はじめに
「字を丁寧に書くこと」
これは勉強の基本のようで、身に付けるのは難しいこと。注意してもなかなか直らない。
そんな困った時に使える、特に低学年の子に対して、字を丁寧に書くように促す声かけのアイデアを紹介します。
こんな字を見つけたらどうする?
「おやつ」と書こうとして、子どもが下のように書きました。「や」の形が気になりますね。これを見て、子どもに何と言うでしょうか?
・それじゃ読めないよ
・「や」の棒の長さが違うよ
・お手本をよく見て、もう一回書いてごらん
いずれもスタンダードな声かけですが、これだと「別にいいじゃん」「読もうと思えば読めるやん」と言って書き直さない子もいるでしょう。そんな時は、別の方法を試します。
子どもの間違いをいじる
直接書き直しを指示するのではなく、間違いを面白おかしく指摘します。
例えば、
1 これは日本語ではないね。なんと新しい字を発明しちゃいましたね~。国語の勉強なので、ちゃんと日本語を書きましょう。
2 これ毛虫じゃないか?(字に手を近づけて)わぁ、触ったら危ないよ。毛虫を書かないでちゃんと字を書いてください。
3 これは「お※つ」って読むの?(※は変な声を出す)もしかして、おやつ食べる時、「お※つ」って言ってる?まさか「おむつ」じゃないよね。
もちろん冗談だと伝わるように言わないと、とても嫌味に聞こえてしまいます。こちらが笑いながら言うと、子どもも「違うー!」「毛虫ー!」と笑って書き直すかもしれません。
ノート提出や返却の時に「出す前に、ノートに毛虫がいないか確認しましょう」「みんなの字をチェックしましたが、今日はノートに、毛虫が何匹いました!」などと何日間か続けていると、見直しの習慣もついてきます。(毛虫には失礼ですが(–;)
間違いを楽しみながら直す。
これは勉強を嫌にせず、間違えることは悪い事ではない、というメッセージを伝えることにもなります。
間違えた字は消さない
もう一つポイントは、間違えた字は残して、横に書き直すことです。比べて、自分にもきれいな字が書けることを自覚させるためです。
また、見比べることで、「どこが間違っていたのか」を自分で見つけることもでき、自主学習にも繋がります。
おまけ
変な字を発見したら、下のように大きく書いて示すと、「何この字?」と自分の書いた字が変だということがよく分かります。こうなれば、これから「や」はきっと丁寧に書けるでしょう。
他の字でわざと変な形を書くこともあるかもしれませんが、その時は、「冗談半分・きっちり指導半分」で楽しく勉強できると思います。
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