1 はじめに
本記事では、地理の授業で役に立つ教材サイトを紹介します。
2022年度から高等学校において「地理総合」が必履修化されます。長年、地理が選択科目だったこともあり、現在、地理の教員が不足しています。そのため、高等学校で地理を学んでいない歴史の先生が「地理総合」を教えることも少なくありません。
この記事では、地理専門の教員の方だけではなく、歴史専門の教員の方にも読んでいただけるような記事になっています。
全国の地理歴史科の先生の手助けになれば幸いです。
2 地理教育の道具箱(国土地理院)
主に、地図を用いた防災教育について掲載されている国土地理院の「地理教育の道具箱」です。
地理院地図の使い方やハザードマップの使い方についても詳しく記載されています。
「地理教育の道具箱」では、主に4つのコンテンツが掲載されています。
①地図で学ぶ防災ポータル
②地理教育支援コンテンツ
③説明会やサマースクールの案内
④ 千鶴子・ハザマ博士と学ぶ防災地理教育コンテンツ
この4つについて下で詳しくご紹介します。
①地図で学ぶ防災ポータル
「災害から逃げる」「災害に備える」「災害から学ぶ」という3つについて地図を用いて考えることができるページになっている。
・災害から逃げる
指定緊急避難場所を地図上で見ることや、浸水リスクがわかる浸水ナビなどを用いて、自分自身が災害から身を守るために必要な知識を調べることができます。
防災教育の取っ掛かりに適切なサイトです。
・災害に備える
自分の身のまわりの地域の災害危険性を調べるやり方が子ども向けにわかりやすく記載してあります。
・災害から学ぶ
過去の地震、洪水、土砂災害、火山災害について、地形や気候などの地理的特徴から学べるようになっています。
子どもたちが、地形と災害の結びつきを知るのに適しているサイトです。
②地理教育支援コンテンツ
サイトはこちら
小学校3年生から高校生まで、地理の単元別に地理院地図を活用して行えるコンテンツが記載されています。
授業の導入から展開まで、先生方に活用しやすいように単元別になっており、それぞれの目的に沿って、地理院地図の使い方が詳しく丁寧に書いてあるのでとてもわかりやすくなっています。
③説明会やサマースクールの案内
主に、学生向けのセミナーやイベント情報のお知らせを行なっているページです。
日本地理学会や日本活断層学会など、地理に興味のある方なら聞いたことがあるような内容がたくさん紹介されています。
④ 千鶴子・ハザマ博士と学ぶ防災地理教育コンテンツ
洪水、内水、土砂災害、津波、高潮などの災害について、実際に起きた事例を用いながら地形と災害のつながりについて学ぶことができるコンテンツになっています。
サイトはこちら
▽津波編の例
3 関連記事
・こちらの記事では、全国の地理専門の先生方が中心となってオンライン授業で使えるスライドを公開しているサイトを紹介しています。こちらも併せてご覧ください。
「地理総合」に向けてー地理教材サイトの紹介②
・こちらの記事では、「地理総合」に関する実践記事も公開しています。
「地理総合とは何か」から「地理総合の授業実践例」まで記載してありますので、こちらも併せてご覧ください。
「地理総合」に向けてーお茶の水女子大学附属高等学校の実践ー
4 編集後記
地理教育を手助けするサイトは、学校の授業でも活用できるだけでなく、子どもたちが自分で勉強する手助けにもなります。学校で一度このような教材を使ってみると、興味を持った子ども達が自宅で活用するようになるのではないかと思いました。
(EDUPEDIA編集部 辻)
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