教育ICTでワクワクした授業づくりを~第3回 ICTの活用例~(NPO法人iTeachers Academy小池幸司さん)

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目次

1 はじめに

本記事は、NPO法人 iTeachers Academy事務局長であり、ICTコンサルタントの小池幸司さんへの取材をもとに執筆した連載記事です。

ICT機器を用いた教育のあり方、また実際の実践方法について全3回の連載記事を通して紹介しております。

第3回での記事では、教育におけるICTの活用例についてご紹介しています。

第1回第2回の記事も併せてご覧ください。

2 NPO法人iTeachers Academyとは

NPO法人 iTeachers Academyは、「これからの教育を担う教員志望者や教員のため、ICT活用をベースとした“新しい学び”を実現する力を養成するための場をつくり、日本の教育の発展と革新に寄与する」をミッションに掲げ活動している特定非営利活動法人です。ICTを活用した生徒主体の“新しい学び”を学校現場で実現するため、先生方に向けて教育現場におけるICT活用事例を提供するセミナー・イベントを実施されています。

NPO法人iTeachers AcademyのHPはこちらよりご覧ください。

3 インタビュー

〇現場の先生方が今からでも取り入れやすい、ICT活用例について教えてください。

先生方に向けてICT活用の研修を行う際、いつも参加者のみなさんに最初にお伝えしているのは、「教育現場で一番使えるアプリはカメラである」ということです。

カメラは、いま目の前に広がっている状況をそのまま切り取ることができます。その写真を組み合わせてスライドを作り、プロジェクターで投影して生徒にプレゼンテーションさせてみるだけで、立派なICT活用になります。

だんだんICT活用に慣れてきた先生方におすすめしているのは、「Post-it Plus(ポストイットプラス)」というアプリです。App Storeで無料で配信されています。

このアプリは、ポストイットのような付箋紙を写真に撮ると、付箋紙を1枚ずつデータ化してくれるアプリです。データ化された付箋を、タブレット上で並び替えたり、グルーピングしたりすることができます。紙媒体の付箋紙だと、保存しにくかったり、なくなったりすることがよくありますが、このアプリを使うとデータ化できるので安心です。アナログのいいところとデジタルのいいところが融合したようなアプリになっていますので、どなたにもおすすめです。

〇教育におけるICT活用に興味がある先生方に向けてメッセージをお願いします。

とりあえずやってみることをおすすめします。ICTをうまく活用すれば、授業中の生徒の目がまったく変わります。そのワクワクした表情を見て、きっと先生方もICTをもっと活用したいと思うはずです。ICTを通して、生徒と一緒に授業をつくっていく感覚を味わっていただきたい。ICTの使い方が分からなければ生徒に聞けばいいので、まずは自分のやりやすい授業テーマの中ではじめてみてもらえたらと思います。

4 プロフィール

小池幸司さん(NPO法人iTeachers Academy理事・事務局長)

2011年3月、他の学習塾に先駆けてiPad導入を実現。教育現場におけるICTの導入・活用を推進すべく、講演や執筆活動を通じて自社のiPad導入事例やノウハウを発信。2013年3月にはiPad×教育をテーマにした初の実践的書籍「iPad教育活用 7つの秘訣」を出版する。YouTube チャンネル「iTeachers TV 〜教育ICTの実践者たち〜」の番組プロデューサー。オンラインショップ「先生のためのICT活用塾」(https://www.manabi-media.com)を運営(プロフィールは2019年3月29日時点のものです。)

5 編集後記

小池さんが、教育におけるICT活用例でカメラを紹介されたときは、「え、カメラを使うことって当たり前じゃないか…?」と率直に思いましたが、私が高校生の頃はカメラを授業で使っている先生が多かったのでそう感じただけで、立派な教育におけるICT活用だと感じました。ICTという最強の手段で、生徒の主体的な学びが現場に広がっていくことを願っています。

(取材・編集:EDUPEDIA編集部 出井めぐみ・安藝航・大森友暁)

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