上 渚沙 (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

本記事は、岡篤先生のメルマガ「教師の基礎技術~読み聞かせの効果~(1022号~1027号)」から引用・加筆させていただいたものです。
 生徒に読書習慣を身につけさせるのはとても難しいですよね。様々な工夫をしてみてもそう簡単には出来ません。そこで「読み聞かせ」をしてみるのはいかがですか?「読み聞かせ」は読書習慣だけでなく、様々な効果をもたらします。今回の記事は岡篤先生の実践を基にしたものです。 
岡篤先生のメルマガはこちらを参照ください。→http://archive.mag2.com/0001346435/index.htm

2 実践内容

■読書につながる

私は読書指導にも関心があります。読み聞かせは読書指導の一環でもあると考えています。
国語の時間の読解指導
読み聞かせ
学校での図書の時間
自由読書
これらそれぞれが緩やかにつながっているのが私の理想です。

■読み聞かせをするために

読み聞かせのハードルは低いと言われますが、続けて取り組むには、やはりそれなりの準備がいります。物理的準備時間的準備、それと子どもへの指導です。
 まずは本の準備です。私は、高学年でも絵本を読み聞かせします。最初は、林明子氏の「こんとあき」と決めています。私自身がとても気に入った絵本だからです。
 やはり、教師自身が大好きな本は読むときに気持ちが入りやすく、それは子どもにも伝わるようです。「こんとあき」の後は、しばらく、林明子氏の作品を続けることが多いです。

■シリーズで取り上げるメリット

同じ作者の作品を続ける理由は、子どもがいろいろな発見をしたり、作者に興味を持ったりすることがあるからです。
 本によっては、「3才から」などと対象年齢が書かれたものもあります。私はそれをあまり気にしません。たしかに、対象年齢が低いものはストーリーがシンプルだったり、文字が少なかったりという面があります。
 しかし、文字が少ないことが読み聞かせに向かないとは限りません。しかも、林明子氏の作品を続けて読むというようにシリーズで本を取り上げることにすれば、「この主人公、前の本と似てるよね」「このお話、前の本と似ている感じがしない?」などと、それまでの本と比べての感想を持つかもしれません。シリーズで読み聞かせをすることのメリットの一つです。

■いつやるの

読み聞かせをしたい本が決まったらあとは読むだけ。と、いいたいところですが、この時間の確保も大きな課題の一つです。正直なところ私自身、読み聞かせの重要性を主張していながら、きちんと時間を確保して継続しているとはとても言えません。

■1回でもいいが

読み聞かせのハードルの低さは、1回の読み聞かせだけでも価値がある点です。百マス計算なら、計算が苦手な子がいた場合、スラスラとできるようになるまで何回か、ときには10回くらいかかる場合もあります。スラスラできないうちは、なかなか心地よさも味わえません。しかし、読み聞かせならほとんどの子が1回目からふつうに聞くことができます。そこが読み聞かせのメリットです。とはいえ、学級経営の手立ての1つと考えるなら、ある程度回数は重ねたいところです。

■読み聞かせが後回しになると

読み聞かせはとても効果のある取り組みだと確信しています。ですが、同時に漢字や計算の反復練習はそれ以上に重視する必要があります。俳句のカルタ(⇒小学1年生からできる俳句実践①)もある程度はやりたいところです。
 朝の会では漢字の小テスト、国語の時間のはじめは新出漢字、算数の時間のはじめは百マス計算、これらは毎日のリズムとしてできています。
 そこで私は、国算以外の時間の中でゆとりがあれば、俳句のカルタや読み聞かせをする工夫をしています。

3 執筆者プロフィール

岡 篤(おか あつし)先生
 1964年生まれ。神戸市立小学校教諭。「学力の基礎をきたえどの子も伸ばす研究会(略称学力研)」会員。硬筆書写と漢字、俳句の実践に力を入れている。
(2017年3月19日時点のものです。)

4 書籍のご紹介

『読み書き計算を豊かな学力へ』2000年

『書きの力を確実につける』2002年

『これならできる!漢字指導法』2002年

『字源・さかのぼりくり返しの漢字指導法』2008年

『教室俳句で言語活動を活性化する』2010年

林明子著『こんとあき』1989年

林明子著『はじめてのおつかい』1997年

5 編集後記 

「読み聞かせ」をするにも、ただ闇雲に本を選ぶのではなく、その本を選ぶ意味をしっかり考える必要があることがわかります。今回の記事にある「同じ作者の作品を選んで、作品同士を比較」し、作者のことを考えることは生徒の想像力や考える力を養うことにつながると感じました。また、対象年齢を気にしすぎるのではなく、あくまで生徒の深い理解を重視することが大切だと感じました。
(文責・編集 EDUPEDIA編集部 井上渚沙)

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