東京2020に向けたオリンピック・パラリンピック教育プログラムのご紹介(Panasonic)

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目次

1 はじめに

本記事は、2/19(月)に大阪で開催された『オリンピックとパラリンピックを題材にした教育を考える Teacher’sセミナースペシャル』内で紹介された、Panasonic株式会社の学校向けコンテンツを取材・記事化したものです。

世界中の様々な国から人々が参加するオリンピック・パラリンピックは、スポーツだけでなく、共生社会や持続可能な社会といった今日的な社会課題を取り上げるきっかけとして活用できると考えられます。

2020年の東京オリンピック・東京パラリンピックの開催に向け、授業内で活用できるPanasonicの学校向けコンテンツをご紹介いたします。末尾に実際の教材がダウンロードできるリンクも付記しておりますので、ぜひご活用ください。

★当日の模様はこちら→Teacher'sセミナー

2 Panasonicの教育支援活動

Panasonicでは「共生社会の実現に向けた貧困の解消」を重点テーマに掲げ、CSR・企業市民活動に取り組んでいます。その背景として、国連が2015年9月に採択した「持続可能な開発目標(SDGs)」にもある通り、貧困は世界の最も大きな社会課題の1つであることが挙げられます。

貧困解消に向けた取り組みとして、〈人材育成〉〈機会創出〉〈相互理解〉の3つがあり、今回ご紹介する「オリンピックとパラリンピックを題材とした教育プログラム」は〈人材育成〉の取り組みのうちの1つとなっています。

他にも1例をご紹介しますと、「KWN(キッドウィットネスニュース)」という、プロフェッショナル向けの映像機材を学校に貸し出し、児童・生徒が映像を作成するプログラムがあり、2015年には文部科学大臣表彰を受賞しております。

★参考→KWN(キッドウィットネスニュース)

3 「オリンピックとパラリンピックを題材とした教育プログラム」について

Panasonicの提供する教育プログラムの特長

①オリンピック運営を支援してきたPanasonicならではの映像教材

Panasonicは四半世紀にわたってオリンピック・パラリンピックのワールドワイドパートナーとして映像技術の分野で大会運営をサポートしており、豊富な映像教材と今までの教育支援におけるノウハウを生かした内容となっています。

中でも映像教材は、子どもたちに臨場感を感じてもらえると考え、4つのプログラム全てで用意しております。

②自由にアレンジして授業実施できる豊富な教材提供

学校の先生のニーズに合わせてアレンジしやすい作りとなっており、「人権学習や道徳学習の教材がほしい」「研究の時間で生徒が興味を持ってくれるテーマを探している」など、多様なご要望に対応できるようになっており、進行スライドやワークシートは授業にあわせて編集可能となっております。

4つのプログラム

①大会の意義とそれを支える人々

関連教科:総合・特活

育成能力:思考力(論理的・批判的思考力)/実践力(社会参画力)

授業のねらい:東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会にどんな人たちが関わっているか考える。

オリンピック・パラリンピックに関わる人に注目することを通して、大会を「支える」役割について理解を深めます。イメージマップを活用して付箋に書き出し、選手や観客以外にも沢山の人たちが関わり、大会運営が成り立っていることに気付いてもらいます。

映像では、リオデジャネイロ大会とソチ大会で機材設置を行い、大会中も映像の調整などで会場中を走り回る当社の社員の姿を映像に収めており、仕事に対する情熱なども、併せて感じてもらえたらと思っております。

②多様性と国際理解ーおもてなしを考えるー

関連教科:総合・道徳・特活

育成能力:思考力(論理的・批判的思考力)/実践力(社会参画力)

授業のねらい:東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を迎えるにあたって、異なる文化や特徴を持つ人たちを受け入れるとはどういうことなのか、”おもてなし”を通して考える。

アメリカ・中国・インド・マレーシアの4つの国を想定し、その国についてインターネットや地図帳を使って調べた情報を元に、異なる文化を持つ人をおもてなしするにあたって何が大切なのかを、自分たちなりに考えてもらいます。相手の国に思いを馳せることで、新しい知識を得るだけでなく、自分の国・地域について改めて見直すきっかけにもなります

映像では、パナソニックセンター東京(東京都江東区)での”おもてなし”の事例や、社員の心構えなどについて紹介しています。

③テクノロジー&イノベーションー技術革新が社会に与える影響を学ぶー

関連教科:総合・特活

育成能力:思考力(問題解決力・発見力・創造力)/実践力(社会参画力)

授業のねらい:過去のオリンピック・パラリンピックで活用されている技術を知り、2020年の社会にあるとよい技術を考える。

授業では、まず1964年の東京オリンピック開催の頃に開発され、普及した技術や商品を紹介します。新幹線の開通、海外の方が過ごしやすい洋風の宿泊施設の増加、テレビの普及率の上昇、オリンピック初の衛星中継、ピクトグラムの広まりなど、様々なものがあります。

このような技術の発展を学び、今度は子どもたちが今の社会の問題点を見つけ、どうすれば解決できるのかを考えます。解決策を考えるプロセスを通して、問題解決力・発見力・創造力を発揮しながらワークに取り組んでもらいます

④多様性と共生社会ーインクルーシブな社会を考えるー

関連教科:総合・特活

育成能力:思考力(論理的・批判的思考力)/実践力(社会参画力)

授業のねらい:共生社会の実現に向けて必要なことは何か考える。

このプログラムは、「共生社会についてどのように教えればよいか分からない」「共生社会について教えるための教材がほしい」というご要望にお応えして開発したものです。2017年度より提供しております。

映像は、岡山県にある吉備高原の一画に、重度障がい者多数雇用事業所として1981年に設立された、Panasonic吉備の紹介です。工場内の障がい種に合わせた工夫や、健常者も踏まえた社員同士のコミュニケーションと心がけについて説明しています。

映像や授業資料を通し、社会には性別・年齢・身体の特徴・障がい・国籍など、様々な個性を持つ人がおり、「共生社会」は全ての人が共に生き、参画し、活躍できる社会であることを学びます。さらに、共生社会の実現に向けて自分たちができることを考える構成となっています。

4 おわりに

このプログラムは、2015年度の開始から2017年度末までで、全国486校、約10万人の生徒に向けて実施される見込みとなっております。

多くの方々の評価は、私たちにとって大変価値のあるもので、改善に向けたヒントをいただくために、オリンピック・パラリンピック教育プログラムの検証授業や教員研修も実施しています。これからも、子どもたちの学びを支援すべく、学校現場の皆様と協力して、企業として努力していきたいと考えております。

5 参考リンク

Panasonicの教育支援コンテンツ(お申し込みはコチラから)

「パナソニック教育支援プログラム」運営事務局(株式会社 キャリアリンク内)

〒542-0083 大阪市中央区東心斎橋1-7-30 21心斎橋ビル5F

TEL:06-6226-8288

FAX:06-6251-7474

6 編集後記

オリンピック・パラリンピックは子どもたちにとって非常に身近な話題であり、また教育的効果も高いものだと思います。東京2020に向けて、オリンピック・パラリンピックをテーマにした教育に取り組んでみたいと考えておられる先生方に、是非ご活用いただければと思います。

(編集・文責:EDUPEDIA編集部 中澤歩)

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