「おすすめの一さつを決めよう」(光村図書3年国語)~進行にそって、話し合おう~

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目次

本単元で身に付けたい資質・能力

本単元では、話し合い活動を通して、目的や進め方を確認したり、司会などの役割を果たしたりしながら、話し合う力を身に付ける。また、付箋を利用する等し、友だちの意見を比較したり分類したりする方法を、理解し使える力を養う。

単元の評価基準

知識・技能

  • 比較や分類のしかたを理解し使っている。

思考・判断・表現

  • 「話すこと・聞くこと」において、目的を意識して、日常生活の中から話題を決め、集めた材料を比較したり分類したりして、伝え合うために必要な事柄を選んでいる。
  • 「話すこと・聞くこと」において、目的や進め方を確認し、司会などの役割を果たしながら話し合い、互いの意見の共通点や相違点に着目して、考えをまとめている。

主体的に学習に取り組む態度

  • 司会などの役割を果たしながら粘り強く話し合い、学習の見通しをもって考えをまとめようとしている。

単元の展開【全6次(8時間)】

第1次(1時) 学習の見通しを持つ

① 学習目標「班の中で役割を決め、進行に沿って、意見をまとめる話し合いをしよう」を確認する。

教師:「一年生から、『本が好きになるような、楽しい本を教えてください。』というお願いがありました。そこで、班ごとに一冊ずつ決めて、紹介することになりました。」

教師:「これまでの学習でも、班で話し合う活動をしてきました。班で話し合うときに、どんなことに気をつけてきましたか。」
児童:「みんなの意見をしっかり聞くことです。」
児童:「友だちの意見につながるように、自分の意見を言うようにしています。」

教師:「どのように話し合いを進めると、意見をまとめることができますか。」
児童:「司会を決めて、話し合いを進めるとよいと思います。」
児童:「話し合う時間を決めることも、大切だと思います。」

教師:「この学習では、班の中で役割を決め、進行に沿って、意見をまとめる話し合いをしていきましょう。」

② 学習の進め方を確認する。

教師:「まずは、目的と決めることを確かめ、自分の考えを持ちます。次に、班で役割を決め、話し合いの進め方を確かめます。そして、話し合いを行い、最後は、話し合いの仕方で良かったところを伝え合いましょう。」

③ 次回の学習の見通しを持つ。

教師:「次回は、目的と決めることを確かめ、自分の考えを持つ活動に取り組みましょう。『紹介するといいな。』と思う本を選んでおいてくださいね。」

【板書例】

第2次(2時)目的と決めることを確かめ、自分の考えを持つ

① 学習の見通しを持つ。

教師:「まずは、目的と決めることを確かめましょう。」

② 活動の目的と決めることを確認する。

教師:「今回の話し合いの目的は何でしょうか。」
児童:「一年生が、本が好きになるような、楽しい本を紹介するのが目的です。」

教師:「話し合いで、決めることは何ですか。」
児童:「一年生に紹介する本を、一冊決めることです。」

③ 自分の考えを持ち、紹介したい本とその理由を付箋に書く。

④ 次回の学習の見通しを持つ。

教師:「次回は、話し合いの役割を決め、進め方を確かめましょう。」

【板書例】

第3次(3時)役割を決め、進め方を確認する

① 学習の見通しを持つ。

教師:「今日は、話し合いの役割を決め、進め方を確かめましょう。」

② どんな役割があるかを確かめて、誰がどの役割をするか決める。

教師:「話し合いには、どんな役割が必要だと思いますか。」
児童:「話を進める司会が必要です。」
児童:「話した内容を記録するために、記録係が必要です。」
教師:「そうですね。他には、決められた時間に話し合えるように、時間係も必要ですね。」

③ 話し合いの進め方を確認する。

教師:「話し合いは、22分間行います。時間内に話をまとめるためには、話し合いの進め方が大切です。どのように、話し合いを進めていくといいでしょうか。」
児童:「まずは、それぞれの考えを話すと良いと思います。」
児童:「最後には、紹介する本を一冊に決めないといけないので、その時間も必要です。」
教師:「その通りですね。そして、紹介する本を一冊に絞るためには、その決め方を話し合うことも必要です。」

④ 次回の学習の見通しを持つ。

教師:「次回は、話し合いの仕方を確認しましょう。」

【板書例】

第4次(4時)話し合いの仕方を確認する

① 学習の見通しを持つ。

教師:「今日は、話し合いの仕方を確認しましょう。」

② 教科書p38~40の話し合いの例から、どのようなことに気をつけて話すと良いか話し合う。

教師:「今から、何人かに話し合いの例を読んでもらいます。その様子を見て、話し合う時に、どんなことに気をつけるとよいか考えましょう。」

(意見を出し合う場面が終わった後)

