目次
本単元で身に付けたい資質・能力
本単元では、動物や虫などを育てる活動を通して、それらの育つ場所や生きものの変化や成長の様子に関心をもって働きかけることができるようにすることを目指す。また、生きものに合った世話の仕方や、生きものが自分と同じように生命をもち成長していることに気付き、生きものへの親しみをもち、大切にできるようにする。
単元の評価基準
- 知識・技能:動物や虫などを育てる活動を通して、生きものに合った世話の仕方や、生きものが自分と同じように生命をもっていることや成長していることに気づいている。
- 思考・判断・表現:動物や虫などを育てる活動を通して、飼育している生きものの変化や成長の様子に関心をもって働きかけている。
- 主体的に学習に取り組む態度:動物や虫などを育てる活動を通して、生きものへの親しみをもち、大切にしようとしている。
単元の展開【全10時】
1時 単元の導入
- 学校で見つけたことのある生きものや、家で飼ったことのある生きものを発表する。
- (児童の反応例)
- 「ダンゴムシを落ち葉の下で見つけたよ」
- 「バッタを草むらで見つけたよ」
- 「コオロギがいたけど触るのはこわいな」
- 「家で犬を飼っているよ」
- 「前につかまえたバッタを飼ったことがあるよ」
- 学校のどんな場所に生きものがいると思うか話し合う。
- (児童の反応例)
- 「学習園にいろんな虫がいそうだな」
- 「ビオトープにトンボがいたよ」
- 「運動場はあまり虫がいそうにないね」
- 「花壇にチョウがいると思うよ」
- ※これまでの学習や休み時間に見た生きものと場所を思い出させる。
- 学校で見つけた生きものをグループで飼育し、飼育した生きものをみんなに紹介する「生きものワンダーランド」を開くことを伝える。
- (児童の反応例)
- 「ぼくはダンゴムシを飼いたいな」
- 「わたしはバッタを飼ってみたいな」
2〜3時 生きものをさがそう
- 校庭などの生きものを探して観察する。
- ※観察に行く時の注意点について確認する。
- (児童の反応例)
- 「ダンゴムシは足がいっぱいあるね」
- 「アリはみんなで一緒に行動しているよ」
- 「大きな羽根が生えているね」
- 生きものの生命を感じ取り優しく接する。
- 学校にいた生きものについて話し合い、触れ合いを振り返る。
4〜7時 生きものとなかよくなろう
- 生きものを飼育することについて話し合い、飼育する動物を決める。
- 飼育する生きもののすみかや餌などについて調べ、用意する。
- ※児童が飼いたい生きものが現実的に教室で飼育可能か考え、飼育する生きものを決めるようにする。
- ※まだタブレットなどの端末操作には慣れていないため、図書館や本で調べられるよう、教室に生きものコーナーを作っておくとよい。
- グループごとに実際に生きものを飼育し、生きものと触れ合って感じたことを話し合う。
- (児童の反応例)
- 「バッタは夜の間どうしているんだろう」
- 「休みの間に死んじゃわないか心配だね」
- 「ダンゴムシは落ち葉を食べるって聞いたけど本当かな」
- ※観察カードを用意し、毎日記録できるようにする。
- ※責任をもてるように1グループごとに継続して飼育させる。
- ※教室で生きものの世話をする際は、これまでの学習とつなげて試行錯誤できるように「どうしたらうまくいくかな。」などと声をかける。
8〜10時 生きものをしょうかいしよう
- 世話を通して自分が感じてきたことを振り返り話し合う。
- (児童の反応例)
- 「大変だったけど毎日のえさやりをがんばったよ」
- 「ダンゴムシは落ち葉が好きなことがわかったよ」
- 「生きものには水が必要なんだね」
- 生きものとの関わりや、生きものの様子を自分の考えた方法で紹介する。
- ※紹介する方法は、イラストやクイズなどさまざまな方法があることを伝える。
- グループごとに紹介する内容や発表方法を考え、準備や練習をする。
- クラス全体で「生きものワンダーランド」を行う。
実践にあたっての注意点
最後に本単元の実施にあたっての注意点を紹介する。
- 実施時期が9月予定のため、観察の際には帽子をかぶる、水分補給をこまめに行うなど熱中症予防に十分留意する。
- 昆虫などの虫が苦手な児童には、グループの友だちが見つけた生きものを観察したり、一緒に探したりするなど、児童に合ったかかわりができるようにする。
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執筆者プロフィール
こうすけ先生
小学校で正採用や非常勤講師として10年以上勤務。現在は理想の働き方を目指し、教員と副業の両立を模索している。
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