子どもたちがあわてないように ~前で号令をかける時の工夫~

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作成者: shintar0681さん

1 はじめに

学校で働いていると、自分が子どもとして学校に通っていた時には気が付かなかった、教員が日々行っている些細な工夫があることを改めて実感することがあります。おそらく多くの教員はそういったことを現場に出て働いていく中で自然と身に付けているのだと思います。その様な日々の些細な工夫は、教員として働いていると当たり前過ぎてわざわざ話題にしたりすることもありません。ただ、わざわざ取り上げられることのないそんな些細な工夫が、教員やとして仕事をしていくうえではとても大切だと個人的に思います日々の些細な工夫の積み重ねが、1年間の学級経営を支えていると思うからです
 この記事では、私が個人的にとても大切だと考える、そういった取り上げるほどでもない些細な工夫のうちの一つをご紹介します。

2 全校朝会で…

過去に小学校に通った経験のある人であれば誰でもわかると思いますが、多くの小学校では、週の初めの朝の時間に全校朝会があります。全校朝会では、校長先生からお話があったり、交代で休み時間の見守りなどを行う看護当番(週番と言ったりもします。)の先生が、その週の生活目標などについてのお話をします。その際に各クラスの担任の教員は、子どもたちの列の前に立って整列をさせたり、クラスの子どもたちが全員登校しているか人数を確認したりしています。
 また、校長先生や看護当番の先生が朝のあいさつをしたり、号令をかけたりした時には、各クラスの担任の先生も子どもたちに向かい合って列の先頭で一緒にあいさつしたり、号令に従って行動します。この時の教員は前に立っているだけで特に工夫なんてして無いように見えますが、実はある工夫をしています。それはどのような工夫でしょうか?

3 一生懸命やってはいるのだけれど…

こういった場面で、子どもたちが困ることがあります。特に低学年など、幼い子どもたちの場合によくありますが、それは、号令などをかけたときに、子どもたちが前に立っている人と鏡のように同じ行動をとってしまうことです。「右向け右!」という号令を聞いても、向かい合って立っている教員が右を向けば、子どもたちは左を向きます。子どもたちは前に立っている教員の真似をしようと必死にがんばっているのでそういった行動をしてしまうのだと思います。(高学年になると、前の先生の動きを自分に置き換えて見ることができるようになり、逆の足を出すことができるようになります。)

4 子どもたちが混乱しないために…

そのため、教員は次のような工夫をします。例えば、「休め」の姿勢をする時です。「休め」の姿勢は、一般的に手を後ろで組み、左足を右横に一歩出します。(右足を左横に一歩出す場合もあります。)この時に、朝礼台や列の前から子ども達に向かい合って教員が子どもと同じように「休め」をすると、子どもたちとは動きが逆になります。そうなって子どもたちが混乱しないように、教員はわざと右足を左横に一歩出します。そうすれば子どもたちは自分が見た通りに足を出し、正しい「休め」の姿勢をとることができます。前に立っているだけに見える教員ですが、実はこういった工夫をしています。(ちなみに先程の「右向け右!」の例の場合、前に立つ教員はわざと左を向くということです。)
 たまに、全校朝会で体操などをする学校もあります。体操では、子どもたちが前の教員を見て同じ動きをする回数が、あいさつや号令で動くことよりも多くなります。よって教員が体操でも同じことをすると、子どもたちはより混乱せずスムーズに体操することができると思います。
 また、列の先頭に立っている教員が、子どもたちと同じように朝礼台の教員の方を向いてあいさつをしたり、子どもたちと一緒に前の教員の号令に従って行動する時があります。その時はわざと逆にすることはせず、子どもたちと同じように体を動かします。このように、自分が子どもたちからどう見えるかということを意識し、子どもたちが混乱しないように考えて瞬時に動きを使い分けられると、子どもたちがよりスムーズに行動できるようになるのではないかと思います。

5 おわりに

わざわざ教員同士で話題にすることもないような些細な工夫のご紹介でしたが、いかがでしたでしょうか?
 もしかしたら人の前に立って何かを説明するような仕事では、既に当たり前のようにやっていることかもしれません。
 また、皆で動きを揃えて行動することに対して批判的な人もいるかもしれません。しかし、しばらく日本の公立学校で今のような学習スタイルが継続する限り、集団を意識して適切な行動がとれるように練習することは絶対必要なことだと思います。
 他にも、教員は朝礼台に立って礼をする前に、必ず一歩前に出て礼をします。まず一歩前に出ることによって礼に対する意識が強まり、その後タイミングをそろえて子どもたちは礼をすることができるようになります。このように、あまり話題にならないような些細ことでも、重要な工夫がたくさんあります。私も他の先生方が知っているそういった些細な工夫をもっと知りたいなと思います。

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