教師:「ここまでの場面(意見を出し合う場面)で、どんなことに気をつけるとよいか見つけられましたか。」
児童:「司会が、話し合いの目的と進め方を確かめていたのがよかったです。」
児童:「発言する人が、考えとその理由を言えていたのがよかったです。」

(話し合う場面が終わった後)

教師:「話し合うときに、どんなことに気をつけるとよいか見つけられましたか。」
児童:「記録係が、考えを書いた付箋を動かしながら、話し合いを整理してみんなに見せていたのがわかりやすかったです。」
児童:「司会が、話がそれたときに、元に戻していたのがよかったです。」
児童:「発言する人が、わからないことを質問していたのがよかったです。」

(話し合いをまとめる場面が終わった後)

教師:「話し合いをまとめるときに、どんなことに気をつけるとよいか見つけられましたか。」
児童:「時間係が、のこりの時間の使い方を、みんなに知らせていたのがよかったです。」

③ 司会をするときの言葉を確認する。

教師:「司会をするときは、意見を引き出したり、意見をまとめたりできる言葉を使えるとよいですね。意見を引き出すときには、どんな言葉を言うとよいでしょうか。」
児童:「『他に意見はありませんか。』と聞くとよいと思います。」

教師:「意見をまとめるときは、意見を出した人の名前を言って、考えを合わせてみてもいいですね。」

④ 次回の学習の見通しを持つ。

教師:「次回は、班で話し合いをする人と、話し合いの様子を見る人と分かれて、活動していきます。」

【板書例】

【話し合いの例】

第5次(5時)班で話し合いをする①

① 学習の見通しを持つ。

教師:「今日は、班で話し合いをする人と、話し合いの様子を見る人と分かれて、活動していきましょう。見る人には、話し合いの仕方で、よかったところを最後に発表してもらいます。一班の話し合いを四班、二班の話し合いを五班、三班の話し合いを六班の人が見てください。」

② 班で話し合いをする。

③ 話し合いの仕方で、よかったところを発表する。

児童:「はじめに自分の意見を言ってから、その理由を言ったのがよかったです。」

④ 次回の学習の見通しを持つ。

教師:「次回は、後半の班が話し合いをします。今日、話し合いをした班は、話し合いの様子を見て、話し合いの仕方でよかったところを発表しましょう。」

【板書例】

第5次(6時)班で話し合いをする②

① 学習の見通しを持つ。

教師:「今日は、後半の班が話し合いをしましょう。」

② 班で話し合いをする。

③ 話し合いの仕方で、よかったところを発表する。

④ 次回の学習の見通しを持つ。

教師:「次回は、一年生に話し合いで決まったことを伝えに行きましょう。」

第5次(7時)一年生に本を紹介しに行く

① 学習の見通しを持つ。

教師:「今日は、話し合いで決めたおすすめの一冊を、一年生に紹介しに行きましょう。」

② 一年生に紹介しに行く。

③ 次回の学習の見通しを持つ。

教師:「次回は、学習の振り返りをしましょう。」

第6次(8時)単元の振り返りをする

① 学習の見通しを持つ。

教師:「今日は、学習の振り返りをします。」

② 単元の振り返りをする。

教師:「みんなの考えを整理するとき、どんな工夫をしましたか。」
児童:「考えを書いた付箋を使うと、わかりやすかったです。」

教師:「意見がまとまるように、どんなことに気をつけて話し合いましたか。」
児童:「話し合いの目的と進め方を確かめてから、話し合いました。」

教師:「これから話し合いをするときには、どのようなことを心がけたいですか。」
児童:「友だちの意見で、わからないことがあったら、質問するようにしたいです。」

【板書例】

授業をふりかえって

本授業では、話し合いの様子を児童同士が見て、よかったところを伝え合う流れに設定した。話し合いの様子を客観的に見ることで、話し合いをしながらよりも、よかったところをたくさん見つけられると思われる。特に、後半の話し合いでは、前半の班の話し合いから気づいたことを活かせるように、児童に意識させてほしい。

参考・引用図書

光村図書『こくご 三下』

参考・引用URL 

https://assets.mitsumura-tosho.co.jp/8417/1031/2992/06s_k_nenkei3_03.pdf(光村図書HP内)

執筆者

MUKOせんせい

元小学校教諭としての経験を活かし、中学・高校でも講師として教壇に立つこと多数。現在は、子育てに奮闘しながら、現場で働く先生方をサポートするウェブライターとして活動中。

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この記事を書いた人

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