中学地理〜世界の気候〜(自主学習用教材「こころの窓」第5回)

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目次

1 はじめに

本記事は、東近江市の元中学校校長で現在は小学校講師を務める雁瀬徳彦さんが作成した「こころの窓」の内容を引用・加筆させていただいたものです。「こころの窓」は中学生向けの地理教材で、不登校の生徒や、学校に登校できても教室に居られず別室で過ごす生徒が一人で勉強できるように作られています。雁瀬さんの取り組みに関しては、こちらの記事もご参照ください。

本記事では、第5回「世界の気候」の内容について紹介しています(教材の本文は編集せずに掲載しております)。ほかの単元の記事をご覧になりたい方はこちら

2 「こころの窓」について

教材の一枚目を見ていただくと分かりますが、教材の文章を読むと歴史の流れがよく分かります。現在使用されている学校の教科書は写真も多くとても見やすいように思いますが、初めて歴史を学ぶ子どもたちにとって、とても難しい写真や資料です。また、教科書の文章には事実が羅列されているだけなので、歴史の事象がドラマティックであることや、当時の武将がどんな思いで戦いや政治を行っていたかという感動が伝わってきません。だから、不登校の子どもたちが学校の教科書だけを使って一人で勉強しようと思ってもなかなか続かないのです。

そこで、子どもたちが一人で楽しく歴史の勉強ができるようにプリントを作成しました。また、次のページには復習問題があります。ほかの教材だと、「794年に何がありましたか」という語句を答えさせる問題が主流です。このプリントには語句を答えさせる問題ではなく、「なぜ、都を奈良から京都に移したのですか」という問題が載っており、起こった事実に対して、その原因や結果について子どもたちに考えさせる問いになっています。

解説編

今日のお題は「世界の気候」です。

世界の気候は大きく分けると6つに分かれます。下の地図を見てもらうと分かりますが、気温が一番高い赤道付近を熱帯(ねったい・・・地図では赤色です)といいます。そのまわりに緑色であらわした地域が温帯(おんたい)です。ここは人間が一番過ごしやすいところだと思います。だから人口も最も多いんですよ。その温帯のまわりに広がるのが冷帯(れいたい・・・水色で書かれています)です。このあたりはかなり寒くなり冬の平均気温は0度以下になります。そして、その冷帯のまわりに地球上で一番寒い寒帯(かんたい・・・青色で書かれています)があります。その他には、ほとんど雨が降らない砂漠などの地域を乾燥帯(かんそうたい・・・黄色で書かれています)といいます。それからもう一つ、高い山が連なるところを高山気候(こうざんきこう)といいます。

今の説明で分かってもらえたかなと思いますが、地球は赤道付近が一番暑く、北極や南極へ近づいていくと、だんだんと気温が低くなっていくのです。でも最近は、地球の温暖化が進んできたために、温帯だったところが少しずつ熱帯に近づいてきたり、冷帯のところが温帯に近づいてきているようで、とても心配です。

お疲れ様。では復習問題へ進んでください。

復習問題

1.熱帯気候について調べて、その特長を簡単にまとめてください。

赤道付近に広がる気候で、地球で最も暑いところです。特に雨がたくさん降るところは熱帯雨林気候(ねったいうりんきこう)といい、ジャングルが広がっています。また、雨季(うき・・雨が降る季節)と乾期(かんき・・・雨が降らない季節)がある地域は、サバナ気候といいます。

2.温帯気候について調べて、その特長を簡単にまとめてください。

熱帯のまわりに広がる気候で、夏はあたたかく冬は寒いですが、比較的温暖な気候で人間が最も住みやすい気候です。だから、人口も一番多いです。温帯には、東アジアのあたりは温暖湿潤(おんだんしつじゅんきこう)気候といい雨がそこそこ降ります。また、ヨーロッパには、西岸海洋性(せいがんかいようせい)気候と地中海性(ちちゅうかいせい)気候に分かれ、いずれもあまり雨が降りません。

3.寒帯気候について調べて、その特長を簡単にまとめてください。

地球上で最も寒い気候です。一年を通して毎月の平均気温が0度以下になります。だからほとんど草や木は生えません。南極や北極に代表されるように氷と雪におおわれた気候です。そんな寒い地域でも、イヌイットと呼ばれる人たちが生活しています。

3 ダウンロードはこちらから

こころの窓 第5回「世界の気候」

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4 おわりに

不登校の子どもたちにとって一番大切なことは、何が何でも学校に登校させることではなく、家であろうが別室であろうが自立の力をつけてあげることだと考えます。誰かに言われて取り組む学習を重ねるのではなく、自分で考えて自分で学習できる力をつけることが大切です。その上で、学力をつけていくことが「生きる力」につながっていくと思います。

この「こころの窓」は、一人で勉強するために作ったプリントです。閉ざした『こころの窓』を開けて、社会に出て行くための勉強をがんばってほしいと考えてこの題名をつけました。

不登校に悩む子ども達の力になることを祈っております。

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