驚きと感動の種をまく授業 〜探究学舎 探究スペシャルin京都〜

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作成者:石川 桃子 (Edupedia編集部)さん

1 はじめに

本記事は、10月29日にキャンパスプラザ京都にて行われた、学習塾 探究学舎のイベント「探究スペシャルin京都 戦国合戦編」の取材を元に作成しました。

イベントは、東京都三鷹市に教室を構える探究学舎が、普段の授業の一部を、特別授業として行ったものです。戦国合戦の際の陣形がテーマで、90分間のグループワークを中心とした授業でした。講師は、探究学舎の代表である、宝槻泰伸氏です。
  

2 探究学舎について

●探究学舎とは

「子どもが輝く、魔法の授業」をテーマに、アクティブラーニングによって、子どもたちの知的好奇心を引き出す授業を展開している塾です。

代表は宝槻泰伸氏。

教室は東京都三鷹市にありますが、東海や関西などを中心に、全国各地で出張授業形式のイベントも行っています。

探究学舎ホームページ→http://tanqgakusha.jp/

  

●探究スペシャルとは

探究学舎が行なっている、サイエンスや歴史の中に秘められた「驚きと感動」のストーリーを紐解く授業です。

算数発明編、宇宙編、生命進化編、人類進化編、戦国英雄編、戦国合戦編など、様々な教科・分野の授業を展開しています。今回ご紹介する授業は、戦国合戦編の一部です。

探究スペシャルについて詳しくはこちら→http://tanqgakusha.jp/holiday/
  

3 授業の流れ

実際の授業の流れをご紹介します。

※括弧内の時間は、あくまでおよその時間です。
  

●導入① (3分)

「戦国時代好き?嫌い?」「戦国武将で誰が好き?」という問いかけをし、まず子どもたちの興味を引きつけます。子どもたちは積極的に手を挙げ、先生も軽快なトークで引き立てます。

次に、「”戦国合戦”って?」という質問をすると、子どもたちは何となく想像はついてはいるものの、詳しい説明をすることは難しそうな様子でした。
  

●導入② (5分)

“戦国合戦”のイメージを掴むため、川中島の戦いを描いた映画の合戦シーンを2分間ほど鑑賞しました。迫力のある映像に子どもたちは惹きこまれていました。「これは騎馬隊かな?」「何人ぐらいで戦っているんだろうね?」などの問いかけも挟みながら、“戦国合戦”のイメージを確かなものにしていきます。

映像が終わると、「戦を制する者は天下を制する」というキーワードが画面に映し出されました。このキーワードは子どもたちに暗唱させ、挙手してみんなの前できちんと暗唱できた人にはご褒美も。このようなちょっとしたゲームを取り入れることで、子どもたちを飽きさせません。
 

 

  

●講義① (10分)

「戦を制する」ための6つのポイント、兵法・判断・戦術・防備・攻城・戦略のうち、今回の授業では兵法、すなわち陣形を見ていきます。

まずは、「戦国八陣」と呼ばれる、8つの基本的な陣形の形・長所・短所の紹介がありました。スライドで一通り説明した後、8つの陣形とその特徴がまとめられたプリントが1人一枚配布されました。
  

  

●グループワーク① (7分)

配布されたプリントを見ながら、「自分だったらどの陣形で戦うか?」をグループで話し合いました。

ある程度場が温まってきたところで、「ここからはチーム対抗戦」「戦国八陣について今のうちに詳しく頭に入れておくと、後半戦で優位に立てるよ!」という声かけがありました。この言葉により、子どもたちのやる気がより高まります。

この後のグループワークの準備として、グループ内で軽く自己紹介も行いました。探究学舎のスタッフがファシリテーターとして会話を盛り上げ、子どもたちの距離も縮まったようでした。
  

●講義② (5分)

次に、「実際の戦いで誰がどの陣形を使っていたか?」を、実際に行われた主要な合戦の図を用いて見ていきます。陣形と絡めて敗因の分析などを行うことで、先ほど見た陣形の長所と短所が、子どもたちによりインプットされたようでした。

陣形について詳しくわかってきたところで投げかけられた、先生の「自分で陣形作ってみたくない?」という声かけに、子どもたちは「作ってみたい!!」とやる気に溢れている様子でした。

  

  

●グループワーク② (45分)

・グループワーク(10分)

戦場のボードと、武士のイラストが書かれたピンを使って、実際に手を動かしながら、各グループで陣形を作っていきます。先生と勝負、という形で、先生も納得の一番強い陣形を作れたグループが優勝です。

一回戦のお題は、「鶴翼の陣で布陣せよ!」

お題が発表されると、子どもたちはいきいきとした表情で、ピンを動かし始めました。学んでいる、というよりは遊んでいるような雰囲気でしたが、より強い陣形を作るため、子どもたちは考えを巡らし、試行錯誤していました。
  

 

  

・発表(10分)

発表では、各グループから1人が前に出て、ボードを見せながら説明をしました。先生がその説明に対して追及したり反論したりすると、子どもたちも負けじと言い返し、活気のある発表の場となりました。
  

・ 審査のポイント(3分)

発表の後には、理想的な陣形や、実際に武将が使っていた陣形の紹介がありました。自分たちが思いつかなかったしっかりとした陣形を見て、子どもたちは悔しそうな様子でした。その悔しさから、二回戦の「魚鱗の陣で布陣せよ!」の際には、より活発なグループワークが展開されていました。

  
  
 

  

4 編集後記

本当に楽しい雰囲気の授業で、90分間があっという間に感じました。

子どもたちを惹きつける工夫が所々に散りばめられており、子どもたちが目を輝かせ、楽しそうに授業を受けていたのが印象的でした。

日々の学習の中ではどうしても知識を詰め込むことに終始しがちですが、このような、子どもの学びに対する好奇心を引き出す機会は、とても重要だと感じます。子どもが一旦学習内容に対して興味を持てば、そのあとの学習にも良い影響を及ぼすはずです。

教師に求められているのは、知識を教えることだけでなく、その知識の背景にあるものや、それについて学ぶ楽しさを教えることではないでしょうか。学校でこのような形態の授業を行うのは、時間の制約などもあり難しいかもしれませんが、ちょっとした工夫や働きかけで、子どもを惹きつけ、楽しく学ぶことができるように導くことは可能かもしれません。

  

(EDUPEDIA編集部 石川桃子・津田佳歩)

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