電気の利用(理科 指導案)

1.1 体感を通して,感受したことを表現する事例

 この実践は文部科学省から許可を得て、文部科学省ホームページ上の「先生応援ページ」より転載させて頂いております。ここから指導案もダウンロードできます。添付ファイル

単元の目標

 生活に見られる電気の利用について興味・関心をもって追究する活動を通して,電気の性質や働きについて推論する能力を育てるとともに,それらについての理解を図り,電気はつくったり蓄えたり変換したりできるという見方や考え方をもつことができるようにする。

単元

 児童は,日常生活の中で,電気を利用した様々な物を目にし,その便利さの中で生活している。しかし,電気は,通常,目には見えず,実感しにくいという側面がある。本単元では,生活の中で 使われている電気に興味・関心をもたせ,発電を行ったり,つくった電気を蓄え,それを使ったりする学習を行う。これにより,電気を使うことの便利さやよさを意識させるとともに,つくり出したり,蓄えたり,あるいは,変換したりすることのできる電気の性質についてとらえられるように する。また,「エネルギー資源の有効利用」についても考えさせ,日常生活との関連を図りながら,省エネルギーや環境についての理解も深めることができるようにする。

主な学習活動

(1)単元の展開(全12時間)

(2)本時の学習

1目標 手回し発電機で電気をつくり出し,それをいろいろなものに接続して実験することにより,電気は,光,音,運動などのエネルギーに変換されて使われることを調べ,実験結果から結論を導き出すことにより,電気の変換について理解することができるようにする。

2本時の展開

○手回し発電機を回して,明かりをつけたり,音を出したり,モーターを回したりして,電気エネルギーを光,音,運動などに変換する。

○手回し発電機で起電したことで,気付いたことや疑問に思ったことを出し合う。

○実験した結果から,何が言えるのか考察し,表現する。

○学習したことをまとめ,学級全体で話し合い,結論を導き出す。

【指導事例と学習指導要領との関連】

 小学校学習指導要領の第2章第4節理科(第6学年)の2において,A(4)「電気の利用」が示され,「観察,実験の結果を整理し考察する学習活動や,科学的な言葉や概念を使用して考えたり説明したりするなどの学習活動が充実するように配慮すること」と示されている。 本単元では,災害用につくられた「手回しラジオ」の提示から学習を始める。これを分解してみると,中には,蓄電器があり,手回し部分によって,そこに電気が蓄えられるという仕組みに気付 き,このことから,問題をつくることにした。 本時では,こうした事象提示から見いだされた「自分でも電気をつくって使うことができるだろうか。」という問題について考え,実験を通して調べる学習を行った。電気は,目に見えないものであるため,光や音,運動などの目等で確認できる形に変換し,体感を通して実感することで,電気がつくられているかどうかをはっきりと結論付けることができると考えられる。 このように,体験的な学習を通して,見いだした問題を解決するための方法などを友達と討論しながら,実験で確かめられるようにした。

【言語活動の充実の工夫】

○体験的な学習で感受したことを表現する図の活用

 本時の学習では,児童一人一人が手回し発電機を使い,「電気は与えられるだけでなく,自分たちでつくることができるものである」ことを体感を通して調べられるようにした。児童は,手回し 発電機に豆電球や発光ダイオードを付けて明かりを点灯させることや,電子オルゴールを鳴らすこと,また,モーターにプロペラを付けて回すことなどの方法により体感を通して電気が生み出され ることを調べていった。 その中で,「手回し発電機を50回回したとき,豆電球はハンドルを回す方が重いが,発光ダイオードは軽い。」「手回し発電機同士をくっつけて片方を回すと,回さないほうの発電機のハンド ルが勝手に回転した。」「回し続けないと豆電球も発光ダイオードも消えて,プロペラも止まる。」 「手回し発電機を早く回転すればプロペラも早く回る。」「電熱線が赤くなってきた。」「電気が熱に変わった。太さによって違う。」など,手回し発電機を使って起きる電気の現象について様々な発言を繰 り返していった。こうした気付きや疑問を基にした話合いの場面では,手回し発電機を含め回路図 をかかせて,自分が操作したことを説明させるようにした。回路図を描かせたことで,乾電池や発光ダイオード,導線,スイッチなどの用語を確認し,並べ方や電気がどこでつくられたか,どのように流れたかなどを説明することができた。

○科学的な言葉や概念を育成するための説明の場の設定

 児童の話合いにおいて,科学的な概念を含む言葉が多く出てくるが,結論をまとめる場面でも, 科学的な言葉としておさえることが大切である。児童は,記述することにより,自分の考えを整理 することができる場合がある。そして,自分の考えを明確にしておくことで,主体的に話し合うことができる。 本時では,「電気は,光,音,運動などに変換することができる。」ことをとらえる際に,「変換」 という科学的な言葉や概念を指導する必要がある。児童は,電気によって明かりがついたり,音が出たりするといった現象面をとらえることはできるが,それを「変換」という言葉を使って説明することが難しいようであった。実験で感じた手ごたえを基に話し合ったり,それをノートに記述したりして,その場その場で説明させながらおさえていくことで,「変換」という科学的な概念や言葉をおさえることができた。また,ハンドルを回す回数や速度で電流の量が変わるなどの見方や考え方を,実際の手ごたえと結び付けることで,エネルギー資源の有効利用の考え方の理解につなげていった。

引用元

文部科学省ホームページ「先生応援ページ」(授業資料・学習評価等)

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/senseiouen/index.htm

添付ファイル

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