マット運動 後転

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1 後転が苦手な子供が増えている?

少し前なら、中学年にもなれば後転ができない子供などほとんどいなかったのですが、身体をコントロールする経験が不足しているのか、できない子供が増えているように感じます。加えて、無理にやらせるといきなり危険な動きをする子供もいて、昔のように大雑把な指導をするとけがをさせる恐れもあります。「はい、後転をします」と、やらせると、顎が上がったままどーんと後ろに倒れ、頭を打ったり首をひねったりする子供がいてびっくりしました。

そこで、以下のように細かく指導をしてみると、ほぼ全員ができるようになりました。

2 指導の手順

  1. 前転を何度も練習。
  2. 膝を抱えて背中でゆりかご・・・・・中学年・高学年でも、このぐらいのことと思わず、できない子供には何回もやらせて下さい。背中を丸めて回転するという感覚をつかみます。
  3. 跳び箱のロイター版をマットの下に置いておく。・・・・・ゆるい坂を作ってあげることで、弾みがつきやすくします。坂を怖がる子供には、前転でから坂を回っておりるところからはじめて慣れさせてあげることも必要でしょう。
  4. 丸い姿勢を保たせる・・・・・ヘッドアップすると頭を打ちます。背中から頭まで、丸くさせるために、帽子を顎で挟んでおけば子供も意識ができます。あるいは、「回っている間、ずっとおへその所を見ておきなさい」という指示も有効です。
  5. 坂の上から、「両手で兎の耳を作り、手のひらで雨を受けましょう」と、手のセットをさせて準備をさせる。坂があれば、お尻がマットについていても弾みでまわることができます。
  6. 4までやれば、かなりの人数の子供は成功します。これでも無理な子供は坂を利用しながら、教師が補助をして、超スローモーションで補助をします。「思い切って回れ!」と、指示をしたいところをぐっとこらえて、ゆっくり回してあげます。回すときに、後頭部に左手を添えて丸まった姿勢を保ちながら、右手を膝の裏あたりに当てて、子供が怖がらないようにゆっくり進行方向に力を加えて補助をします。
  7. 5のスローモーションを少しずつスピードアップしていきます。

—-

ひとつひとつ、上手な子供の見本を見せながら進めると上達が速いです。補助の教師が2人いて、左右から支えてあげることができれば上達が早いです。低学年のうちにできるようにさせておくのがいいです。後々の技能のみにつき方が違ってきます。体育も補習があってよいのではないかと思います。学校ぐるみで取り組んでみては…?

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